録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

訂正:録画補償金からディスクは外されていたそうです

2022-09-06 17:14:05 | Weblog
先日、定期的に通わされている病院に行ってきました。前回、急激な数値の改善(個人的にはその前の数値がおかしいと思っているのですが、その点を追求するのはやめました)に怪しんだ担当医でしたが、今回さらに改善してほぼ全項目が通常範囲に収まっているのを見て、さすがに褒めてきました。ただ、それでも薬を減らす、とは絶対言わないんですよねぇ。まぁ唯一通常値でなかったHbA1c が6.2とまだまだ非常に高いため、こっちの薬は減らさないとかは分かるんですが、他の項目に関しては今回はまだしも次回は減らすかも知れない、程度のことは言ってくれてもいいと思うのですが「そういう状態とは言えない」の一言で却下。やっぱり病院って薬を増やすことはしても減らすことは絶対しないんですね。正直毎日薬を飲むのって、そのあと仕事中なのに眠気に襲われるしストレスの元なんで少しでも減らしたいんですが。

さて、先日急に持ち上がった「録画補償金法制化」問題。すでに司法に却下されて久しい話を立法でひっくり返そう、という蒸し返し問題に一部で物議を醸して(と、言っても完全な賛成意見は皆無のようですが)います。それに関してimpressで小寺信良氏が書かれているのですが、この中にわたしが勘違いしていた項目がありましたので、取り上げさせていただきます。


当然ながら同氏も「そもそも、東芝裁判以降10年放置していたブルーレイ補償金を今なぜ復活させるのか、根拠がまったくわからない」としながらも「今後はHDDのみのレコーダ、外付けHDDに録画可能なテレビやSTBなどへも拡大することが考えられる。やってることは同じだろう、という事になるからだ。さらにスマートフォンへ接続できるワンセグチューナーや、PC用フルセグテレビチューナー、そして録画メディアとしてスマートフォンやPC、クラウドへ拡大する可能性もある 」という、当然の懸念を抱かれている点から、少なくとも全面的な賛成ではないようです。
そこらへんはわたしも同意見であり、今回二番目に懸念している点です。ただ、個人的に一番の問題点と思っている「強い規制が施されていても、全く規制のない状態と同様の補償金を得る権利を法律で保証する」と言った点への発言が特に見られなかったのは、やはり配慮があったのだろうな、と思うのですが。で、今回取り上げたいと思った一番の点がこちら

(裁判の結果)
デジタル放送専用録画機器からは、補償金の徴収が行なわれなくなった。ディスクも同じである。2011年にアナログが完全停波したため、現在のレコーダは、デジタル放送専用機器しか存在しない。
メディアの補償金は日本記録メディア工業会がとりまとめて納付していたが、2013年3月に解散している。レコーダの補償金とりまとめはJEITAが行なってきたが、録画補償金管理団体であったSARVHも2015年3月に解散している。

こちらです。裁判で焦点となったのはあくまでレコーダーの補償金の話だけだったので、ディスクは従来通り補償金の対象であると思っていたからです。正直最終保存先であるディスクに関しては「まぁわからなくもない、少なくとも一時キャッシュではない」と補償金の存在もあっても構わないだろうと思っていたので、補償金を廃止する理由が特になかったからです。ところが、ディスクも録画補償金に関してはもうなくなっていたとは知りませんでした。無知でした。訂正してお詫びいたします。ただ、SARVHがよく「録画補償金収入がゼロになった」と主張していた時にはまだディスクに補償金が付けられていたのは間違いないので、そこらへんの主張の問題に関しては訂正しません。あくまで現在のみです。が、誤った知識で書いた記事が存在するのは間違いありません。無知な状態で書いて申し訳ありませんでした。

追記:久々にMIAUも動いたそうで、今回の件に対するパブリックコメントが公開されています。


わたしの言いたいことと概ね重なっており、言うべきことは一通り入っているように思います。わたしもパブコメ書いてみようかな? 少し強めの文章で。
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どうやら本気! 文化庁「私的録画補償金」レコーダー法制化のためのパブコメ募集開始

2022-08-24 15:46:41 | Weblog
先日、私的録音補償金を管理する団体、私的録音補償金管理協会 (SARAH)が名称を「私的録音録画補償金管理協会」に改名した、ということを記事にしました。その際にわたしは一応「名前を統合しただけで終わる可能性もある」で占めておきました。人がそこまで強欲かつ悪になれるとは考えなかった、基本行動原理は良心である、と信じていたかったからです。
でも、人はどこまでも強欲に、悪になれる存在でした。なんと録画補償金の法制化をもくろんでいたことが明らかになったからです。


法制化を検討し、パブリックコメントを募集しているのはやっぱり文化庁。相も変わらずここはこっちの分野に首を突っ込む時は碌でもない仕事しかしません。
記事だけでなく文化庁のサイトでも意見を見ておきましょう。


リンク先にさらにPDFが二つ公開されていますが、今回は「著作権法政令改正の概要 」の方を見ておきましょう。
著作権法において、私的録画録音補償金の対象となる機器に関しては第30条(一部抜粋)では

"私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。"

とあります。「政令で定めるものにより」ですから厳密に言えば内閣に対象を決定する権利があるわけですが、政令と言えども「罰則を設け,あるいは義務を課し権利を制限する規定を設けるには,法律の委任が必要とされる」とありますので、補償金の支払いという義務や権利に関する項目の場合、実質的には何も出来ず、むしろ司法判断が優先されるとみていいでしょう。そしてその司法判断において私的録画補償金の対象から現行のデジタル放送用のレコーダーは外されました。これによって完全決着し、私的録画補償金協会も解散した・・・のですが、今回の文化庁は明確にBDレコーダーを「政令」ではなく「法律」によって対象とすることをもくろんでいるわけです。司法で却下されたのなら法律そのものを変えてしまえばいいじゃない、というわけですね。一応先のPDFの中にまたああるPDFへのリンクを見るとレポートの対象はレコーダーのみとされ、現在おそらくもっとも一時キャッシュ的録画保存先として使われているだろう単体HDDは対象となっていません。もちろんだからと言って現在文化庁が目論む法律改定の対象はBDレコーダーのみ、と安心はできません。具体的な法文は一切掲載されていないことを見ると、将来BD以外の保存先が出来ることを考慮に入れ、確実にそれ以外のデジタル保存手段にも無限に拡大できる(これはそもそも私的録画補償金協会・SARVHの最終目的でもあります)ように最終的には仕上げてくるでしょう。BDレコーダーはそのキッカケに過ぎないでしょうね。

もちろんJEITAはこれに強く反対しています。


なお、抗議の前提として「著作権保護技術」の名のもとに使われ続けている録画規制を理由の一つにしていますが、文化庁の声明には録画規制に関しては一切触れられていません。だからこそ、わたしは必ずしも私的録画補償金の再検討自体を反対しません。ただし、「著作権保護技術の名のもとに行われている録画規制を完全撤廃すること」が絶対条件です。
と書くと、「お前はレコーダーとか全く買っていないだろ、自分が払うつもりがないから言っているだけじゃないか」と思われるでしょう。確かにわたしはもう十数年レコーダーを全く買っていませんし、テレビも買っていません。視聴手段は大型ディスプレイ+PCのみです。ですが、規制一本になる以前はむしろ積極的にレコーダーを買っていました。それはいずれもPCとの連動が出来るものばかりでしたが。「VirtualRD」という本来東芝製レコーダー同士でダビングできる機能をPCをダビング先にすることを可能にしたソフトウェアが使えるので東芝製レコーダーを買った、という覚えがある人も少なくないでしょう。正直あのころが一番録画が楽しい時期でした。
それにPC録画は必ずしも安定しません。先日、お客さんにも開放しているトイレの流水システムが壊れたので直し(というか装置の完全取り換え)に来てもらったのですが、その際に工事の人があやまって家のブレーカーを落としてしまったことがありました。入れなおせば電気は復旧はしますが、PCは全部電源の入れなおしが必要ですし、場合によってはOSのインストールからやり直しなんてことまでしなければなりません。この時は幸い再スキャンや修復だけで全部直りましたが(仕事中だったのでそこまでしなければならないPCは予約録画が出来ず、結果いくつかの番組の録画が失敗(涙))レコーダーならそこまでやらなくてもちゃんとシステムを起動しなおして予約時間が来れば自動的に録画してくれます。なので録画規制さえ完全撤廃されれば、わたしは補償金は一切関係なく、かつ間違いなくレコーダーを買います(ただし下位モデルになると思いますが)。買わないのは現行の規制下では何も出来ないので使う価値も楽しさもないからです。

