近くの友人が、ご自宅の柿の木になった枝柿を差し入れて下さった。
其のまま大型の花瓶に投げ入れて飾りたかったが、枝が短いのが残念だった。
やがて甘みも増して口に含めば、柿独特の味覚が楽しめるに違いあるまい。そんな思いと共に、「味覚」を忘れむとする自分の環境を、ベッドの中で詠んだ歌が思い出された・・・。
二ヶ月余 食事を絶たれる日々なれば
失わむとする味覚に焦がれつ
我妹子(わぎもこ)が 絞る果汁の一口に
自然を満喫 妹子の味覚も
味噌汁やスープのお澄ましごくわずか
口に含めば 生きた心地す
キンピラのごぼう一筋 口に入れ
噛みしだくかな 心ゆくまで
噛みしだき舌に残したキンピラの
ごぼうはいとしき ティッシュに捨てるは
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