玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

松田聖子は凄い

2005年11月25日 | テレビ鑑賞記
私にとって永遠のアイドルは南野陽子ただ一人であって、松田聖子にはそれほど関心はないのだが、それでもじっくりと見入ってしまった。
松田聖子は、凄い。

NHK「音楽夢くらぶ」 松田聖子スペシャルpart1

デビュー25周年だそうだが、40を過ぎた今になってもアイドルの輝きを失っていない。
歌声にはツヤと甘さがあり、顔のアップ映像でも肌は瑞々しく張りがある。
現役のアイドルでも時として肌荒れが目立つのに、松田聖子の肌はいったい何なのだ。
超特大写真を自身のウェブサイトに飾る猪口男女共同参画相もびっくりである。
フリルがあちこちに付いた肩出しの白いドレスを堂々と着こなしてまったく違和感がない。
まさにエヴァーグリーン。

特に「渚のバルコニー」~「白いパラソル」~「天使のウィンク」のメドレーは素晴らしかった。
われながら馬鹿みたいに口をあけて見とれてしまった。
「ああ、この曲が流行ったころにはあんな恋をしていたなあ…」とさまざまなことを思い出す、ことができれば良かったのだが残念ながら私はその手のスウィートメモリーをあまり持っていない。実に情けない。

それにしても、「デビュー20周年過ぎてもアイドル」という路線の嚆矢は松田聖子なのではないか。
聖子以前の大物アイドルといえば、山口百恵は結婚して完全引退したし、キャンディーズは解散してそれぞれ女優になったし、榊原郁恵や浅田美代子はバラエティータレントになってしまい今さらアイドルの衣装を着ても笑われるだろう。
石川ひとみならアイドルのドレスも似合いそうだが、松田聖子のスター性に及ぶべくもない。
南野陽子が永遠のアイドルでいられるのも、偉大な松田聖子が堂々と自らのアイドル性を肯定し続けてくれたおかげだ。
ありがとう松田聖子。

とはいえ、90年代以降、もっとはっきり言えば南野陽子の後に「永遠のアイドル」路線で行けそうなタレントはいるだろうか。
宮沢りえはそもそもアイドルとしては大成しなかったし、広末涼子はすっかり脱アイドルして結婚出産したし、深田恭子なら40過ぎてもお姫様(のつもり)でいてくれるだろうが松田聖子や南野陽子とは比べようがない。モーニング娘。関係はよくわかりません、パスします。
誰であれ、20年後に松田聖子の如く時空を超越したかのような輝きは期待できそうにない。実に残念である。

12月1日には「松田聖子スペシャルpart2」が放送されるので、今回見逃した方はぜひご覧ください。
きっと私と同じように「松田聖子は凄い」とお思いになることでしょう。

(追記)
大物アイドルをあげた中に、当然入るべきピンクレディーと中森明菜を入れ忘れていたことに気付いた。
これは決して故意ではなく、本当に思い出さなかったのです。

まずピンクレディーだが、彼女たちは山口百恵や松田聖子と並べる「アイドル」というよりもむしろ「社会現象」という気がしてしまう。
古くはダッコちゃん、フラフープ(本当に古いな)、近年だとたまごっちとか波田陽区(どこにいったの?)とか風太くんとかの系譜。
ピンクレディーも再結成して「UFO」とかを昔のままの衣装と振り付けで歌っているけれど、松田聖子のような「人間離れした凄さ」を感じない。なぜだろう?
彼女たちはアイドル時代のことはあまりの忙しさにほとんど記憶がないそうで、「アイドル松田聖子の生き方」を自分でプロデュースしてきた聖子とは違う。そういうあたりが迫力の差を生んでいるのかもしれない。

中森明菜。
うーん、困った。去年の「ザ・ベストテン2004」でもそうだが、さいきん彼女の姿を見るとなんだかとてもいたたまれなくなってしまう。
「お気の毒」と呼ぶのは失礼だけれど、「彼女が松田聖子の半分ほどの肝っ玉を持っていればなあ」と惜しむばかり。

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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
松田聖子は (abusan)
2005-11-25 07:57:47
賛否両論ある人ですな。



これほどSAYAKAのお袋と言う実感が

あらゆる意味で持てない芸能人はありませんな。

なんというか、根っからの芸能人というか。

世間の感覚ではオバさんな歳なんですが

松田聖子にはオバさんと言うのが憚られる。

そんな「非日常性」がありますな。



まあ、言動が突飛で嫌うアンチも居る様ですが

(^◇^;)
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スゴすぎる松田聖子 (tak)
2005-11-25 09:09:37
松田聖子がデビューして、まだ駆け出しだった頃、「ウソ泣き」だの「ぶりっ子」だのと、揶揄される時代がありました。

