世論ははっきりしているけれど、やっぱりよくわからない。
鳩山総理が国民から決定的に見放されたのは、普天間基地移設問題で迷走し無能さと誠意のなさ、ルーピーぶりが明らかになったことが大きい。マスコミ各社の世論調査も基地移設問題について詳しく質問している。
国民が怒りかつ呆れていることは間違いないのだけれど、かといって基地移設問題自体についてどういう考えを持っているのか、いまひとつわからない。
内閣支持19%、首相「退陣を」59%…読売調査 : 世論調査 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
asahi.com(朝日新聞社):世論調査―質問と回答〈5月29、30日〉 - 世論調査
毎日世論調査:福島社民党首罷免「適切」56% - 毎日jp(毎日新聞)
【世論調査】主な質問と回答 (3/5ページ) - MSN産経ニュース
いったい世論は普天間基地移設問題についてどう考えているのだろうか。
「左」側からの批判は、「5月中の決着にこだわる必要はない、あくまでも国外・県外への移設を目指して粘り強く交渉すべきだ」というものだ。だが、まさにそういう主張をした福島消費者相が罷免されたことを世論は当然視している(「当然だ」56%「必要はなかった」35%)。どうやら世論の大勢は「左」側の批判に乗っているわけではないらしい。
「右」側から鳩山総理が批判されているのは、「以前は海兵隊の抑止力について知らなかった、学べば学ぶほど知るようになった」という発言に見られるような安全保障(日米安保)問題に対する見識のなさだ。「海外・県外移設という空手形を切って日米の信頼に傷をつけ日本を危うくした」ことを何よりも問題視している。しかし、世論が「右」からの批判に同調しているのであれば「現行案回帰、5月中の政府方針・日米共同宣言発表」をもう少し評価しそうなものである(「評価する」30%、「評価しない」58%)。「右」の考えが広く受け入れられているわけでもないようだ。
私の見るところでは、国民の大多数(現行案を評価せず、福島党首罷免を当然視する人たち)は安全保障問題についても沖縄問題についてもはっきりした考えを持っていないのである。前の記事に書いたように、どちらの問題も他人事のように思っていて、自分たちが方向性を定めて必要なコストを負担する覚悟を持っていない。
鳩山総理の体たらくに大いに不満は抱いているが、その不満をどうすれば政治的に解決できるのか、具体案はもちろんミギヒダリの方向性も何もない。地図が読めないナビゲーターが道に迷った運転手に怒っているようなものだ。これではルーピーな運転手がますます混乱するのもあたりまえである。
かといって、私は別に愚民論を叫んで鳩山総理を擁護したいわけではない。もとはといえば、基地移転実現に向けて自民党政権が選んだ「渋滞気味の国道」から飛び出したのがはじまりである。友達(側近)からもらった手書きの地図(腹案)を信じて、同乗者には「抜け道のほうが空いていて景色もいいよ」と説明したまではよかった(いや、ちっとも良くはないけど)。ところが、トラストミーと鼻歌混じりに突き進んだ「できれば海外、最低でも県外」の道は曲がりくねってどんどん細くなり、とても目的地にはたどり着けそうにない。むしろ逆方向に進んでいるようだ。ようやく間違いに気付いたルーピー運転手が「ごめん、迷ったから元の道に戻ろうか」と言ったとたん、「えーっ!?何やってんの、バカじゃないの、あんた本当に免許持ってるの」とブーイングの嵐。ほとんどコントである。
この車はいったいどこに行くのだろう。
もしも「運転手」が替わるとしたら、新総理には自分でちゃんとした地図を見てまともな道を進んでほしいと願うばかりだ。いい加減な地図を鵜呑みにするとか、あるいは地図が読めないナビゲーターのいいなりになってあてずっぽうの運転をされたら、それこそ泥沼にはまり込んだり崖から転落しかねない。くわばらくわばら。
鳩山総理が国民から決定的に見放されたのは、普天間基地移設問題で迷走し無能さと誠意のなさ、ルーピーぶりが明らかになったことが大きい。マスコミ各社の世論調査も基地移設問題について詳しく質問している。
国民が怒りかつ呆れていることは間違いないのだけれど、かといって基地移設問題自体についてどういう考えを持っているのか、いまひとつわからない。