それにしても、なんで今の時期に急に録画補償金と言い出したのでしょうか?
・過去の司法判断のほとぼりが冷めたと判断
・なんでも値上がりの時期だからレコーダーを値上げしても補償金のせいだという意識が薄い
・4K8K放送が今後どんどん普及すればレコーダーも売れてくるだろうから将来的には補償金収入が見込める
・無限大に補償金対象を拡大できる法律を作ることで放送と関係なく収入が見込める
・混乱の社会のため、この程度のことなら関心が薄く、大きな問題になりにくい
・一部の大御所の大号令
こんなところが考えられます。皮算用もいいところですが、sarahあたりが騒いでいるだけならともかく文化庁がすでに法案提出間近まで来ているとなると、事態はかなり深刻です。とりあえずパブコメという形で意見は受け付けてもらえる(多分個人の意見など無視されますが)ので、意見のある人は提出してみては如何でしょうか。
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4K8K受信環境の総出荷台数出てる

2019-09-25 14:23:26 | 次世代ビデオへの懸念
最近情報を仕入れるのがすっかり遅くなっています。以前は毎日ネットを巡回していろいろ調べていたんですが、最近は仕事関係はともかく趣味は数日に一度くらい。なので話が遅くなるのは勘弁してください。なので少しまとめて書きます。この間チラッと書いたRyzen9 3850xの出荷が11月に遅れることになったのもやっと知りました。

AMD、Ryzen 9 3950Xの発売を11月に延期


12コアの3900xですら品薄なので16コアは安定供給できる見通しがたたない、とのことです。12コアの3900xも売れているのは確かでしょうが、確か3900xは内部的には16コア持っていたはず。全コアが3950xの規定を満たす完成度に達していないものを12コアのみ有効にして出荷しているのが3900xじゃなかったでしたっけ。まだ7nmmの製造プロセスが熟してなくて、16コア完全動作の完成度のダイがなかなか切り出せないのかなぁ。当分歩留まり悪そう。そのうち16コアベースでそのうち8コアしか有効になってない方のRyzen7とかも出るかも。


話二つ目。
最近になって興味が若干復活したのが4K8K放送関係。もちろんその環境をウチに入れる気は全くないのですが、以前「2020年夏までに4K8K放送の普及率50%にする」と総務省の会議で息巻いていた発言を思い出し、それは絶対無理にしても今普及率何%くらいなんだろ? には興味がわいてきわけなんです。なにせあと1年なのに普及率の発表が全然ないし、それに向けた努力の跡もない、だから「もうあきらめたんだな」と書いたわけなんですが。努力の跡が見られないのは「2020年夏までに普及率50%にする」とわたしが読んだのは間違いで「2020年夏までに普及率50%になる」と総務省の会議では予想していただけだった、が真相のようです。買い替えが進んでみんな新しいテレビを買うだろうし、その時はほとんどが4K8K放送対応になるだろうと踏んでいたらしいんですね。実際にはその予想からは程遠い状況ですし、なにより多くのメーカーが撤退して、すっかり体力のなくなった国内メーカー残党と日本向けにはあまりやる気のない海外メーカーのごく一部だけが残る日本のテレビ市場でこの2年ほどの間に普及率50%分も製品を出荷できる製造能力があるわけないんですけどね。
とはいえ何も公表しないわけにもいかないと思ったのか、普及率ではなく出荷台数がA-PABから発表されたようです。

4K/8K機器の8月出荷数は過去最大。“増税直前まで累計200万台超える勢い”


テレビ・単体チューナー・STB合計による8月末までの4K8K放送受信可能機器の出荷台数は174万3千台だそうです。あくまで出荷台数であり、販売台数ではありません。とはいってもこれしか数字出てませんし、余裕をもって大量に先行出荷することはないでしょうから、一応出荷台数≒普及台数としておきます。それにしても、この「千台」単位で書くの、紛らわしいんでやめて欲しいものです。3桁上がりの欧米基準で千台単位にしてるんでしょうが、日本は漢字圏で4桁上がりなんだから「1743(千台)」じゃなくて万台単位で「174.3(万台)」にしてほしい。どうしても欧米基準で数字を出したいなら「1743(千台)}じゃなくて「1,743(千台)」と書くべきだろうし。まぁそれはおいておいて。
この数字、放送を受信できるもう一種類の機器であるレコーダーが入っていません。それを含めればもう少し台数出そうです。なので計算でおおざっぱにレコーダーの出荷台数を推測してみましょう。まずは昨年一年間のレコーダーとテレビの出荷台数を調べます。最近は「レコーダー」で検索してもドライブレコーダーのことしか記事が出てこなくて不便なんですが、さすがにJEITAのサイトには数が書いてあります。もちろん販売台数ではなく出荷台数ですが。
それによると、レコーダーはDVD系が405千台、BD系が2,051千台です。やっぱり千台単位ですが、さすがに”,”が入ってますね、少しだけわかりやすいです。合わせて245.6万台というところでしょうか。DVD系で4K対応はおそらく無いと思いますので分母を増やしちゃいますが、比較のテレビも4k対応がない29型以下を数値に加えるので合わせます。テレビは4,510千台、451万台になりますね。テレビ販売数の54.5%くらいになります。
それと4K放送が始まってからの売れ行きを比べ、レコーダーにおける4K対応の割合をテレビと同じとしましょう。すさまじく大雑把ですけどね。テレビが
89.2/451万台ですから19.7%、レコーダーがX/245.6万台で19.7%と仮定して計算すると48.4万台。先の174.3万代に足せば224.7万台になります。これらが全部別々の戸に使われているとさらに仮定した場合、計算上日本で最大限に多くみた普及数になります。ちなみに日本の戸数は5000万世帯くらいですから、最大限見積もって4.5%。放送が始まって約9か月でこれだけ売れた、とみればそれほど悪くないですが、あと1年で総計50%と見込んでいたところから見ると良いとは言えません。
追記:レコーダーの分母にDVDレコを含ませる、と書きながら入れるのを忘れていたので、計算しなおしました。前の数値より0.2%上がっています。

しかもテレビの出荷台数の割合も昨年は「4k対応テレビはテレビの出荷台数全体の44%で198万台」とか言っていたはず。去年12月に売れた分に目をつぶって(大した数ではないでしょうから)全部今年売れたと仮定し、残りの4か月同じペースで売れたとすると今年度一年間の出荷台数は133.8万台にとどまります。もちろん昨年の4Kテレビのほとんどはチューナーレスな"対応"テレビなのに対し今年のはチューナーレスを含んでいない純然たる4K放送受信テレビだけですが、今年発売の4Kテレビは大抵チューナーありでしょうからチューナーレスの"対応"テレビを上乗せしたとしても二倍になるとは思えません。せいぜい5割増し・・・と考えると約200万台。去年のチューナーレスオンリーの時とほとんど変わらないのではないでしょうか。しかも今年のこの時点は一応「消費増税前の駆け込み需要」ありです。わが街ではわたしが見た限りその様子がなく、地元の報道でもテレビの売れ行きは取り上げず、冷蔵庫に駆け込み需要が見られたのを大きく取り上げてましたからあまり無い気がしますが、地域差はあると思いますからテレビの駆け込み需要があってもおかしくないですし、むしろあってこの程度の数字しか出てこないようじゃ普及率50%に到達して地上波も4Kへのチェンジ、なんて夢のまた夢の先・・・というしか。
もちろん素人の推測の上に推測を重ねたいい加減なものですし、「お前が4K放送嫌いだから数字がよくならないように計算しているだけだろ」と言われれば返す言葉はないですが。むしろ掛けこみ需要がなくて増税に慣れて余裕が出てきたら売れ行きは伸びる、を期待したほうがいい気がします。来年には絶対間に合いませんが。


