長さんの築きノート

日々の小さな反省、気づいたことを記録し、なりたい自分を築くために

神戸市長田区の「アップル」ってご存知ですか?

2015年07月07日 | マスコミ掲載
神戸市長田区の名物といえば、「そばめし」と「ぼっかけうどん」

僕が長田区で薬局に勤めていたころによく近所のお好み焼き屋にいって、食べたものです。



神戸市兵庫区にある、お好み屋や駄菓子屋で、定番の飲料といえば「アップル」でした。

近所のおばあちゃんも、学校帰りの小学生も買いに来る、長田で知らない人はいない飲料。

180ミリリットル、120円。

いまどき珍しい透明のガラス瓶。



ものすご~く薄い黄色で、瓶を握る指が透けて見える。

間違いなく、着色料のなせる技・・・。

でも「アップル」という名前なのに中身はなんと「みかん水」

でも、当時はそんなに疑問に思っていませんでしたが、今朝のラジオで話題になっていました。

なんでみかん水なのに「アップル?」

唯一の製造元、兵庫鉱泉所(神戸市長田区)の代表、秋田健次さん(55)がその疑問に答えてくれました。

理由は・・・・

「みかん水だと言い難いから・・・。」

えっ??

そんな理由??

戦後間もないころ、「みかん水」というジュースが親しまれたそうです。

アップルの中身はそれと同じなのだそう。

水に砂糖、着色料、香料、酸味料を加えたもの。

もちろん、無果汁。

昭和っぽい材料から分かる通り、歴史は古い。

1950年代に兵庫区の清涼飲料水の製造業者の家に嫁いだ上田安子さん(73)がひもといてくれました。

戦後間もない頃、長田、兵庫両区にはラムネやサイダーを作る零細業者が集まっていたそうです。

1950年代半ばにはすでに「アップル」もあったという。

だが、「元祖」は不明。

どこかのオリジナル商品というわけではなく、それぞれに作り、発売していたようです。

しかし、大手のつくるコカ・コーラなどの清涼飲料に押され、地元業者の廃業が相次ぎます。

とどめを刺したのが、阪神大震災。

マイナーな飲料水を置いてくれた銭湯やお好み焼き屋が軒並みつぶれたのです。

上田さんの工場も2006年に休業。

唯一、生き残ったのが兵庫鉱泉所だったそうです。

瓶を回収して洗い、詰め直して出荷するスタイルは昔のまま。

回収に手間が掛かるので通販はしない。

阪神大震災後も年15万本の出荷量をキープしていて、根強い人気を誇ります。

謎の残るアップルだが、地元に愛されているのは確かなようです。

瓶は洗って大事に再利用。

中には「30年選手」もいるそうです。

廃業した同業者から譲ってもらった瓶には、「キング」「ジョニー」などと印字してあったりするんだとか。

それでも中身は正真正銘のアップルなので、どうぞご安心を。









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