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「明日戦争がはじまる」作者が著作権放棄へ

2014-07-04 | 気になったニュース



「明日戦争がはじまる」
     作者が著作権放棄へ




秘密保護法が通った時、

それでも、戦前に通じる道がすぐ前にあるとは思わなかったですよね。

憲法改正するどころか、

解釈を拡大することで、

集団的自衛権の行使が閣議決定されてしまいました。

早くも、

去年までは中高生の手元に届いていても話題にもならなかったという、

自衛隊への勧誘が特別な思いをもって受け止められているようです。

自衛隊を除隊する人が増えれば、補完するために若者にあの手この手で

勧誘がかけられるだろうとか、

それでも足りない場合、いよいよ徴兵制が現実味を帯びてくるのではないかと、

憂慮もされているようです。

まさか、と笑い飛ばせたらいいのですが、

秘密保護法からこのたびの流れを見ていると、悠長にはしていられないのではないかと、

とてもとても怖くなります。


>詩人の宮尾節子さんが2014年7月2日、自作の詩「明日戦争がはじまる」の著作権を放棄するとツイッターで明かした。
「みなさんの拡散や引用がなければ、このように読まれることのなかった詩です。ありがとうございました。
どうぞご自由にお使いください。願わくば平和のために。。」と理由を話している。 (J-castニュース)


権力側の暴走だけではない、と、
宮尾さんが訴えておられます。
深く自省したいです。

あなたの隣にいる方に、
この詩を教えてさしあげてください。





  
明日戦争がはじまる 宮尾節子

まいにち
満員電車に乗って
人を人とも
思わなくなった

インターネットの
掲示板のカキコミで
心を心とも
思わなくなった

虐待死や
自殺のひんぱつに
命を命と
思わなくなった

じゅんび

ばっちりだ

戦争を戦争と
思わなくなるために
いよいよ
明日戦争がはじまる






「明日戦争がはじまる」作者が著作権放棄へ 「拡散や引用がなければ読まれなかった」
(J-castニュース)
http://www.j-cast.com/2014/07/02209355.html

コメント (7)    この記事についてブログを書く
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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まろうさぎ)
2014-07-04 07:35:50
この詩は、数年前に書かれたものだとか。詩人の時代を見る目がいかに的確かを物語っていますね。人の気持ちを、命をないがしろに扱うことになれてしまった私たちが、この事態を招いた。著作権を放棄されても、詩人への敬意をこめて必ず、名前を入れて広めてほしいです。


集団的自衛権(またの名を、「アメリカの言いなりに、戦争に参加します」宣言)に賛成している人は「戦争に行くわけじゃない」「徴兵制なんて誇大妄想もはなはだしい」と言います。なぜ、そんなにのんびりしていられるのでしょうか。こんな大事な変更が、選挙で国民の意思を問うことはおろか、法律改正ではないからと国会審議も経ずに、「閣議決定」されたことに疑問を感じない人こそ「平和ボケ」しています。その時の内閣次第で、「友好国」のために戦いに行くのに。そうして事実を作ってしまえば、「実情に合わないから憲法改正」という流れは目に見えているのに、見ないふりをしているとしか思えません。


集団的自衛隊の意義・重要性は認識していますが、外交努力では補えないものとは思えないし、他国で武力行使しないからこそ、出来る役割がありますよね。
Unknown (アンネッタ)
2014-07-04 22:46:46
樹さん、こんばんは

つい最近
今、徴兵制が実施されるとすれば「経済的徴兵制」だろう
というツイートを見てゾッとしました。

現政権は人材育成に金を掛ける気は無いので、わざわざ若い成人男子を集めて訓練なんかしない。
失業者や経済的に困窮している人(年齢・性別関係無く!)に
「イ○クやア〇〇〇〇〇ン‥等々で高収入のお仕事がありますよ!」
と勧誘すればよいというもの。

正規の自衛隊員でも何でもない「派遣社員」なので、派遣先でどんなに酷いめにあっても「自己責任」「大金に釣られた自業自得」で、終了。

終了ですよ。

こんな国があるんだ?
フィクションみたいですよね(笑)
Unknown (アンネッタ)
2014-07-05 19:56:06
樹さん、こんばんは

こういう記事のコメントの最後に(笑)を付けたのは不謹慎でした。

ただ、ツイート主さんが具体例として挙げていたアメリカ人男性(失業して、高年俸に釣られて戦地へ)の体験談が具体的で怖すぎて、気が付いたらヘロッと笑ってました。
その時の気持ちです。

