二泊三日の旅の最後に訪れたのは、博物館です。
島根県立 古代出雲歴史博物館
出雲大社のすぐ東側にあります。
最初はほんとに雨宿りのつもりで入ったので、
ロビーで雨をしのいだら出るつもりでした。
でも、そう言えばここには荒神谷遺跡の遺物が展示してあるんだっけ・・
とふと思い出し、観覧料610円を払い入場。
先に書いてしまいますが、
正直、入館して本当に本当に良かったです。
今まで行った博物館のなかで一番感動しました。
もう想像してた以上の素晴らしさでした。
晴れてたら100パー神社に長居してたはずなんで、
こればかりは雨に感謝です。
まず最初に、驚くとともにめっちゃテンション上がったのが、
受付でお姉さんから「展示物のほとんどをカメラで撮影できますよ♪」と言われたこと。
思わず、「えっっ??ホントですか!?本当に撮っていいんですかっ????」
と二度聞きしてしまいました。
(※特別展示室は撮影禁止。)
だって、荒神谷遺跡出土の銅剣358本・銅矛16本、銅鐸6個、
加茂岩倉遺跡出土の銅鐸39個などなど、
国宝を含む遺物419点なんかも、全部写せちゃうんですよー。
まさかここでカメラを使うことは無いだろうと思って、
ここへ来るまでに写真撮りまくってたけど、
バッテリー3個持ちなんで、まだいけるわ(笑)。
さて、中へ入ってまず目に飛び込んできたのが、中央ロビーの宇豆柱(重文)。
大社の八足門前から出土したもので、複製品ではなくて本物が展示してあります。
1248年造営の神殿の棟持柱である可能性が高いそうです。
境内の地下を流れている豊富な地下水のおかげで奇跡的に当時の姿をとどめていたそうですが、
こんな貴重なものが現代まで残ってたってのがすごいよね。
滞在できる時間が40分程しかないので、
今回は常設展の『テーマ別展示室』のみ入室します。
テーマ1:【出雲大社と神々の国の祭り】
『古事記』
・展示・・・1945年の影印本
・原本(最古写本)・・・「真福寺本 (国宝)」/所蔵:名古屋市 大須観音(真福寺宝生院)
『日本書紀』
・展示・・・江戸時代(17世紀)刊
『訂正出雲風土記』 千家俊信 著
・展示・・・江戸時代(1806年)刊
『銅戈・勾玉』 (複製)
BC2世紀-AD1世紀
真名井遺跡(命主社境内)から発見された、弥生時代の祭具。
『青木遺跡出土品(付札木簡・売田券木簡)』 (複製)
『青木遺跡出土品(神像)』 (実物)
奈良・平安時代(8-10世紀)
遺跡地域の信仰に関わりがあるとされるもので、
手前の絵馬(こちらは複製)とあわせて全国的にも最古級のもの。
『出雲大社境内 模型(慶長期 1609年)』
戦国大名尼子氏の意向により、
三重塔や鐘楼などの堂宇が立ち並ぶ仏教色の濃い景観となっており、
本殿には出組や雲龍の彫り物が用いられ、
柱の外面は黒、内側は朱で彩色されていました。
独自の建築様式である大社造や建築の巨大性は保持されていましたが、
現在と比べると明らかに仏教的要素が強い造りになっています。
『出雲大社境内 模型(寛文期 1667年)』
幕府による多大な援助を受けて行われた大造営では、
仏教建築の装飾性が強い設計案が示されたものの、
大社側の強い求めにより見直され、ほぼ現在の様式と同等の、
仏教色を排した姿となりました。
『出雲大社本殿 模型(平安)』
10世紀、高さ約48メートルの本殿があったという学説に基づく、
縮尺1/10の模型。
『出雲大社本殿 千木・鰹木(勝男木)』 1881年
・千木:長さ830センチ、幅62センチ、厚さ24センチ、重さ500キロ (奥の千木は複製)
・鰹木:長さ545センチ、最大径67センチ、重さ700キロ
・材質:スギ
神社の本殿様式を学ぶのに最適な、縮尺1/50の模型がずらっと。
<春日造り> 奈良市 春日大社 本殿 (1863年造替/国宝)
<流造り> 京都市 賀茂別雷神社 本殿 (1863年造替)
<八幡造り> 宇佐市 宇佐神宮 本殿 (1859~1861年造替)
<住吉造り> 大阪市 住吉大社 本殿 (1810年造替)
<神明造り> 伊勢市 豊受大神宮(外宮) 正殿 (唯一神明造り) (1993年造替)
テーマ2:【出雲風土記の世界】
『長頚壺/長口壺』
松江市出雲国府跡から出土。 平安時代(8-9世紀)
『そりこ船』 昭和(20世紀)
赤貝漁で活躍した船と漁具。
『須恵器』 古墳・奈良時代(7-8世紀)
寺院の瓦、甑など。
つづいては、国宝の銅剣、銅矛、銅鐸が大量展示してある場所へ・・。