全く別の話。
ついつられてディアゴスティーニの「週刊ゴジラをつくる」を定期購読してしまいました。不器用なわたしではありますが、まぁなんとかなるだろ、と買ってみたのですが、予想外にハサミやカッター、接着剤を使う項目があってちょっと冷や汗。特にカッターを使う行為はわたし苦手でして、いつも指を傷だらけにしちゃうので組み立てたゴジラが血まみれになりかねないんですが。次の休日に今来ている分をまとめて組み立てる予定なのでまだ手を付けてないのですが、組み立てサービスを頼まなかったことを少し後悔してます・・・。もちろんそれじゃ面白みが半減しちゃいますけどね。
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4K放送の大山鳴動

2017-08-05 16:34:04 | 次世代ビデオへの懸念
左足が呪われてます。
数日前、タンスの角に小指をぶつけて爪を割って悶絶、まぁそれは仕方ないとして。そのあとやはり足が上がりにくくなっていたのか、古いテレビ台の角に思いっきり膝の少し下の脛部分をぶつけて七転八倒、これは少し傷がついただけでしたが痛みが残って正座状態から立ち上がるのがツラくなりました。一日で2か所も左足をぶつけたのがまずかったか、翌日朝起きてみると今度は踵が痛くて力が入らない。これは傷がついているわけでもないので触ったり叩いたりしてもなんともないのですが、歩くときに力を入れると痛くなると厄介なものでした。特に階段の下りの際に爪先立ちになるのが一番痛い。箇所が踵なので鎮痛剤入り湿布薬を貼る事も出来ず、なるべく左足に力を入れないようヘコヘコ歩くのがやっとでした。ただ、時間が経つにつれて痛みは引いていき、現在は階段を下った後に意図的に体重を掛けたりしない限りはさっきの脛の傷跡の方が痛いくらいでどうってことはない状態まで回復しましたが、こうも短期間に左足が痛む現象が続くと呪いをその理由にしたくなっちゃいます。


話変わって。
ちょっと前にこんな文章が公開されました。

テレビのCASがまたおかしな事に。これで消費者の理解は得られるか?

内容としては、「4K48K放送に、従来よりもさらに強化されたCASが導入、それも消費者負担で導入される。こんなことで消費者は納得するのか!?」という疑問の投げかけです。アクセス数は多いようですが、Twitterなどを見る限り、一般の人がこれをどう思っているのかもう一つ見えてきません。あまり話題になっていないようです、というよりもはや話題になるほど4K8K放送には世間は注目していないのでしょうか。ちなみにわたしは、「ああ、小寺信良氏もとうとうこんな文章を書くようになってしまったか」と嘆いておりますが。
と、いうのも録画した番組をコピーすることがあたかも"違法"行為に見えるという、デジタル放送移行期間中に自称有識者がさんざん行ってきたインチキな印象操作が行われているからです。しかも、当時の小寺氏はむしろそうした認識に異議を唱え、録画を規制するやり方に反対する立場をとっていたのに、です。この文章では例のBLACKCASを取り上げ、「99%の消費者は、リスクも高く手間もかかる違法なルートを選んで、4K放送を録画・コピーしたいなどと思わないはずだ」と放送の正規録画手段、所謂合法手段以外の録画・コピーは違法だ、のように書いていますが、これは全くの間違いです。まずなによりBLACKCASと録画番組のコピーには関係はありません。BLACKCASを使おうと差し込む機器が普通のレコーダーであれば録画規制の対象となり、コピーは行えません(ただし放送や自称著作権関係者は単なる録画自体を"コピー"とみなす、一般人から大きくかけ離れた価値観を持っているのでそういう意味でのコピーは行われているとも言えますが)。BLACKCASを規制の対象から外れた使い方のできる機器と組み合わせて初めてコピーが行えるわけですが、そこはもちろん無視されています。それになにより録画番組をコピーしたい人のほとんどは「有料放送を無料で録画コピーさせろ」などとは言っていません。「無料放送にわけのわからない規制をかけて録画を不自由にさせ、楽しみを奪うな」と言っているのです。そうしたおそらく無料放送におけるCASの存在を苦々しく思っている、わたしを含む人たちをすっ飛ばして、世の中のテレビ番組を録画しているには規制録画をなんとも思っていない人かBLACKCAS8を使って有料放送を違法に視聴しているかどちらかしかいないかのように書いているのです。こうした極端な定義も移行完了以前にはよく見られました。
おまけに「消費者にコストを転嫁するという重要な問題を、放送局だけしか参加していない一般社団法人で、しかも非公開で決めるというのはおかしくないだろうか」と諸悪の根源になっている一般社団法人、記事によると"一般社団法人新CAS協議会"とあります。記事と同じリンクを貼っておきますが、この新CAS協議会、放送局だけしか参加していないのは確かなんですが、サイト内を見ると放送局は放送局でも"スカパーJSAT"、"日本放送協会"、"WOWOW"、"スター・チャンネル"の4社に加え、"日本ケーブルテレビ連盟"が入っているだけ。全部視聴者から直接お金をもらって経営しているところばかりなんです。これらにしてみればB-CASみたいな天下りの寄せ集めのせいで誰も責任も取らないCASでは信用ならないのは当たり前です。「消費者にコストを転嫁する」なんて書いてますが、新CASが制御しようとしているのはテレビよりも録画機の方ではないでしょうか。有料放送を録画することを前提とした録画機なら、コスト転嫁もへったくれもありません。消費者は納得して買うんですから。もちろんテレビを含むすべてのチューナーに新CASのチップ装着が義務付けられるのなら別ですが。どちらかと言うとこの記事、そうしたCASから外された地上波系列放送局が新CASに対する心象を悪くするために書かせた記事、と読んだ方がシックリくるんですよねぇ、わたしには。「うっとうしいカード」なんて表現も以前は地上波放送局から粉掛けられたようにしか見えない記事によくあった表現ですし。前に何度も書きましたが、無料放送を見るためだけのテレビのB-CASカードを煩わしく思う時なんて最初のセットアップの時だけで、あとはすぐに忘れられてしまう存在でしかないんですよ。わたしも先日テレビが映らなくなった原因がB-CASカードのリーダー部分が経年劣化によって緩んだためだった、という結論にたどり着くまで時間がかかったくらいですし。まぁそういう意味ではうっとうしいカードであることは間違いないのですが。


地上波放送局が自分らをないがしろにして他社連合だけでCASを進められることに不満を感じるとしたら、それは例の4K8K放送録画禁止問題です。あれを主張していたのは地上波キー局系放送局でしたしね。記事内には「4K放送では、正規の録画手段がきちんと用意される」とあります。もちろん有料放送は何かしら用意しないと顧客にそっぽを向かれますから用意するでしょうが、無料放送はどうなんでしょうね。やはり地上波キー局の主張通り録画禁止が有効になってかつ録画禁止の番組ばかりになるんでしょうか。もし新CASがそうした録画禁止に対応できないようだったら地上波は新CASを認められないでしょうし。
で、あの問題はどうなったのかと総務省の報道用資料を見てみてもその後どうなったかの資料を見つけることができません。小寺氏も「消費者にコストを転嫁するという重要な問題を、放送局だけしか参加していない一般社団法人で、しかも非公開で決めるというのはおかしくないだろうか。全部決まってから、ハイじゃあそういうことになりましたのでお金払ってください、と言われて納得できる消費者はいないだろう。」とは書いてますが、録画禁止問題が非公開で決められるということにおかしさを感じないのでしょうか。ちなみに総務省の4K放送に関する資料はもっぱら4K放送のネット配信に関するやり取りとなっております。

