Officer's '70s Theater

'70年代の恐竜的ハイパワー車ファンが昔を懐かしむブログ

マディソン郡の橋

2012-06-11 15:29:25 | 映画(恋愛)
マディソン郡の橋 The Bridges of Madison County

1995年米国映画
原作者:ロバート・ジェームズ・ウォラー
主演:クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ
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<あらすじ>
田舎で一人暮らしだった母が病死し、遺産相続のために農家に帰郷した兄と妹。
宗教上の理由で土葬だと思っていた二人は、母の遺言状に「遺体は火葬して、遺骨を橋から撒いて欲しい。」と書いてあった事に驚き、その理由を探し始める。

遺品の中から出てきた母フランチェスカの日記には、「夫と子供二人が旅行に出た4日間に、偶然出会った都会のカメラマン(ロバート)と恋に陥った。」という告白が書かれていた。
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<子供の心情>
兄も妹も家族を持ち、かつ家庭内トラブルを抱えています。妹は「浮気性の夫と離婚したい」と思っている最中の「母の死」です。

兄は最初「母さんが浮気をしていた。裏切られていた。これは家族の恥だ。相手の野郎を殴ってやる!」と怒ります。
でも男が既に死んでいる事、母が浮気を恥じていなかった事・・・日記から色々な事実が明らかになり、兄妹の心境は徐々に変化してゆきます。

<浮気の回想>
フランチェスカがロバートに夢中になるきっかけは、ごく些細な事です。「ドアを力任せにバタンと閉めず、そっと優しく閉める紳士。」これは彼女の夫や子供に欠落していた部分でした。

ロバートは街の食堂で「よそ者と浮気してバレた女」が周囲から冷たい目で見られ、陰湿な嫌がらせを受ける場面を目撃します。それ以降、「フランチェスカをこんな悲しい目に遭わせてはいけない」と彼は色々気を使う事になります。理性が熱情を上回る男なのです。

家族と恋人の板ばさみで悩んだフランチェスカは『あなたが「俺と一緒に逃げてくれ」と言わないのは、世界各地で大勢の女と同じような浮気をしているからでしょ?』とロバートを責めます。
ロバートの答えは『本気だ。家族を捨てて俺と暮らして欲しい。』
そして悩んだ挙句に、フランチェスカは家族を選びます。

<母の晩年>
その後ロバートとは一切連絡をとらず、子供たちを都会に送り出し、病気で寝たきりになった夫を最期まで献身的に看病したフランチェスカ。
夫の死後しばらく経ち、寂しくなった彼女はロバートに連絡を試みますが、彼の居所はわからなくなっていました。
そして田舎で一人寂しく暮らすフランチェスカにある日突然、ロバートの代理人と称する荷送り人から荷物が届きます。
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「法律や因習に関係なく、人は恋愛に陥る事が在り得るのだ」という事を、この小説は語っています。
そして「互いに相手を思いやり、傷つけないように行動する事」の大切さが「死んだ母の日記」から子供たちに伝わるのです。
・・・泣ける作品です。


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