バックスコア

世界を知り社会を営む

口から火を噴く和久井映見

2017-08-17 20:29:23 | テレビ番組


長く生きていてテレビや映画を見ていて面白いのは、自分と同じように俳優さんも年齢を重ねていく事だ。
当たり前だが、皆、年を取る。女子高生をやっていたかわいい子が、お母さん役をやっていたりするのが時代の流れだ。
当時から印象が全然変わらなくてすごいなあ、と単純に思うのは、斉藤由貴と原田知世である。何と言うか、この人たちは人間ではなくて、俳優と言う別の生き物なんじゃないかと思うくらいだ。

いい年の取り方をしているなあ、と思う人もいれば、明らかに昔の役柄から抜け出せず失敗している人もいる。
薬師丸ひろ子なんて、「あまちゃん」で鈴鹿ひろみという、明らかにかつてのアイドル時代だった自分と重ね合わせたキャラクターを演じて、それが見事に成功している。そして、おそらくキャスティングもそれを狙って、成功しているし、何より、薬師丸ひろ子が上手いのだ。

現在、放送中の「ひよっこ」も、その意味でとても面白い。
和久井映見、木村佳乃、菅野美穂あたりがまとめて出てくると、トレンディドラマ直撃世代の私のような人間にしてみれば、それだけでごちそうなのである。(で、また、皆女優として演技が上手いのよ、これが)
もう、超個性派と化してしまった佐藤仁美なんて、菅野美穂と「イグアナの娘」とかやってた頃は、えらくかわいかったのにね、どうしてこうなった?。

さて、和久井映見演じる愛子さんの爛漫なキャラクターに、癒されている人も多いのではないか?
もう、愛子さんが出てくるだけで、画面がパーっと明るくなるような、そんな空気を持ったキャラクターを、あの和久井映見が好演しているというだけで、私の中では驚きなのだ。この人は、こんな引き出しもあったのか、と。

と言うのも、私の中の和久井映見のイメージは、未だに「花のあすか組」で、口から火を噴いていた印象なのだ。それが今や、日本を代表する女優なのだから、芸能界はわからないものだ。

テレビの「花のあすか組」は面白いドラマだった。原作漫画がしっかりしていることもあるのだが、「スケバン刑事3」や「少女コマンドーいずみ」が、見ていて明らかに違和感のある仕上がり(女子高生が忍者やったり、バズーカ持ち出してくる時点でもうね)だったことを反省してか、等身大の女子高生を描いて、そこにアクションを上乗せしていく形だった。まあ、和久井映見が口から火を噴いたりはするのだけど、世界観をしっかり描いていると、そのあたりは違和感はないのである。(映画のあすか組は、逆に妙な世界観を持ち出して暴走しちゃったけど)

小高恵美・小沢なつき・石田ひかりの主人公3人組のキャスティングもよかった。そこに、当時から病的キャラで異色を放っていた佐倉しおりが全中裏と言う組織のアタマを張り(秘書役は本田理沙だ)、前述の和久井映見含む「風林火山」なるユニットを率いて襲ってくるのだから、これはたまらない。風林火山には、他に千葉美加や速水昌未がいた。どちらも「爆報フライデー」で取り上げられたらしいので、名前だけは知っている人もいるかもしれないが、当時は人気あったのよ?♪おいかーけーてー、わたしのしゅーてぃんすたー

この手の、特撮ヒーローものでもなく、大人のドラマでもない、純粋なジュヴナイル系(ちょっと語弊はあるかもしれないが)は、AKBがアイドル活動の傍らにやっているようなものしかなくなったような気がする。斜に構えず、まっすぐに作れば、こんな面白いドラマになるのにね。
今では、清水富美加や飯豊まりえのように、特撮ヒーロードラマから出てきた俳優さん(仮面ライダーや戦隊ヒーローものが、若手俳優の登竜門的になっている)が多いものの、本来は、和久井映見の様にこういうジュヴナイルドラマから出てきてほしいものである。

そんな私は、ジャイアント馬場vsブルーノサンマルチノをYoutubeで見ました。


コメントを投稿