「視聴環境の変化に対応した放送コンテンツの製作・流通の促進方策の在り方」
(平成28年諮問第24号)に関する情報通信審議会からの中間答申


4K放送を含む次世代放送の取り組みとして、ネット配信による同時視聴を可能とすべく技術的提案や法整備の必要性が提唱されています。が、だからと言って番組がネット配信だけで見られるようになるのか、と言えばどうやらそうではなく、放送は行っているのに配信では視聴できない状態("フタかぶせ"などというふざけた名前が付けられているそうです)にもできるようにすべき、と意見が出ているようですし、おそらくそれは通るでしょう。また、4K配信には設備費用もかかりますしテレビ局にとってはその必要性、つまりビジネスに活用できるようにしなければならないともあるのです。それはその通りですが、"フタかぶせ"可能と合わせると
・スポーツ中継などを除き、ほとんどの番組が"フタかぶせ"
・そうでない番組の大半は「見逃し視聴」の名のもとの有料配信のみ
・有料配信はテレビで見られるようにするのはもちろんパソコンやスマートフォンでも受けられるようにすることによって視聴可能機器の数を増やす
・その展開を一般的にするため、放送の録画は禁止
という展開になるのが一番ありそうなんですが。配信系の動画は録画保存が出来ないのが当たり前ですでに受け入れられている、だから放送も禁止可能にしてしまおうと考えるかも知れません。私的利用の複製権に反する問題も、今進めている放送の配信に関する法整備の中にどさくさに紛れて権利者側の複製拒否権を優先できる項目を入れてしまえば悪い意味で解決しますし。
ただの妄想ですが、録画させたくない地上波系と規制すれば録画はできるべきと考える有料放送系で対立しているので話が進んでいないように思えます。ただどっちに転んだところで消費者が付いてくるとは限りませんが。
JEITAの資料によると今年になって6月末までに出荷された(売れた、ではない)4Kテレビは69万8千台。テレビ全体が219万3千台ですから1/3にわずかに届かない程度を占めます。テレビの総出荷台数はどんどん減っているのに、4Kテレビの台数は確かに増えているんです、例え売り場にちょっといいテレビが欲しいと思うと4K対応しか売ってなかっただけだとしても。それでも2016年度までの累計216万2千台とあわせて286万台。買いなおしを無視してそれが世帯ごとに1台ずつ使われていると仮定しても、普及率は5%を少し超えただけです(国土交通省資料によると平成25年度の統計で日本の総世帯数5245万3千)。先の総務省の答申資料本文10ページには「4K(対応)テレビは、2016 年 12 月末時点で累計出荷台数が 216 万台に達し、2020 年までに約 2,600 万台の普及が予測される」とあります。が、2020年ってあとたった2年半後なんですよ。2021年3月までは2020年度だとみても3年半強~いや、事実上オリンピックを期限と考えると3年しかありません。3年で2300万台強売るには、一年で800万台弱売る必要があります。ちなみにやはりJEITA資料によると2016年の薄型テレビ全体の出荷台数で474万8千台。これからの3年間はこの昨年のテレビ全体の2倍近い台数を4K対応以上だけで売る、という大偉業をなしとげなくてはなりません。2600万台というのは単に以前から目標とされていた「2020年までに普及率50%」をテレビの台数に換算しただけかと思いますが、もし今検討されている4K放送のやり取りがこれを前提としていたのなら、捕らぬ狸の皮算用、大山鳴動して鼠一匹のことわざがしっくり来るような事態となりそうですが。多分配信を含めれば視聴可能と拡大解釈してスマホタブレットPCを加えてこの数字に持っていくオチになるんでしょう。
録画やCASに関する身勝手が無視されず、わたしらマニアの怒りに触れるような事態になればいいですね、と放送業界には皮肉を言っておきましょう。なお、わたしは録画禁止問題以降4K放送を嫌っているため、何を書いてもこういう中身になってしまいます。ご理解をよろしくお願いいたします。
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ピクセラ記事から見るアナログ時代の思い出

2016-08-22 22:25:09 | デジタル放送録画可能キャプチャーボード
高校野球全国大会が終わり、リオオリンピックもほぼ同時に終了し、一度にテレビからスポーツイベントが消えたとともに日本列島は台風に見舞われているわけですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。わたしは台風が過ぎ去った後のフェーン現象を恐れています。もう暦の上ではすでに立秋を過ぎていますので、この時期の暑さはすでに「残暑」と言わなきゃいけないのですが、今や残暑の方が暑中より暑いと言わざるを得ません。いい加減残暑なんて死語扱いでいいと思うのですよ。もはやこの言葉はあの一言のためだけに存在するといっても過言ではありません。

ああ、残暑が厳しいざんしょ


と、いろいろ疲れて壊れかけているわたしです。どうにも先のことを考えても明るい兆しが見えないので、たまには昔を振り返ってみましょ。先週こんな記事が載ってました。

PC向け「TVキャプチャ」は何処へ行く? ピクセラに聞くPC録画の歴史と未来

アナログ時代からPC向けキャプチャーボードを作り続けているピクセラさんの話が載ってます・・・って17日の記事ですね。取り上げるの今更かよ、と怒られそうですが最近どうにも遅筆になっちゃいまして、悪い方向に枯れてます、トホホ。
いや載っているのは懐かしい話ばかり。話は当然ピクセラの製品が中心なんですが、当時キャプチャーボードとして人気があったのはカノープス(現グラスバレー)ということもしっかり書いてます。今のように放送波を完全な形で取り込むことができなかった時代でしたから、各社各製品ごとに特長があり、新製品が出るのが楽しみでした。あの頃は良かったとは言いませんが、華やかではありました。と、言ってもわたしはピクセラの製品を使ったことは実はないのです。実際当時の製品群を見てもカノープス・アイオーデータ・NECあたりがキャプチャーボードの人気に関しては上位でピクセラはメルコ(現バッファロー)あたりと並ぶ中堅どころの印象がありましたし。ただ、わたしはむしろ人気上位のメーカーより中堅以下のメーカー製を好んで使っていましたけどね。このブログを始めた時に取り上げたのもプレクスターのPX-TV432P(うわ、懐かしすぎ)なんてマイナーなボードでしたし。ピクセラの製品を使わなかったのは、人気上位でないにも関わらず製品の作りが固く、特徴が見えなかったことがまずあります。それとわたしは当時ファン付のグラボを買った際にそのファンのせいで画面にノイズが発生し、画質が低下するという苦い経験をしたためにチップにファンが付けられるとそれだけで敬遠する傾向にありました。ピクセラのキャプチャーボードは記事に載っているPIX-MPTV/P1W、後継のPIX-MPTV/P2Wとチップにファンが付いていたため、ノイズの発生を嫌って避けていたんです。その後出たPIX-MPTV/P4Wは国内メーカー製の部品を集めて作ったピクセラのキャプチャーボードの一つの到達点と言っていい良品でしたが、これも見た目がELSAのEX-VISION700TVというソフトタイプのキャプチャーボードにそっくりだったので、独立した製品としての魅力に欠ける寄せ集めに見えちゃったんですね。結局最後までピクセラのキャプチャーボードを使うことはありませんでしたが、果たした役割は決して小さくないと思っています。WindowsXPにテレビソフトが統合されたMCE版が出たときも、真っ先に対応したのはピクセラでしたし、MSなど外部との連携連絡を密に行っていた行動的なメーカーという印象は持っています。
ただ、悪い面でもそうだったみたいですね。先の記事を読むと、DpaやJEITAと言った、事実上録画規制の談合団体にすり寄り、PC向け録画を規制ありき、にしてしまった張本人はピクセラだったようです。わたしは最初の無反応型PC用録画機、Friioを"違法チューナー"と勝手に位置づけたかの日経の記事に反発して、規制チューナーを"所謂合法チューナー"と皮肉を込めて呼んでいますが、その所謂合法チューナーを当然の存在にしたキッカケはピクセラでした。ただ、それによってPCでのテレビコントロール機能や市場は目に見えて衰えていき、一時は多くのPCに標準搭載されていたテレビ機能が一部の製品にしか搭載されないものになっています。こうした市場を縮小させた一番の悪はテレビ業界の談合ですが、ピクセラはその片棒を担いだ、と言われても仕方ないようです。むしろ解放にむけて努力してくれれば(したのかも知れませんが、いまだに口にも出せないのならしてないも同然)、ひょっとしたら各社がアナログ時代と同様とまではいかずとも、鎬を削るキャプチャーボードの新製品を次々と出す市場が残っていたかも知れません。そうだったら、デスクトップPCの衰えも今よりは緩やかだったでしょう。わたし、先日従兄の息子にPC用キーボードを「壊れたパソコン」と評されたことに愕然としました。小学生の彼にとってパソコンと言えばノートパソコンのことであり、キーボードが独立しているデスクトップPCの存在など知らない世界の存在だったようです。もっとPC録画が当たり前だったら、ひょっとしたらそうはならなかったかも・・・。いろんな意味でピクセラのやったことは罪だなぁと思ってしまいますよ、わたしは。
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インターネットで楽しむオリンピック