内閣支持19%、首相「退陣を」59%…読売調査 : 世論調査 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
普天間問題に関しては、移設先を「最低でも沖縄県外」などとした首相の一連の言動を「問題だ」と思う人は81%を占めた。首相の資質に疑問を感じる人は多く、民主支持層でも「問題だ」は62%に上った。
移設先を明記し、訓練の県外移転を拡充し、鹿児島県・徳之島の活用を検討するなどとした日米合意については「評価する」30%、「評価しない」58%だった。沖縄県の基地負担に関しては「軽減につながる」は19%にとどまり、「そうは思わない」が69%だった。
首相が社民党党首の福島消費者相を罷免したことについては「当然だ」56%が「必要はなかった」35%を上回った。社民党の連立政権離脱には66%が「当然だ」と答えた。
asahi.com(朝日新聞社):世論調査―質問と回答〈5月29、30日〉 - 世論調査
毎日世論調査:福島社民党首罷免「適切」56% - 毎日jp(毎日新聞)
【世論調査】主な質問と回答 (3/5ページ) - MSN産経ニュース
いったい世論は普天間基地移設問題についてどう考えているのだろうか。
「左」側からの批判は、「5月中の決着にこだわる必要はない、あくまでも国外・県外への移設を目指して粘り強く交渉すべきだ」というものだ。だが、まさにそういう主張をした福島消費者相が罷免されたことを世論は当然視している(「当然だ」56%「必要はなかった」35%)。どうやら世論の大勢は「左」側の批判に乗っているわけではないらしい。
「右」側から鳩山総理が批判されているのは、「以前は海兵隊の抑止力について知らなかった、学べば学ぶほど知るようになった」という発言に見られるような安全保障(日米安保)問題に対する見識のなさだ。「海外・県外移設という空手形を切って日米の信頼に傷をつけ日本を危うくした」ことを何よりも問題視している。しかし、世論が「右」からの批判に同調しているのであれば「現行案回帰、5月中の政府方針・日米共同宣言発表」をもう少し評価しそうなものである(「評価する」30%、「評価しない」58%)。「右」の考えが広く受け入れられているわけでもないようだ。
私の見るところでは、国民の大多数(現行案を評価せず、福島党首罷免を当然視する人たち)は安全保障問題についても沖縄問題についてもはっきりした考えを持っていないのである。前の記事に書いたように、どちらの問題も他人事のように思っていて、自分たちが方向性を定めて必要なコストを負担する覚悟を持っていない。
鳩山総理の体たらくに大いに不満は抱いているが、その不満をどうすれば政治的に解決できるのか、具体案はもちろんミギヒダリの方向性も何もない。地図が読めないナビゲーターが道に迷った運転手に怒っているようなものだ。これではルーピーな運転手がますます混乱するのもあたりまえである。
かといって、私は別に愚民論を叫んで鳩山総理を擁護したいわけではない。もとはといえば、基地移転実現に向けて自民党政権が選んだ「渋滞気味の国道」から飛び出したのがはじまりである。友達(側近)からもらった手書きの地図(腹案)を信じて、同乗者には「抜け道のほうが空いていて景色もいいよ」と説明したまではよかった(いや、ちっとも良くはないけど)。ところが、トラストミーと鼻歌混じりに突き進んだ「できれば海外、最低でも県外」の道は曲がりくねってどんどん細くなり、とても目的地にはたどり着けそうにない。むしろ逆方向に進んでいるようだ。ようやく間違いに気付いたルーピー運転手が「ごめん、迷ったから元の道に戻ろうか」と言ったとたん、「えーっ!?何やってんの、バカじゃないの、あんた本当に免許持ってるの」とブーイングの嵐。ほとんどコントである。
この車はいったいどこに行くのだろう。
もしも「運転手」が替わるとしたら、新総理には自分でちゃんとした地図を見てまともな道を進んでほしいと願うばかりだ。いい加減な地図を鵜呑みにするとか、あるいは地図が読めないナビゲーターのいいなりになってあてずっぽうの運転をされたら、それこそ泥沼にはまり込んだり崖から転落しかねない。くわばらくわばら。