(愛知県宝飯郡一宮町足山田 1991年12月22日)
キャッスルヒル城山カントリークラブ造成による足山田地区の開発が始まり半年程になる。開発内には黒谷川本流支流、黒谷池、西川、城山古墳群、膳棚古墳群、向山古墳群、足山田城跡等、多くの自然や史跡が存在する。景気も下降線の今、先々の破綻は目に見えている。広大な敷地は全て地元の地権者が所有し、ゴルフ場の親会社マキタが借りる形となっているが、返す際は元の状態にするというものの、不可能な程の開発が行われていた。黒谷地内では二の沢が暗渠化されて以前の面影が全くなくなっており、二の沢と黒谷川の間にある黒谷1~3号墳付近の樹木が伐採され、山肌が露出していた。三の沢はコンクリート被覆がされ、足山田城の屋敷跡であった水田は跡形もなくなっていた。黒谷池は水際に石垣が組まれ、その外側はホールグリーンになるようである。池からは幾つもの水路が結ばれいたが、グリーンに薬剤を撒くため、直接黒谷川に水が流れないよう、濾過池に誘導するもののようであった。一番印象的であったのが、近くの県道脇に開発事業者である城山開発が建てた「川の汚れは心の汚れ!黒谷川 西川 清流と森に緑を」と矛盾した看板があったことである。また、付近で犬の散歩をしていた古老が、「大雨が怖い、山の土が流れ、人家や田畑が流れることになる」と語っていた。
黒谷池
城山
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