先週の休みに入る少し前に、とある出版社の編集者の方から、「記事を書いて欲しい」
と仕事の依頼が来ました。当ブログの紹介もしてくれるということなので、宣伝の
ためにもいいかなと、前向きに交渉していたのですが、最終的に記事に必要な情報
を手持ちの機材で検証することが出来そうになく、残念ながら断ってしまいました。
あまり詳しいことを書くとあちらに迷惑がかかりますので、具体的な話はここまでに
しておきますが、どうやら最近の出版界がブログに多少なりとも注目されているのは
間違いないようです。もちろん、某有名日記ブログをはじめとして、その記事自体が
単行本としてまとめて出版される、という前例はすでに多々あり、出版界とブログの
関係は周知の通りだったのですが、単なるライターの発掘の場としてもブログは使わ
れているようです。
しかし、専門家が公開しているブログならともかく、ただの一素人が書いている
ブログにライターを求めるほど、出版界は人材不足なのか、という疑問もあるで
しょう。わたしは以前編集者の経験もあるのですが、その立場から言わせてもらえ
ば、どんな出版社や雑誌だって、自分のところを優先してくれる新しいライターは
常に欲しいものなのです。ライターさんがデビューする場合、多いのは、その雑誌の
元編集者、というパターンです。編集側としては気心の知れた相手であるし、ライ
ターからすれば、ちゃんと円満退社すれば、まず間違いなく仕事がもらえる相手で
あるので、お互いに使いやすい相手ではあるのです。が、雑誌やムックシリーズその
もの全体から見れば結局作っている人間の顔ぶれは変わらず、新鮮味が出ません。
さらに、今まで仕事をしたことがあるライターの専門分野から少し離れた記事や特集
をやりたい場合も、そっちの道に詳しい人に記事を書いて欲しくなります。ですから
人材不足かと言われれば、常に人材不足なのですよ。特定の分野に強い専門ライター
のツテは多ければ多いほど雑誌は幅が広がりますからね。ところが、これがなかなか
見つからない。結局元どこどこの社員とか、別のライターに紹介してもらうとか、
業界の人に頼ることが多いのです。
そういう傾向を嫌い、一般人ならではの視点を持つブロガーに目をつける編集者が
いるのなら、ブログを書いてプロデビュー、なんていう誰しも一度は思ってしまう
妄想も現実のことになってしまう、かも知れません。
なら、どんな人ならライターとして一緒に仕事したいと編集者が思うか、です。
こういう書き方をすると「わたしにはそういう才能が無いから・・・」とか言う人がいま
すが、才能なんて人並みで十分です。天才型は編集者としては使いづらいんですよ、
すぐ脱線するし、何より仕事が遅い(笑) そういうわけで、望ましいのは
1.情報を持っている
2.文章が書ける
3.意欲がある
わたしが編集者ならこの3つを兼ね備えた人と仕事をしたいですね。自分がこういう
タイプかと言われると、全く自信が無いのですが・・・。
1.情報を持っている人
やっぱり一番重視されるのはコレでしょう。知識が十分あるのはもちろんですが、
足りない情報があれば調べられるような人がいいですね。厳しいと言えば厳しいの
ですが、情報の豊富さを感じさせてくれない人に、記事の執筆の依頼が来ることは
ありません。例えば、わたしに経済の評論文の依頼が来ることはあり得ませんから、
本人が気にすることではないでしょう。ただ、レビュー系の記事なんかは既存の情報
だけで書くのではなく、手持ちの機材などで新たな検証が行える人がいいですね。
わたしがダメだった最大の理由がコレだったりします。
2.文章が書ける人
これもよく「文才が・・・」とか言いますが、やっぱりそんなに才能あふれる必要はあり
ません。マンガ雑誌を読むときにマンガ家の名前やを意識して読む人は多いで
しょうが、情報系雑誌を読むときにライターの名前や存在を意識して読む人はほとん
どいないでしょう。全体の記事のひとつとして読むだけなはずです。よって、あまり
個性あふれる文章を書かれるとかえって困らせる結果になります。表記だけ統一した
普通の文がかければ十分ですし、多少の不自然さや誤字脱字は編集さんや校正さんが
直してくれますから、普通に書けばそれでいいのです。ただ、長文を書くことには
慣れていて欲しいものです。出きれば、書く際に全体的な構成~できれば4部構成を
意識して書けるようにはなっていて欲しいです。4部構成、所謂「起承転結」というや
つです。コンテを書いてからそれに従って書く、とまではいかなくとも構成を意識し