2012-07-29 21:41:02 | 意味なしレビュー
いよいよ始まりましたオリンピック。始まる前は、あまり気分的に盛り上がらなかったわたしですが、いざ始まってみると、やっぱり見ずにはいられません。普段見ている番組がやたら中止になることで不満に思う人もいるかも知れませんが、せっかくですから楽しみましょうよ。

開幕前に気分があまり盛り上がらなかったのは商戦の張り方のせいかも知れません。

BDレコーダ/プレーヤー出荷台数が6割減。JEITA発表
-液晶テレビの出荷台数は前年比19.7%



昨年の6月と言えばアナログ地上波終了直前だったから、それと比べてしまうと・・・と言いたいところですが、あの時期だって売れたのは中小型テレビとチューナーであって、レコーダーじゃありませんでしたからね。その40%しか売れなかったのですから、端っから例年のようにオリンピックに引っかけて売る気はなかった、ということなのでしょう。

もっとも、スポーツ競技は録画保存向きのコンテンツじゃありませんけどね。可能な限りリアルタイムで見たいもの。そんな要望には、やはりネット配信というのは便利です。前にも取り上げたように、現在日本放送協会がオリンピック特設サイトで、あまりテレビでは取り上げられない競技の配信を行ってます。

http://www1.nhk.or.jp/olympic/live/


画質はそれなりで解像度は低め、フルスクリーンモードを安心してみられるほどではありませんが、思った以上に速度への追随力は高く、今バドミントンを見ているのですが、羽の動きが十分追えるレベルです。もっと厳しいと思っていただけに、これはうれしい。アナウンスや解説などは一切ないのでルールの分からない競技は全然理解出来ない欠点はありますが、静かですしテレビで他の競技をやっている合間に見る程度にはちょうどいいかと思います。

せっかくの新しい試みですから、日本放送協会には近寄りたくもないと言う人以外は、試してみてはいかがでしょうか。ひょっとしたら次はこういうネット配信がオリンピック視聴の主力になっているのかも知れませんから。
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有機ELテレビで日本を救う!ソニーとパナソニック有機ELを共同開発

2012-06-25 21:42:13 | 次世代ビデオへの懸念
以前から噂はありましたし、一部報道番組では特集まで組まれていましたから、限りなく周知の事実に近い話ではありました。それが正式に公開になっただけ、という気はするのですが、ソニーとパナソニックがテレビ用有機ELパネルを共同開発する契約を締結しました。

ソニーとパナソニック、テレビ用有機EL共同開発で合意
-2013年内に量産技術確立。印刷ベース


世間的には「そこまで日本企業は堕ちた」とか「追い詰められてのやむを得ない行為」とマイナス面で見られているようですが、わたしは非常に明るいニュースと考えています。以前ソニーが公表した有機ELの国内からの撤退の事実上の撤回でもありますし、半ば鎖国状態の日本のテレビにおいては、他国のメーカーが有機ELテレビを開発しても流通量はたかが知れています。その点、両メーカーなら十分な量を製造することが可能ですし、液晶テレビになじまない人間にとって、衰えつつあるプラズマ以外の選択肢を得ることが出来るのですから。

液晶テレビ出荷台数が前年比で1/4に縮小。JEITA発表
-カーAVC全体は6カ月連続のプラスに

正直液晶は限界です。もう売れません。液晶テレビは放送のデジタル化やエコのブームに乗り、「デジタル放送は薄型の液晶テレビ」がおきまりのようなキーワードになりました。ですが、個人的な意見が許されるのなら、液晶はディスプレイには良くてもテレビには向いていないと考えています。だから、未だに液晶の画質になじまない層が存在するのです。また、液晶パネルを使うとメーカーの差が出にくくなるという、長所とも短所とも呼べる欠点があります。だから海外では他国のメーカーにシェアを奪われ、AVメーカーですらないところが液晶テレビを作ったりもしているのです。有機ELは、テレビ・動画に向いた映像を提供でき、液晶に代われる現状唯一の存在です(その後にクリスタルLEDが控えてはいますが)。まだ現実的一歩手前有機ELだからこそ日本メーカーの技術力を活かすチャンスなのです。韓国メーカーが「有機ELでもこっちの方がはるか先をいっていて、日本は追いつけない」と豪語していますが、わたしに言わせればいくつかの問題を残したまま、ただ量産出来る生産体制だけ整えたようなものです。携帯電話やゲーム機のパネルが作れたくらいでいきなり大型化出来るほど世の中あまくはないでしょう。

また、有機ELパネルの弱点として液晶より寿命が短いというのはどうしてもあります。改良が進んだところで、液晶に追いつくのは当分先(無理かも)でしょう。つまり、点けっぱなしを前提とした機能を搭載するらしいスマートTVに向かないのです。いいじゃないですか、向かなくて。総務省あたりがやっきになって日本でスマートTVの国際規格を決めようとしてますが、フィリップスとLG電子がやろうとしているんでしょ? あっちにやらせればいいんですよ。APPLEに今度こそ取られないように規格を取ってしまおうってことなんでしょうけど、どうせAPPLEに負けるかろくに普及しないかどちらかですから。スマートなんちゃらという言葉を使う限りAPPLEには勝てないですよ。だから、そっちにかまっている暇があったら、"有機ELパネル"という中核を日本でものにしてしまえばいいんです。こっちのほうがずっと日本企業の復活になりますよ。しょせんコンテンツ産業は、個別コンテンツの開発は良くても、総合管理という面では日本という国は永久にダメダメなのが、此度の法律改悪でよーーーーーーく身にしみて分かりましたから。

わたしは大いに期待してますよ、有機ELテレビ。願わくば「海外優先。日本は予定無し、当分液晶のみ」なんてことになりませんように。
日本への製品投入でついでに言えば、やはり大型テレビを売りたがっているのは明白。ですが、もう一般家庭で50型や60型を「標準の大きさ」にさせるのはあきらめましょうよ。そこら辺ほしがるのはマニア層ですから。なので、50型以上は4K2Kパネルを標準に、そうでなくても必ずラインナップに載せるようにして欲しいものですね。当分BDのアップコンバートくらいしかソースはないですが、パネルさえ普及すれば新しい市場を生む市場の開拓につながるのですから。もうマニアを敵に回すのはやめて、味方に付ける道を選んでくださいね。
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結局やってきたデジサポ