すみませんでした。
Unknown (宮尾)
2014-07-09 11:18:13
はじめまして。
わたしのつたない詩を掲載していただき感謝です。

引用や掲載をしていただいたお知らせを頂いても
ありがたく思いつつ、でもわたしは特にコメントはしておりませんが、あなたの書いてくださった

>権力側の暴走だけではない、と、
>宮尾さんが訴えておられます。
>深く自省したいです。

このお言葉がありがたく。コメントさせてもらいました。詩を書くときは「両刃(もろは)」の思いで書いています。わたしたちにも非はないのか…そんな内向や内省に向かうところから、言葉を目覚めさせて書いていきます。

ですから、今回は政治的な問題と重なって、、
反戦詩のプロパカンダとして取りあげられることに、だから落ち着かない思いでいました。(もちろん戦争は嫌です。平和は基本です!)そこのところの思いを掬いとってくださって、ありがたくうれしく思いコメントさせて頂きました。

つたない詩を深く読み込んでくださって、
ありがとうございます。

宮尾節子
まろうさぎさんへ ()
2014-07-10 10:00:12
おはようございます。

>この詩は、数年前に書かれたものだとか。詩人の時代を見る目がいかに的確かを物語っていますね。
>人の気持ちを、命をないがしろに扱うことになれてしまった私たちが、この事態を招いた。
>著作権を放棄されても、詩人への敬意をこめて必ず、名前を入れて広めてほしいです。

まろうさぎさんのお言葉に反省しきりです。
著作権を放棄されても、掲載をご本人にお願いするべきでした。

今まで憲法9条改正反対、と訴え、啓蒙に街角に立たれていた方々は、
安倍総理の暴挙にショックを受けられたことと思います。
でも、たったひとりの暴走の下地は長いことかけて作られたのですよね。
詩人がカナリアとなって、紡がれた言葉は残念ながら、
今になって広く知られることとなりました。
でも、優しい方が言います、
たとえ官邸前に行かなくても、意思表示はできると。
個々人が《ひとを殺したくない》と訴え続け、
内外に国民の声をあげてゆきたいです。
できる場所で、自分のやりかたで。

>外交努力では補えないものとは思えないし、他国で武力行使しないからこそ、
>出来る役割がありますよね。

そのための専門家がいます!
平和憲法をまもりたいですね。

アンネッタさんへ ()
2014-07-10 10:07:01
こんにちは。

細やかなお気遣い、ありがとうございます。
アンネッタさんのお気持ちはわかるつもりでいます。
本日、記事を更新させていただきましたg、
長く若者の貧困問題にかかわってこられた雨宮処凛さんが、
同じことを危惧しておられました。
非正規雇用の人たちは《数》にならず、
その処遇や不都合は顕在化しにくいですよね。
それが《いのち》になりそうで、とても怖いです。
絶望のあまり、笑ってしまった、というお気持ち、
実に実によくわかります。
この国ってそういう国だったの?私たちが信じていたものはこんな形で、
残酷に裏切られるの?という、
諦めと絶望を誰が救ってくれるというのでしょう。

救いを待つのは映画とドラマに許されることだけなのかな?

これ以上の暴挙を許さないようにしたいですね!
宮尾節子さまへ ()
2014-07-10 10:20:33
宮尾さん、
こんにちは。

コメントくださいまして、ありがとうございます。
そして、詩を掲載させていただく旨、ご連絡もしないで申しわけございませんでした。

数年前から、ひとのあり方に疑問と深い憂慮を覚えられ、
この詩を書いてくださったこと、
深く感謝したいと思っています。
今になって取り上げられたことに驚かれたかもしれませんが、
ちいさなこどもたちにも戦争の恐ろしさ、自分達のありかたを考えさえる、
貴重な言葉たちであると思います。
この詩には宮尾さんの言霊がこもっているからこそ、
多くのひとに届くよう、いろんなひとへと伝わったのだと思います。

プロパガンダに使われるのは落ち着かない思い、
お悩みになったことと思います。
それはこの詩を苦々しく思うひとによってではなく、
警鐘ととらえたひとによってもたらされることであるから、なおさらでしょう。

《国民を殺されないために》と権力者は声高に言いますが、
私たちは《ひとを殺してはいけない》という、もっとも大切なルールを破られることを強いられます。
そしてそれは私たちがこれまで弛緩しきっていたからこそ、
知らぬ間に敷かれたレールに乗せられてしまったのですよね。
そのことをあらためて教えてくださってありがとうございます。
宮尾さんの詩と思いが、おこころ通りに伝わっていくよう祈ります、
そして伝わることを信じます。

おこころを語っていただいたコメント、どうもありがとうございました。

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