flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

野尻湖

2007-04-13 00:00:24 | 水のほとり

(長野県上水内郡信濃町野尻 2003年4月13日)
 眼下に見下ろす移動しながらの夜景、遠ざかったり近づいたり… 銀河鉄道が如きであった。
 早朝信都に到着。天候の回復が遅れていた。付近は、春の気候となっていたが、そこから信越線普通列車三十分で冬へと逆戻りした。
 美しい黒姫に魅せられた池の主黒竜は、若武者に姿を変え、姫の前に現れた…という伝説が残る信濃町黒姫に到着。辺りは四月中葉というのに白一色。霧が立ち込め視界数十メートルであった。そして水の流れる方向へと足を進め、やがて霧の野尻湖が見え始めた。霧の間から太古の象が出現するのでは..という夢幻の境地が似合う辺りの光景は、この場所の歴史の深さを現す演出にも思えた。1962年から行われている湖底の発掘調査は今でも続けられていて、博物館には2~40万年前に生息していたナウマンゾウの化石や、「野尻湖人」と呼ばれる時代の旧石器等が展示保存されている。
 時間が経つにつれ晴れはしないものの、霧は取れ始め、辺りの色彩が明確になってきた。
高原方面も足を運ぼうと考えていたが、山手の方は依然、紗に包まれて今日の訪れを躊躇っているようであった。
 気候状況に任せ、信都長野へ戻ることとした。
     

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