2010-02-24 23:04:48 | B-CAS&規制撤廃運動
昨日はうまくBS放送で東京キー局が見つからないとわめていていたわたしですが、チャンネルスキャンしてもダメなんですね。レコは相変わらずダメですが、EDCBのEPG画面に出ていました。まぁどっちにしても見られないのですが。
そういえば、BSデジタルで民放の放送が入ると知った時、おそらく地方人の全てが「BSで東京の番組がそのまま見られるのか。」と思ったはずなのですが。ある意味その時の再現ですね。総務省は時間稼ぎのつもりなんでしょうけど、BSで見られる間にアンテナ入れたり、そういう手続きして万全の体制をとってくれるか、と言えば、絶対取らないと思うんですよ。東京の放送で十分、というよりそっちの方がいいと考えるでしょう。結局、第二の移行トラブルが2015年に再び発生するだけでは。さすがのわたしもそっちは知ったことじゃないですが。

言いたくも無いのですが、この東京の放送が衛星放送で送信されるのはサービスではなく、ただの地上デジタル放送難視聴対策。これだけでなく、現在の総務省は総力を挙げての都心部の難視聴地域(ホワイトスペースに対抗してブラックスペース?)のしらみつぶしにやっきです。先日、自治会長こと町内会長であるウチにデジサポが電話を掛けてきて普及状態のデータ収集をやらせようとして我が父に怒られたのはすでに書いた通りですが、結局、今日そのデジサポの担当者がウチまで来てしまいました。データなんて用意していないのに。
その担当者、正確なデータは最初から必要としていないのか、電話口で父が言った「この町内はみんな共同アンテナかケーブルテレビだよ」というl言葉を真に受けたのか、外から見て高いビルから線を引いている家を共同アンテナ、そうでない家を全てケーブルテレビ局とみなしたらしく、ウチまでやってきた主な用事は、「共同アンテナおよび集合住宅のアンテナのデジタル化の推進」に関する相談でした。ちょっと前の情報では集合住宅のデジタル化は約25%。全く進んでいないのが現状で、総務省はこれはブラックスペース(仮称)と同じくらい重く受け止めているようです。で、それの対策をしていることを、町内会長のウチに話に来たと。ただ、「なんで町内会に言うねん?」という疑問はチラホラ。テレビのことに町内会長に相談しに来る人なんて、そうはいないでしょう。普通は電気屋かアンテナを立てているビルに文句を言いそうなものですが。どうやら、他の地区は知りませんが、この地区のデジサポは「デジタル放送受信に関する苦情・相談は町内会長に」と一任することを決め込んでいるようです。その方が楽だからでしょう。そういう風に触れ込みながら各家庭を回っているのかも。そこで具体的に話していたこと。これは多分一般国民が知ってもいいことだと思うので、羅列します。
・ケーブルテレビを引くのなら、工事費および入会費は国から補助として出る。ただし、利用料は個人負担。
・共同アンテナで受信するのなら、その工事費の最大半分までは国から補助金が出る
・共同アンテナのデジタル化についてビルのオーナーとの交渉が決裂した場合、訴訟してもいい。訴訟費用は弁護士費用まで含めて国から補助金が全額出る。(注:コメントでいただいた情報によれば、これはあり得ないとのこと。単なる相談費用を持つ、というのを拡大解釈した可能性が高いです)
と、こう言っていました。もちろん全国のデジサポで同じ対応をしているとは限りませんが、最後の項目などかなり過激です。もっとも、実際に訴訟にまで及ぶケースはほとんど無いと思っているのでしょう。

た・だ・し・・・。実は。データを総務省にも日本放送協会にも渡さないという大前提で、実はわたしと父で勝手にデジタル放送の町内における普及状況は調べてあるのです(^^;) 向こうがムチャクチャな要求をしてきたときの理論武装のためなんですが、もちろん半分は趣味。
それによると、実は町内における地上デジタル放送の普及率は、およそ3割強。普及台数だけならもっとパーセンテージが高くなるのですが、当町内では特定の家庭だけにデジタル機器が集中しているので(←ハイ、ここ突っ込みポイント)、実際の普及率はそんなもんです。しかも、その大半がケーブルテレビのSTBのみで受信できるだけ。STBが設置してあるテレビ以外では同時配信されるアナログ放送しか見ていない家庭ばかりだったりします。なので、STBを通せば見ることは出来るんですが、実際にはアナログしか見ていないところもあります。そういう家庭も「普及している」と見なして3割強、入れなければ3割を切ります。レコを持っている世帯はありますが、よく日本放送協会が言っている"簡易チューナー"の普及率はゼロです。電気屋が売る気ないですからね。地方の下町なんて、こんなもんです。アナログが映る限り、誰も動いたりしないわけですよ。どこも従来通りの小さめのアナログブラウン管テレビで見ているだけです。正直、JEITAや日本放送協会が頻繁に公開している普及台数はどこにあるのかと問い詰めたくなります。ひょっとしたら、どこの町内も一家庭くらいに集中的にデジタル機器があるだけで、見た目上普及台数が上がっているだけ、なんていう素晴らしいオチが存在しているんじゃないでしょうね。

で、今回のこの担当者さん、今までの連中と違って説明が仕事らしく、何しゃべってもとりあえず答えてくれます。話の中で出てきたのが、ここ最近のデジサポ主催のデジタル放送説明会。まったく誰もこないそうです(笑)。本人は「この冬は寒かったから」を理由にしたがっていましたが、実際にはそもそも興味がないのでしょう。わたしみたいな興味ある人間の質問には答えてくれず、質問に答えられる程度の知識しかない人はそもそも興味が無い。ターゲットがいないんですね。なので
「町内会で説明会を開くときは、是非ご連絡ください」
と、繰り返し言っていました。「町内会で説明会を開いてください」とは絶対言わないんですね。「するときは、連絡ください」とこう言っているのです。なんで町内会で無理やり興味の無い人間を集めて説明会を主催しなければならないねん、とこう思うわけなんですが。向こうとしては絶対に"やって欲しい"はずなのに、「やるときは」の言い方を崩すことはありませんでした。
他にもいろいろ聞きたかったんですよね。BSで受信できる地上波とか。その前にまず聞いたのが、アナログ放送の停波前の番組停止の話。キッパリと「来年の7月にアナログ放送は終わります」といわれました。7月24日ではなく、7月です。もちろん言われている通り、7月に入ったらアナログ放送自体は続いても番組がまともに見られなくなったりするのか、とそれを聞きました。

そこを説明しようとしたまさにその瞬間! お店のお客さんが来ちゃったんです(涙)。担当者さん、遠慮して帰っちゃいました。なんという間の悪さ。ちなみにそのお客さんはインチキモノのロレックス腕時計を持ってきてこっちを騙そうとしただけの人でした。客じゃないですね。そのロレックスが、先日書いた「素人さんでも7割までなら分かるように出来る」知識では通用しないレベルのもので、ちょっと見て面白かったのが、ある意味唯一の救いであったと言えるでしょうか。
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BSによるキー局再送信の試験放送始まる、あくまで難視聴地域向け

2010-02-23 16:29:03 | B-CAS&規制撤廃運動
この2日ばかりちょっとした話題となっているのが、BS放送の番組表に東京の放送の一覧表が出ていること。残念ながらわたしの手元の機材では同様の確認が出来ていませんのでここまで書いてなかったのですが、どうやら試験放送が始まっているようですね。

地デジ難視対策衛星放送について(Dpa)

もっとも、B-CASカードなどで選別して受信者を区別する形式、それも受付はこれからということなので、視聴できる家庭は無いと思いますけどね。試験放送くらい視聴させればいいと思いますけどね。
それにしても、いよいよ虱潰しの段階に入ってきたと宣言してもいいのでしょうか? それほど最近のテレビ業界は鼻息が荒いです。