て書くだけで、長くても読みやすく、書きやすい文章が書けるようになります。
3.意欲のある人
普通のブログの場合、かなり人気があるところでも読者は数千人くらいでしょう。
一方、雑誌やムックの場合、読者は少なくとも数万人単位になります。そういうとこ
ろの記事を書く場合、その背後の人数を意識せずにはいられません。そのプレッ
シャーは相当なものになります。元編集者のライターさんの場合、気心の知れた相手
と、あたかも内輪で仕事をしている感覚で出来るので、そういうプレッシャーをそれ
ほど受けずにすむのですが、一般人はそういうわけには行きません。プレッシャーに
負けて仕事を投げ出してしまうケースもあります。一般人がライターをやるには、
それに打ち勝つ意志が必要になります。こればっかりは、実際になってみないと分か
りません。もしブロガーからライターを探すとしたら、ソレに代わるものとして記事
分野に関する、強いこだわりで判断するしかないでしょう。
かと言って、プレッシャーが無いのも困ります。大勢の目に止まるのもまた事実です
し、何よりお金が絡むわけですから、プレッシャーを通じて自覚を持ってやるべき
でしょう。
そういうわけで、どうせブログ書くなら、こだわりのある記事を、それなりの長さで
書いてもいいんじゃないでしょうか。何せわたしですら話だけはあったのですから、
似たような話は他にいくらでもあるでしょう。もし、そんな話か来たのなら、是非
前向きに検討してください。
と仕事の依頼が来ました。当ブログの紹介もしてくれるということなので、宣伝の
ためにもいいかなと、前向きに交渉していたのですが、最終的に記事に必要な情報
を手持ちの機材で検証することが出来そうになく、残念ながら断ってしまいました。
あまり詳しいことを書くとあちらに迷惑がかかりますので、具体的な話はここまでに
しておきますが、どうやら最近の出版界がブログに多少なりとも注目されているのは
間違いないようです。もちろん、某有名日記ブログをはじめとして、その記事自体が
単行本としてまとめて出版される、という前例はすでに多々あり、出版界とブログの
関係は周知の通りだったのですが、単なるライターの発掘の場としてもブログは使わ
れているようです。
しかし、専門家が公開しているブログならともかく、ただの一素人が書いている
ブログにライターを求めるほど、出版界は人材不足なのか、という疑問もあるで
しょう。わたしは以前編集者の経験もあるのですが、その立場から言わせてもらえ
ば、どんな出版社や雑誌だって、自分のところを優先してくれる新しいライターは
常に欲しいものなのです。ライターさんがデビューする場合、多いのは、その雑誌の
元編集者、というパターンです。編集側としては気心の知れた相手であるし、ライ
ターからすれば、ちゃんと円満退社すれば、まず間違いなく仕事がもらえる相手で
あるので、お互いに使いやすい相手ではあるのです。が、雑誌やムックシリーズその
もの全体から見れば結局作っている人間の顔ぶれは変わらず、新鮮味が出ません。
さらに、今まで仕事をしたことがあるライターの専門分野から少し離れた記事や特集
をやりたい場合も、そっちの道に詳しい人に記事を書いて欲しくなります。ですから
人材不足かと言われれば、常に人材不足なのですよ。特定の分野に強い専門ライター
のツテは多ければ多いほど雑誌は幅が広がりますからね。ところが、これがなかなか
見つからない。結局元どこどこの社員とか、別のライターに紹介してもらうとか、
業界の人に頼ることが多いのです。
そういう傾向を嫌い、一般人ならではの視点を持つブロガーに目をつける編集者が
いるのなら、ブログを書いてプロデビュー、なんていう誰しも一度は思ってしまう
妄想も現実のことになってしまう、かも知れません。
なら、どんな人ならライターとして一緒に仕事したいと編集者が思うか、です。
こういう書き方をすると「わたしにはそういう才能が無いから・・・」とか言う人がいま
すが、才能なんて人並みで十分です。天才型は編集者としては使いづらいんですよ、
すぐ脱線するし、何より仕事が遅い(笑) そういうわけで、望ましいのは
1.情報を持っている
2.文章が書ける
3.意欲がある
わたしが編集者ならこの3つを兼ね備えた人と仕事をしたいですね。自分がこういう
タイプかと言われると、全く自信が無いのですが・・・。
1.情報を持っている人
やっぱり一番重視されるのはコレでしょう。知識が十分あるのはもちろんですが、
