アタマがいいんだね

今日の記事は、地元の居酒屋での話。カウンター席がメインの小さな店だ。（掲載画像はその店とは関係ないイメージ写真。）

たいてい若者ばかり集っている店なので、僕はほとんど行くことがない。その夜たまたまふらっと入ったのだ。

夜１０時をまわり、店は若干すいていた。生ビールを２杯くらい飲んでほろ酔いかけたころ、僕の左側ひとつおいた席で飲んでいたのが２０代前半に見える男子。ひとりで静かにビールをちびちび飲んでいた。白のTシャツにジーパン姿。いたって普通だけど地味な感じの若者。

カウンターの中には中年のマスターとバイトの２０代後半とおぼしき女の子。よくある居酒屋コスチュームで煮付けとかを作っている。

その男子も酒がまわってきたらしく、突然ぼそぼそっと女の子に話しかけた。

以下（）内は僕の心のつぶやき。聞き耳を立てるのも悪いが、聞こえてしまうのだから仕方がない。


男子：「あのー、ここ以外でも何かやってるんですか？」

（いきなり、そういう質問？？）

女の子はちょっと驚いた様子で

女の子：「ハケンっていうか、昼間は事務とかやってます。」

男子：「ふ～ん、そーなんだ～。パソコンとかマウスとか？」

（パソコンはいいんだけど、どうしてマウス？？）

女の子：「うん、写真とかデザインとかそういうの。」

（なんだかアバウトだ。ま、いちいち答えるの面倒だろうし。広告系の事務所で働いてるのかな。）

男子はちょっと考えてから

男子：「そっかー、エクセルとかそういうの？」

（そこでエクセル？ワードなら広告のデザインで使うことあるかもしれないけど。こいつパソコン使ったことないんだろうな。）

女の子：「そうそう、マックとか使ったことなかったけど。」

（何が「そうそう」だ。話は見事にすれ違ってるし。けれども二人は納得しあっているのが不思議。）


男子：「エクセルとか使えるんだ～。アタマいいんだね。」

（エクセル使えるとアタマいいのかよ。というか彼女エクセル使ってないと思うよ。ゆるい会話だなぁ。おい青年、もっと勉強しろよ～。）


そこで二人の会話は途絶えた。というかしぼんでしまった。せっかく話しかけたんだからもっと続けてほしかったのに。

僕も酒がまわっていたが、つまらなくなったので店を出た。僕が話を引き継いで楽しく盛り上げたとしても、ひとりで空回りしてしまいそうな組み合わせのお二人だったから。


とある蒸し暑い夏の夜のゆるい出来事だった。


ところで本記事とは関係ないが、今日７月１４日はパリ祭。フランス革命記念日だ。
フランス国歌ってメロディはカッコイイのだが歌詞は残酷だなと毎年思う。この歌詞で小学生も歌うんだよね。

ラ・マルセイエーズ（フランス国歌）
http://www.worldfolksong.com/anthem/lyrics/france.htm


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ボクの父さんはアタマがいい
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f4c485fe2b5164a67fcb839f8e6f4b2f


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