JEITA、2010年1月の電子機器国内出荷を発表
-6カ月連続のプラス。薄型TVは76%増/BDは58%増

今さらこの話だけで引っかかる人はいないと思いますが、あくまで"出荷台数"です、販売台数ではありません。
ただし、その販売台数ならぬ普及台数も

2009年10月、182万台
2009年11月、229万台
2009年12月、357万台
2010年1月、172万台
と、あくまで日本放送協会の発表ですが、驚異的な普及台数の発表をみせています。この4ヶ月ほどが極端に良かっただけだとしても、さらに実は「販売台数を普及台数として発表しているだけだよ」だったとしても、さすがにこれだけの数が売れたということはウソではないでしょうから、少なく見積もっても一年間で1500万台、普及率も実数で13%程度の増加は確実と思われます。おそらく60%は超えたでしょう。勢いにのって、次の段階へ行こうとするのは確実です。

ただ、此度の難視聴対策の衛星放送を始めることで、「最初から地上波はやめて衛星放送にしておけば中継基地も要らないし、全国一斉にデジタル放送を始められたはず、個人負担のアンテナ代だって安くすんだ」という議論が持ち上がるのは確実です。もちろんマスコミは総力を挙げてこの意見を葬り去るでしょうが、今回の難視聴対策放送が2015年3月までの時限措置であることから、その近辺では再び論争、あるいは第二の地上デジタル放送への移行問題が持ち上がることは確実です。衛星放送で東京の放送が見られることに慣れた人は、わざわざ通販と地元宣伝番組だらけの地方放送に戻ることを由としないでしょう。考えて見ましょう。東京の放送でいつも見ている連続番組がいいところで今週は終わり、でも来週からは東京の放送は見られません。地元の同系列の放送だけです。楽しみにしていた番組の時間にチャンネルを合わせても、やっているのは通販か地元の商店街や催しを紹介する番組に差し替え。こんな状況に耐えられます? そもそもわたしが録画道にはまり込んだのも、東京に在住だったころ見られた番組の続きが地方に引っ込んで見られなくなったことから、ケーブルテレビを引き込んだのがキッカケでした。もっとも、それでも全部の番組を見られたわけではないし、実はまだ続きがみたいと引きずっているのも2~3本あったりしてます。
それはさておき、何より、衛星放送で"東京の"放送を見られるようにすることで一時しのぎをするというのは、完全に地方局の否定です。今までテレビは"情報源として必要"だから、国の政策としてデジタル放送の移行が行われています。また、地方局は"地元の情報源として必要だから"としてきました。同じ系列の東京の放送が見られればそれで当面は大丈夫ということは、テレビの地元情報は必ずしもなくてもいいとDpaは認めたということに等しいと言えます。なにせ、東京の放送には、ローカルニュースはもちろん緊急速報も入りませんから。別に字幕をスーパーインポーズしてその地区向けだけに緊急ニュースを割り込む手段を用意する手もありますが、それが出来るのなら、現在やっているテロップを放送に埋め込むやり方は意味が無いわけで。大体ローカルニュースをかかさず視ているような人は、新聞も購読しているでしょうから、そっちで十分です。おそらく、情報の封殺ではすまないほど、将来はもめるでしょう。ごく稀にローカル局で面白い番組が作られることもありますが、それは例外中の例外で、あったとしてもそのまたほとんどが、上層部の判断で地元宣伝番組にリニューアルさせられて終わってしまうのがオチです。
もちろん、報道のためという意味で地方に系列局を置く意味はキー局にとってはあるわけですが、それだけなら現在ほどの人員は必要ありません。大手新聞社が地方に情報収集用の支局を置くように、キー局に情報を届ける支局になる手もあります。
それでも、イヤ、地元に密着した放送局が必要だというのなら、大都市圏のUHF局のように独立したローカル局を作ればいいわけですし。
キー局の番組と言っても、一番視聴率の高いゴールデンタイムの番組の質は低下する一方。最近はひな壇バラエティでも予算が多すぎると考えているのか、すっかり東京近辺のお店を訪ねるお手軽グルメ番組が増えてしまいました。ほとんど毎日、どこかの局が必ずやっていますが、そんなもん視ても、地方人にはどうしようもありません。地方は紹介されても温泉宿がせいぜいです。だからこそ、裏番組にローカル局が地元のグルメを紹介する番組とかをぶつける意義もあると思うのです、現在のように時間帯を避けるのではなく。うまく編成すればキー局の人気を超えることも夢ではないでしょう。やり方次第です。

考えれば考えるほど地上デジタル放送は、新しい時代を切り開く形態ではなく、従来の体制のより強い保持と、利権の入れ込みが目的の放送になっています。そのため、無茶苦茶な形態になり、マニアはもちろん一般の国民からも批判の対象となってきました。それを、ことごとく理論を摩り替えることでごまかし続けてきています。

・"こぴぃわんす"とかいう自由な録画を阻害する措置のおかげで、録画した番組をまともに編集することも出来なければ互換性の高い形態として保存することも、コピーを繰り返してバックアップを取ることも出来ないのはおかしい。
→"こぴぃわんす"のおかげで移動に失敗した時に取り返しが付かなくなった。
→移動回数だけ増やせば万事解決。回数はキリのいいところで10回とするダビ10にしておけばあとはどうにでもごまかせるだろ。あ、ついでに「アナログは無制限」と言っておけ。

・なぜ無料放送しかない地上波でスクランブル放送がかけられ、B-CASカードとかいうのが無いと受信できないのか。本来有料放送を管理するためのカードだろう。結局それを常に通されることにより、B-CASが巨大な利権の温床になっているのではないか。
→B-CASカードが大きすぎる。
→miniB-CASカードを導入することで万事解決。

・B-CASの審査があるおかげで安いテレビやレコーダーのメーカーの市場参入が抑えられ、リビング向けの大型テレビばかり。小型のものは値段が高くて手が出ないし、大型のものも絶対的な値段で言えば高い。需要にこたえられるラインナップになっていない。
→金の無いやつは高価なテレビが買えない。
→低価格の簡易チューナーを作るよう、メーカーをせっつくことでOK。

と、このように批判のごく一部だけに焦点を当てることでごまかし続けてきました。実は、今回も次の段階に入ったというより

・それでも、実際の普及率の伸びでは、間に合わないのではないか。そもそももうテレビ、あるいは地上波放送など必要ないと思っている家庭が増えているのでは。何よりも時間が無さ過ぎる。
→普及率が伸びないのは、電波が全部の家庭に行き渡っていないからだ。
→衛星放送で、系列局があるキー局の放送だけ受信できるようにして、時間を稼ごう。

という、従来どおりの理論のすり替え、先送りパターンではないかと疑っています。少なくとも、将来の騒動の種を撒いたことは間違いないでしょうね。
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2009年"録画人間の末路"的重大事件総決算

2009-12-30 21:40:12 | Weblog
例によって例のごとく、大晦日は毎年更新しないので、本日の更新をもって年内、つまり2009年のエントリーのアップは終了となります。今年一年お付き合いいただき、ありがとうございました。

毎年最後は今年一年を振り返る記事なのですが、毎度やり方が違う(^^;)ので、今年も趣向を変えます。いつもは自分の主観でウチ向きの新機種は出来事に順位をつけているのですが、今年は特に順位を設けず、主にウチのブログで取り上げた出来事を、月ごとにずんずんと羅列する方式を取ります。だって、今年の中身だとその方が断然眺めていて面白いんですよ。特にエコポイント関係は如何にドタバタで決まったかが羅列するだけでよく分かるのは、抜き出していて爆笑ものでした。
なお、事件の重要性はすべてわたしの主観のみです。大して重要でない件が入っているかと思えば、他の方やこの業界にとって大きな件が抜けている、というのもあるでしょう。ですが、業界よりの重大事件の判断はプロのライターさんに任せまして、いくらでも商業サイトに載っていますし。わたしはわたし独自の判断でやろうかと思います。では、今年を振り返ってみましょう。記事のリンクは、確認のとれるものは可能な限り貼っておきました。