足りない情報があれば調べられるような人がいいですね。厳しいと言えば厳しいの
ですが、情報の豊富さを感じさせてくれない人に、記事の執筆の依頼が来ることは
ありません。例えば、わたしに経済の評論文の依頼が来ることはあり得ませんから、
本人が気にすることではないでしょう。ただ、レビュー系の記事なんかは既存の情報
だけで書くのではなく、手持ちの機材などで新たな検証が行える人がいいですね。
わたしがダメだった最大の理由がコレだったりします。
2.文章が書ける人
これもよく「文才が・・・」とか言いますが、やっぱりそんなに才能あふれる必要はあり
ません。マンガ雑誌を読むときにマンガ家の名前やを意識して読む人は多いで
しょうが、情報系雑誌を読むときにライターの名前や存在を意識して読む人はほとん
どいないでしょう。全体の記事のひとつとして読むだけなはずです。よって、あまり
個性あふれる文章を書かれるとかえって困らせる結果になります。表記だけ統一した
普通の文がかければ十分ですし、多少の不自然さや誤字脱字は編集さんや校正さんが
直してくれますから、普通に書けばそれでいいのです。ただ、長文を書くことには
慣れていて欲しいものです。出きれば、書く際に全体的な構成~できれば4部構成を
意識して書けるようにはなっていて欲しいです。4部構成、所謂「起承転結」というや
つです。コンテを書いてからそれに従って書く、とまではいかなくとも構成を意識し
て書くだけで、長くても読みやすく、書きやすい文章が書けるようになります。
3.意欲のある人
普通のブログの場合、かなり人気があるところでも読者は数千人くらいでしょう。
一方、雑誌やムックの場合、読者は少なくとも数万人単位になります。そういうとこ
ろの記事を書く場合、その背後の人数を意識せずにはいられません。そのプレッ
シャーは相当なものになります。元編集者のライターさんの場合、気心の知れた相手
と、あたかも内輪で仕事をしている感覚で出来るので、そういうプレッシャーをそれ
ほど受けずにすむのですが、一般人はそういうわけには行きません。プレッシャーに
負けて仕事を投げ出してしまうケースもあります。一般人がライターをやるには、
それに打ち勝つ意志が必要になります。こればっかりは、実際になってみないと分か
りません。もしブロガーからライターを探すとしたら、ソレに代わるものとして記事
分野に関する、強いこだわりで判断するしかないでしょう。
かと言って、プレッシャーが無いのも困ります。大勢の目に止まるのもまた事実です
し、何よりお金が絡むわけですから、プレッシャーを通じて自覚を持ってやるべき
でしょう。
そういうわけで、どうせブログ書くなら、こだわりのある記事を、それなりの長さで
書いてもいいんじゃないでしょうか。何せわたしですら話だけはあったのですから、
似たような話は他にいくらでもあるでしょう。もし、そんな話か来たのなら、是非
前向きに検討してください。
マンガ界は終わっていて、読者に人気でも打ち切りとかありますので。。
出版社は利益も大事ですが、クリエイターを一緒に育てるという方向性を捨ててはいけませんよw
いい加減廃刊続きなのに気がついてホシィ
編集の仕事はまぁADみたいなものな気がします。ただ、わたしは芸人とか、そっちの世界は分からないんですけど。
>トガッタさん
雑誌の不振を一番良くわかってるのは、他でもない出版社の社員たちですよ。実売部数や、売り上げのパーセンテージとか、現実を数字でまざまざと見せ付けられますし。だからこそ、増刊号とかを育成の場&新規読者開拓の場にして、本誌の強化を図りたいんです。
「締め切りを守れる人」(笑)
一応自分も編集経験者です…。
ほんのちょっとダケですけどね~。
読者の人もそうですが、せっかく話を持って来てくれた編集さんの手前もあるので、もし期待してくれる人がいるならばと、初めての作業なのでどう書いていいかもわからず暗中模索ながら頑張ったことがありました。
何かを生み出すことを仕事にしてる人はすごいなあと思った、よい経験でした。
が、なんとな~く連載の話が持ち上がっていて、ひそかに実現しないでほしいなと思っている自分もいるので、今回のお話はいろいろと考えるきっかけになりました。
私は3の点で無理っぽいです。
意欲はあっても続けてると体を壊しそうな予感です^^;
連載は、単発と違ってある程度ライターの存在が読者さんに認知されるものですから、責任も大きいと思います。でも、それだけに一皮剥けるチャンスであるともいえます。頑張ってください!