flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

さるおと

2006-09-12 00:00:30 | 水のほとり
先項、境川の支流、猿音川の流れる辺りをこういう。
昔から本宮山には山猿が多く生息していた。
ここ猿音川付近一帯も木の上は日当たりが良く、冬の北風も本宮山によって遮られるため暖かく、賑やかなほど猿が集まってくるので、この‘さるおと’という地名が付いたといわれている。それを川の名に当てた訳である。
現在も豊川市東上町字本宮、新城市川田字本宮にわたる付近で猿音川から本宮川辺りの山地を通称 さるおと と呼んでいる。

災害に関係した地名を調べてみると、中央構造線沿いに比較的多くみられる、サル、ザレ、サレ等の付く地名は地滑り、地崩れ等を表す場合があり、サルはザレの転訛である場合もある。
この捉え方で解釈するとサルは地滑り、音は字の如くそのものの音となる。
災害が所以となって名付けられたことも考えられるのである。

十数年前訪れたときは自然の渓谷であった猿音川も、その後行われた砂防工事によって大きく姿を変えてしまっていた。そのときは登録名共に「無名橋」でった林道に架かる橋も、「猿音橋」と名を変え、平成十二年三月と刻まれていた。
  
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