録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

生きてて良かった ついに視聴できた幻の古典恐竜映画

2008-12-26 22:42:24 | 特撮・モンスター映画
今日あるいは昨日発売の「ラジオライフ」2009年2月号の特集で、なかなか面白そうな機械の作成記事が掲載されていた。大昔にわたしが「欲しい!」と書いたB-CASカード分配器と全く同じコンセプトの「CASスイッチ」という機械の開発記事が載っていたのだ。部品は入手が難しく、素人が簡単に作られるものではないようだが、この記事では実際に3枚に分配することが出来ているようである。「キット化については前向きに検討してもらえるよう」とあったのでひょっとしたら市販されるかも。
うーん、わたし、キットも作られないほど不器用なんですよねぇ。なんとか完成品を市販してもらえないだろうか。

しかし、自分が欲しいと思ったものがひょっとしたらお目見えするかもという瞬間に立ち会うのは気分がいいものだ。しかも今日、もう一つ、以前に欲しくてそれが目の前に現れた・・・かに見えたらお店の間違いで中身はパロディの「変態百万年」だったというオチを迎えた幻の映画、あの「紀元前百万年」のDVDがついに日本で発売! 手元に届いたのである!!! ちなみにamazonくらいでしか売っていないのでリンク貼りは控えさせていただく。
ストーリーは後にリメイクされた「恐竜100万年」とほぼ同じ、と聞いてはいたのでそのつもりで楽しませていただいた。もっとも全く同じではなく、冒頭に雨宿りのために洞窟に入り込んだ登山の一行がどの洞窟で原始人の研究をしていた科学者から話を聞く(で、その話の内容がこの映画のほとんど)ことと、クライマックスの火山の爆発の後も少し話が続き、主人公が恐竜を倒して英雄となり、ヒロインと結ばれるシーンがある。しかし、そんなのは些細なことでしかない。
「紀元前百万年」は恐竜をトカゲやワニを使って表現しているのが有名な作品、と聞いていた。リメイクの「恐竜100万年」はその名が示すとおりの恐竜映画で、レイ・ハリーハウゼンによる人形アニメーションの恐竜がたくさん出てくる。そのため、「紀元前百万年」も恐竜映画だと見る前は思っていた。が、違っていた。「紀元前百万年」におけるトカゲは恐竜ではなくてあくまで巨大トカゲでしかなく、数ある登場猛獣の一つにすぎない。それ以外にもマンモスやアルマジロ、アナグマ(?)などの巨大生物も登場し、スクリーンを盛り立てている。恐竜も登場するが、それはぬいぐるみで表現されており、序盤に登場するトリケラトプスは中に豚をいれ、中盤のケラトサウルス(「恐竜100万年」ではダイナメーションによって人形アニメと人間が戦う名シーンのアレ)は人間が中に入ったぬいぐるみで表現されていた。これらと比べると、やはり巨大トカゲは巨大トカゲであり、アレを単純に恐竜というのは間違っている。「紀元前百万年」はごちゃごちゃな空想物語であり、ある意味「恐竜100万年」のように「恐竜と人間が共存している世界」などを気にしなくていい分人間ドラマ部分に集中しやすく、視やすかった。当然ながら登場獣の魅力という点では恐竜ばかりワラワラ登場する「恐竜100万年」に圧倒的に分があるが。ドラマが面白いと言ってもしょせん70年近くも前の話のうえ、半分サイレント映画のように原人語しかセリフしかないので、いまさら感動するとかワクワクするとかそういう次元の話ではなく、やはり物好きの見る映画でしかない。が、視られるという事実は多くのマニアを何よりも満足させる一本だ。

さて、この映画を何よりも視たがったのにはワケがある。モンスター映画好きの間では有名な、ミスターBIGことバート・I・ゴードンのデビュー作、「恐竜王」は巨大トカゲ・ワニ・イグアナの三大爬虫類をやはり本物をそのまんま登場させて恐竜(ちゃんと登場人物が「ティラノサウルス」と呼ぶシーンがある)と言い張る作品である。この恐竜が、文献などで長らく"「紀元前百万年」の流用シーンである"と語られてきていたのだ。昔の映画・特に低予算映画の場合、こういう風に他の映画のシーンを流することは珍しくないのだが、勝手にやっているのか断ってやっているのかは知らない。
で、「恐竜王」以外にもいくつか「紀元前百万年」のトカゲシーンが流用されている、という作品をいくつも視てきたが、「恐竜王」と同じシーンを見つけることが出来なかったため、"過去の文献は間違いで、実は「恐竜王」のトカゲシーンは流用ではなく、オリジナルの撮影ではないのだろうか"とずっと疑っていたのだ。そしてその謎は今日解かれた。やはり「紀元前百万年」と「恐竜王」のトカゲシーンは全くの別物だった。文献が間違っていたわけだ。いや~すっきりした。「紀元前百万年」の方がワニに帆(ディメトロドンとかみたいなやつ)がついていてお金はかかっているのが分かるが、帆ワニの対戦相手のトカゲは一回り体格が小さく、やる前から勝敗は見えていたのに対し、「恐竜王」のトカゲはイグアナがワニ・トカゲと連戦し、血まみれになりながら両方を倒している分バトルシーンに関しては見ごたえがあった。

と、いうわけで、次はぜひ「恐竜王」のDVD化を・・・。わたし、英語の輸入物しか持っていないんですよ。ついでに同じくトカゲを装飾した恐竜モドキがワラワラ登場する「ロスト・ワールド」リメイク版も出してくれると、わたしゃ小躍りして夜も眠れなくなるのですが。「恐竜王」に限らず、ミスターBIGにはごく一部のマニア受けする作品がたくさんあるのに、現在用意に入手できるのは「空とぶ生首」くらい(当然持っている)。DVDは末期でもうマニア向けのB級以下の作品や廉価版くらいしか出ないだろう、なんて言った評論家がいましたが、そのマニア受け作品もまだまだ数が足りませんぜ。

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2 コメント

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Unknown (emanon)
2008-12-27 20:14:30
 すごく単純な考えだけどカードリーダーをメスと考えてリーダから出力すればコード付のカードでオスならソフト改良だけでも何とかなるんじゃないかな?

雪~外は真っ白寒いですよ灯油詰めるのめんどくさ
Unknown (krmmk3)
2008-12-27 23:10:27
>emanonさん
雑誌ではB-CASカードの暗号復号をマイコンで受信して返さなければならないとか、入手困難なチップが必要とか結構面倒そうでした。PCでやるB25はソフト処理なので簡単なのですが。分配先にレコーダーが入ると処理が追いつかなくてエラーが出やすくなるので、B-CASカードの動作クロックを倍にすることも考慮に入れているようです。
雪は昨日は降ったのですが、雨で全部消えちゃいました。寒さだけが残ってます。ブルブル。

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