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旅する音楽

2014-03-18 | ギリシャ音楽

ブログを続けていると、時折とても面白い発見があるものです。先月の事ですが、ルテナンさんという方が過去ブログ『歌の島のソロン』にコメントをくださいました。その内容がとても興味深いので、ここで皆さんに紹介したいと思います。

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「“ウスクダラ”の源流とその展開」というのが、私が長年追求しているテーマの一つです。
こう書くと大袈裟ですが、単なる興味本位の趣味。
暇なときにちょこちょこ検索しているだけです。(^_^;

2003年のドキュメンタリー映画「Whose is This Song ?(原題:Чия е тази песен?)」に
Solon Lekkas が登場していました。
昨年末、YouTubeに上がったのを観たのです。
トルコ、ギリシャ、アルバニア、ボスニア、マケドニア等々、同じメロディの歌が多数。
しかし、最もひっかかったのは Solon Lekkas 。
独特の節回しのみならず、「あれ?Apo Xeno Topo とは歌詞が違う!」と気になること、気になること。
とてもタダ者とは思えませんし ...。

前述の映画は、登場人物の人と成りや、各地でのこの歌の呼称さえ、ろくに語ってくれません。
そこでラテン字表記のキーワードで検索、さらに自動翻訳でズルして、読めない文字での検索 ...。
でも、けっきょくカタカナ表記「ソロン・レッカス」と入力して、最も納得の“和文”が得られようとは!
まさに“灯台下暗し”とはこのこと。
今年の10大ビックリのうちの一件は、早くも決定です。ありがたい事です。
お陰さまで得心いたしました。(^。^)

因みに、この映画の中のソロンの部分を抜き出した動画が、YouTubeに転がっていました。
これ、何度見ても良いし、愉快です。
(このブログのコメント上で、動画リンクが有効なのかどうか分かりませんが、貼っておきます)

『Solon Lekkas』
http://www.youtube.com/watch?v=3uDb2yXsCZI&hd=1 
ギリシャのことが知りたくなったら、またお邪魔したいと思います。(^_^)

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ウスクダラという曲を日本人の歌手で聴いたことがありましたが、ルテナンさんに指摘されるまで、日本の歌謡曲がレスボス島のソロンの唄うアマネとは結びつきませんでした。

『ÜSKÜDAR'A 』は1953年にアーサー・キットEartha Kitt が唄ってヒットしたので、1954年に日本では江利チエミさんがカバー曲として発売されたようです。

こちらには『18-19世紀のオスマン音楽』として取り上げてありますが、ルテナンさんによるとアルバニア、ボスニア、マケドニアにも同じ旋律があるそうですので、今後の研究の成果に期待したいと思います。

ルテナンさんなにか新しい発見があったら、ぜひ報告して下さいね。お待ちしています。