「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「小海老草」

2006-07-12 00:07:51 | 和歌

 海老が花に変身したかと目を疑うような、「小海老草」が咲いた。

 赤レンガの散歩道にそった両脇の植え込みに中に、それぞれのお宅が好みの花を植えて、道行く人々にご披露して下さっている。「小海老草」は、毎年、梅雨の半ばから梅雨明けにかけて、ユーモラスな花を咲かせて、目を楽しませて呉れる。





 チョッと変った花の場合は、通る人毎に花の名前を聴かれるようで、ここのお宅では花の名札を吊るされた。聞く人間は一回限りかもしれないが、聞かれる立場からすると、その都度のお付き合いが大変なのはよく理解できる。迷惑な顔を見せずに、名札をさり気なく吊るした器量に、感服させられた。






             飛び跳ねて海から来たか海水を

             未だしたたらす小海老草かも


             赤レンガ散歩の道の両脇の

             花々 訪ねぬ 声を 掛けつつ


             花の名を札に記してさり気なく

             吊るす気配り 器量ぞ お見事 !