当時、私は「松田聖子を軽く見ると、あとで恥をかくことになるよ」と予言的言辞(?)を吐いていましたが、それでも、これほどになるとは思いませんでした。

スゴすぎて、びっくりです。
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Unknown (こんにちは)
2005-11-25 09:29:45
私も、チャンネルを変えていてたまたま松田聖子の姿が映り、しばらく見入っていました。

彼女に対して特別な思い入れはないのですが、

懐かしいなーと思って聞いていました。



しかし、印象に残ったのは、なんといってもあの肌の白さでした。

首も腕も手も……白い。

きっと影で相当な努力をされているのだろうと思いました。
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Unknown (きな子)
2005-11-25 15:17:00
初めまして。

松田聖子のモンスター級の素晴らしさに関しては全く同感なのですが、

南野陽子に対する評価が不当に高すぎるような気が…(笑)

確かに今でも美しくかわいく“アイドル”していますが、

資質も影響力も聖子の比ではないと思います。

小泉今日子も未だ“永遠のアイドル”的な扱いですが劣化が激しいし、

やはり聖子はオンリーワンの存在なのでは。



ほかに芸能界で聖子的存在を探すとしたら…黒柳徹子、森光子あたりでしょうか?

(自分で書いていてもズレてる気がしてきました)
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いろんな意味でイコンでしたね。 (acoyo)
2005-11-25 15:43:02
嘘泣きも整形もあまりに功利的な振る舞いも男の趣味の悪さもなにもかも、「聖子ちゃん」でにっこりして、全て押し潰して行くような力強さ(藁)が好きでした。まあ、いっときに比べれば、今はパワーダウンしてますが。

そいでSAYAKAを見る度に、おかあさんは整形で何とかなったけど、あなたのお父さん譲りの顔の大きさは整形でもどうしようもないもんねえ、かわいそうにと思います(藁)。

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コメントありがとうございます (玄倉川)
2005-11-25 19:34:22
みなさんコメントありがとうございます。



>abusanさん

私も10年くらい前はアンチが入ってた気がします。

でも、あれだけ堂々と「松田聖子」を続けられると、そのパワーに圧倒されてしまいます。



>takさん

予言的中、おめでとうございます。

あまり関係ありませんが、21世紀の今でもなつかしの聖子ヘアーを続けている「片山さつき」氏は、松田聖子の肝っ玉をリスペクトしているのかもしれません。



>こんにちはさん

白かったですねー。

白いだけでなく、キラキラ輝いてました。

パールというよりメタリックと呼びたいくらいに。



>きな子さん

えーと、冒頭に宣言しておりますように、私にとって南野陽子は他のアイドルとは別格の存在なので、「冷静な評価」を求められても困ります。



>acoyoさん

この話題には絶対acoyoさんが食いついてくれるはず!と期待していたのでうれしいです。

もしかして、acoyoさんも少女のころ聖子カットにしてましたか?

SAYAKAちゃんは、ルックスはともかくとして(逃げてる)、お母さん(お祖母ちゃんか?)は上手に育てたものだと感心します。
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釣られちった(笑)。 (acoyo)
2005-11-25 19:55:31
佐倉さんにはカンガルーで釣られたし。

「聖子ちゃん」カットはしませんでしたが、小泉今日子系ってことでどうよ?という無謀な夢はよく抱きました(藁)。

ちなみに、南野陽子は、あの整形不要な完璧美少女顔ときつい性格の組み合わせが大好きです。
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Unknown (きな子)
2005-11-25 21:24:37
>>玄倉川さん

あっごめんなさい、冒頭の一文を読み流してしまっていました。

それでしたら納得です。すみませんでした。

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Unknown (佐倉純)
2005-11-25 23:13:42
ゴーシュを聞きながら車を運転したら嫁さんにドン引きされたナンノファンのおいらが来ましたよ。



松田聖子は私はなかなか好きにはなれない人の一人ですが、あの年齢までアイドルを演じていけるというのは、すごいの一言です。

ただ敬服。

人間多少人からどう見られていても、一念を最後まで遣り通したら、それはそれで評価されるというのを見ている気がします。



南野陽子は・・あのままでいいです(笑)

いや、いい芝居をする女優さんなのに、なんか垢抜けないですね。あの人は。
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コメントありがとうございます (玄倉川)
2005-11-26 00:33:26
>きな子さん

いえ、こちらこそ自分の偏見を押し付けるようなことを書いてしまい申し訳ありません。

われながら大人気ないことでした。

なるべく客観的な見方をすれば、私は南野陽子をめちゃめちゃ過大評価してますし小泉今日子やその他何人かのアイドルについて過小評価しているようです。



>佐倉純さん

車の中でナンノの曲を聞かせられるというのは、それだけ奥様の愛を信じておられるということでうらやましいです。

そういえば、私が好意を持つ女性を乗せたときナンノを掛けたことあったっけ?多分なかったような気がします。



松田聖子は、私も「好き」と書くと我ながら嘘っぽくなるので「凄い」としました。いやー凄いですよ彼女は。

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