日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

遅すぎた高速道の速度制限緩和 でも歓迎

2010-08-19 23:09:42 | Weblog
このような記事が目についた。

高速道の速度制限緩和へ 80キロ→100キロもOK

 高速道路や自動車専用道路の規制(制限)速度が、実態に合わせて引き上げられる。速度基準の見直しは1968年の制定後42年で初めて。法定速度の時速100キロは従来のままだが、規制速度80キロ以下の区間では道路構造などを詳細に検討し、条件がそろえば最高100キロまで引き上げが可能となる。警察庁が19日、新たな基準を発表した。引き上げは、早ければ年内にも一部で実施される見込み。

 高速道については、国が建設前にインターチェンジ間の交通量などを予測。それを基に、カーブの大きさや幅員と同時に「設計速度」を定める。各都道府県の公安委員会が定める規制速度は、この設計速度以下になっていた。

 しかし、直線で見通しが良い場所などでは、規制速度より速いスピードで走っても安全性に問題がないことも多い。国会でも2004年以降、「規制速度が低く、実勢速度と差が大きい。もっと実態に合わせられないのか」などとの質問が相次いだ。背景には自動車の性能、安全装置の向上や、道路環境の改善もある。

 このため、警察庁は、国会などでも実勢速度との差が大きいと指摘された、阪神高速道路の北神戸線(全長約36キロ)で08年12月に調査を実施。その結果、規制速度は60キロだが、実勢速度は80~100キロで、事故が多いわけでもなかった。 (後略)
(asahi.com 2010年8月19日13時49分)

この記事を見てあれっと思った。強調の部分であるが、実は私は5年前に制限速度の怪 ― 出鱈目な制限速度設定で次のように述べている。

私は神戸のやや山側に住んでいるので京都に出かけるときでも海沿いの阪神高速3号線から名神に入るのではなく、阪神高速7号線(北神戸線7)から中国縦貫、名神と乗り継ぐ。裏日本に抜けるのも先ずは阪神高速7号線に乗る。問題はこの7号線で全線60キロ制限、ところがこの速度を守っている車は皆無と云っても過言ではない。片道2車線の立派な自動車道路、80キロぐらいが普通、100キロ前後の車も珍しくはない。制限速度と現実の運転速度が乖離している典型的な例と云えよう。時にはパトカーに停められている車を見かける。多分速度違反容疑であろうが、その原因といえば恣意的に極めて低く設定した制限速度にあると云って良い。速度違反を犯罪というのであればそれを引きおこしたのが合理性を欠く出鱈目な制限速度、だからその設定が犯罪的であると私は断じるのである。

私はこの制限速度の設定一つを取り上げても、ここに管理者・行政の怠慢を見る。道路は利用者のためのものである。利用者が安全にかつストレスを感じることなく快適に車を走らせることの出来る速度設定を元来は設定すべきである。しかし現実には管理者側が制限速度を低くすれば安全運転になるであろうとの安易な思い込みだけ惰性的に決めているに過ぎない、と私は思う。視点がまったく逆転している。

規制と現実の乖離が規則に対する利用者の不信感を呼び起こし、気がつけば全員がそれを無視する結果になるなど、法の軽視を引き起こす大きな原因ともなっている。日本全国で制限速度を誰もがそれを守ることで安心感を持って運転できる基準に改めるべきである。(後略)

まさかこの一文が国会質問の引き金になったとは思わないが、まさに私の主張をそのまま受け入れるような展開が期待されそうで是正を歓迎したい。それにしても現実との乖離を指摘されながらも42年間、速度基準の見直しが行われていなかったとは恐れ入った。管理者・行政の怠慢といわれても仕方があるまい。ところで阪神高速7号線(北神戸線)の「設計速度」はどれぐらいだったのだろう。100キロ以下ということはあるまい。それなのに「制限速度」は60キロ、見方によれば過剰設計そのものである。このあたりを突っ込めば、いろいろと問題が浮かび上がることだろう。

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