―ほしいものはにんげんのし―

2012-02-29 | うた

生きれば生きるほど苦しい。

辛い。

たくさんのことを学んだけれど

苦しさは少なくなるばかりか増す一方だ。

社会が、世の中が悪いのだと言い放つことができれば

なんと楽だろう。

私が全て悪いのだ。私は罪だ。

そんなことを本当に思っていると思うのか?

誰も悪くないという。そんなはずはない。

必ず誰かが原因で、何かがおかしいのだろう。

人の生を苦しむ為に、私は人に生まれた。

そうだと思う。

 

人として生きるということは、苦しみをより重ねていくことだ。

ああ、一つ思いついた。

他人を傷つければ、自分の苦しみは一つ減らせるのかもしれない。

誰かを苦しませれば、私の苦しみは少し減るのかもしれない。

その考えに今まで辿り着かなかった。

なるべく小さくなり、風となり影となり

生きてきたせいで気づかなかった。

因果も業も全てひっくるめて

初めて思考はそこへ至る。

今まで最も小さき人となってきた私は

今最も大きな力を欲している。

人の言うところの

神というものの

それを遥かにしのぐ大きな力を。

 


2012-02-17 | うた

神がいるのなら、

神の手があるのなら、

心血を注ぎ、汗水を流し、

痛みに耐え、苦しみに苦しみ、

逃れられぬ人の業の中にある人々の頭上に

その恩恵を。

わずかな恩恵を与えてほしい。

ほんの少しでいい。助けてあげてほしい。

死ぬほどの苦しみの上に得られるわずかな対価。

つけぬウソをつかなければ生きてゆけぬ人々。

神の手があるのなら。

わずかでいい。その恩恵を彼等に。

私は神の理の外にいる。

私には何も神の御業はいらない。

真に苦しんでいる人々に助けを。

血の汗と涙を流している人々に恩恵を。

私には何もいらない。

しかし願うのなら。一つ呪いを願うのなら

あの者の頭上にいかずちを。