1月
・アメリカ、地デジ移行延期に
・日本の地デジ、CATVでのアナログ受信を3~5年は有効にしてもよい、と発表
テレ朝の番組「情報整理バラエティ ウソバスター」で仕込みブログ発覚。gooブログにも
TMPGEncXPressSpursEngine対応プラグイン発売
ソニーの赤字、過去最大に

2月
著作権団体、デジタルチューナーのみのレコーダーを「補償金のがれ」と批判、「法的処置を」と発言。同時に「ニコニコ動画」で集めたアンケートをもとに「日本のPCには239億曲が保存されている」と結論、PCが補償金の対象になっていないことから録音補償金が崩壊していると主張。
「著作権法施行令の改正案への意見」のパブコメ募集。JEITA意見公開。BDレコーダーへの補償金導入が議題に
地デジテレビ購入に2万円の補助金の検討
1月の調査で地デジ普及率49.1%、ただし視聴可能世帯率は44.3%と発表(これ以降、普及率と視聴可能世帯率を分けての公表は行われていない)
B-CAS見直し案審議始まる。ただし、ソフトウェア化/チップ化/小型化の3本のみ検討の対象

3月
・スカパー!e2、解像度等変更、一部のチャンネルが16:9に
地上デジタル放送の難視聴地域で、BSデジタル放送で東京の放送を視聴できる案、浮上
・民放連、地デジへのバラマキ政策導入を要求。公明党からアナログテレビ買取案が出るが、一日で撤回
新たなBSデジタル放送に参加する申請を行った会社、発表
パイオニア プラズマテレビの生産終了を発表。「KURO」が駆け込み需要で人気に

4月
・アースソフト、PT1の生産終了を発表。 ただし、4月1日の発表だったため、真偽確定まで一日以上かかる
・GV-D4VR発売
珠洲市でアナログ放送が先行停波されることが決まる
・スカパー!e2、解像度&ビットレート、大幅に変更
エコポイント、導入決定
B-CASと併存を前提としたデジタル放送新規制方式導入、検討開始。ルールに従わない製品に対し不正競争防止法の適用も同時検討(ただし進展せず)
・FriioExpress発売
SMAPの草なぎ、公園で全裸になり逮捕。地デジのCM、一時なくなる
地デジ普及のイメージキャラクター"地デジカ"導入。草なぎの代役説は否定。二次創作のイラストが民放連から問題視される。対抗して?アナログマが登場、ネットをにぎわせる

5月
「“地デジカ”著作権侵害は許さない」と言っていた民放連が著作権侵害か「ウィキペティアをほぼ丸パクリ」
地デジ普及率、2009年3月時点で60.7%と発表。あまりの急速な数字の上昇にさまざまな疑惑を持たれる
ゴタゴタのあげく、B-CAS見直し、miniB-CASカード導入のみに落ち着く
・東芝・パナソニック、録画補償金外レコーダー発売
地デジチューナー普及台数、5000万台と発表
エコポイント、具体的な中身の一部が公開
と、思ったらすぐにスタートしてしまったエコポイント制度。「にぎわい」と報道されるが・・・
地デジの著作権保護(本質的にはコンテンツ権利の保護)新方式についての審議会。権利者側なんでもありの主張の反面、個人意見は徹底的に無視される
Friio、秋葉原の店頭で発売に
7000円の低価格デジタルチューナー登場

6月
エンコードにPS3を使うソフト、CE-10(現CodecSys Personal)発売。当初年間契約形式だったが買い切りに変更に
BSデジタル放送、新規参入会社決定
アメリカ、地デジ移行完了。「大きな混乱なし」と発表
スカパー!HD、LANを利用した予約録画開始予定を6月としていたものの、結局無期限延期と発表

7月
・総務省「デジタル・コンテンツの流通の促進」及び「コンテンツ競争力強化のための法制度の在り方」についてパブコメを募集
アースソフト社長長田恒彰氏、エイプリルフールに作られたネタスレ"PT2"に降臨。新作PT2の発表、概要の公開、質問への丁寧な回答など、和気藹々と進行
NHK受信料支払い免除家庭を対象とした無償チューナー配布担当、NTT-MEに(PDFファイルです)
珠洲市でアナログ放送停波実験

8月
総務省通達。アナログ放送終了一ヶ月前には、まともに番組が見られない状態になることを放送局に義務付け
スカパー!HD、延期になっていたLANを経由したデジタル録画にようやく対応
ソニー、スカパー!HD録画対応BDレコーダー発表、BDでは初
・総選挙、テレビ局への規制緩和を謳う民主党が勝利

9月
・PS3、低価格かつ高機能だがLinuxが使えない新型発売。従来型もファームウェアでDTCP-IP対応
低価格デジタルチューナー、ついに5000円に
放送が遅れる地デジの「緊急地震速報」の技術検討
映画「20世紀少年 第2章」BDソフト、D端子ではSD表示しかできない不具合発覚、一部を除き回収・交換。AACSのソフト規制の存在が確実となる
民主党、日本版FCC導入に前向き発言連発
・スカパー!e2で16:9チャンネル拡大、キッズステーションが16;9化

10月
・スカパー!HD本格放送スタート 58チャンネルが放送開始
HD-PVR日本語版発売
・民放、日本版FCCに慎重対応要求
・Windows7発売、不評だったVistaを圧倒的にしのぐ売れ行きに
SARVH、補償金外レコーダーへの補償金の支払いを求め、東芝へ訴訟することを決める

11月
地デジ普及率、9月の時点で69.5%と発表。エコポイント効果は薄い? という意見出る
SARVH、東芝を録画補償金問題で正式に提訴
SARVH、「メーカーの主張は子どものわがまま。親が子を叱るように、言って聞かせてあげなくてはならない」「不利益が生じないことを証明しうる、客観的なデータを示すべきでないか」など、突っ込みどころ満載の発言を連発して補償金を払わないメーカーを非難
バラエティ番組にBPOが意見書提出 イラスト・口語多用(PDFファイル)
オークションでCPRM解除ソフトを売った男が逮捕新聞テレビなど大半の報道では「ダビング10解除摘発 東芝社員がダビング10解除ソフトを販売」と偏向気味

12月
鳩山総理、「まだアナログ」発言
日本放送協会、地上デジタル放送受信機6千万台突破と発表
エコポイントの交換対象、ほとんど全国共通商品券のみに集中
新政府、エコポイントの継続を発表。家の新築・改築がターゲットになる反面、テレビが事実上高性能機のみに
Intel、GPU統合の新ATOM発表、機能はほとんど旧ATOMと変わないが、消費電力がダウン

わたしの感想としては、今年の三大要素は
1.訴訟・裁判 2.信憑性の低いデータ 3.CPU外のエンコード方式の提案
だったように思います。1は著作権団体とメーカーの対立がありました。ウチとはあまり関係ないですが、5月に裁判員制度も始まりましたし。2はSARVHのニコニコアンケートからの推測数値、総務省の普及率の数字の信憑性の低さが目立ちました。
3は、あくまで個人的に追っていたものですが。いろいろ使ってみましたが、一番良かったのは、なんといってもAMDのATI Video Converter(AVIVO)およびその事実上のフロントエンドとなっているA's Video Converterでした。正確にはエンコードではなくトランスコードということですが、異常なまでの変換速度の速さと、意外なほどの画質の良さ、それになんと言ってもタダ、というものすごさです。カット編集を行い、その結果が反映されるようになったら、本格的な保存用途以外ならほとんどの使い道に一番の快適さを提供するのではないかとすら思われます。来年に期待しましょう。

私としましては、今年は大変なこともありましたが、非常に充実していました。来年はまだマイペースで続けるつもりですので、またどうかお付き合いくださいませ。
では、良いお年をお迎えください。
コメント (9)
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