手話通訳者のブログ

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乱入/学童保育父母会との交渉

2015-03-29 00:37:36 | 手話
Sさんから手話通訳者派遣申込を行うようになって、毎月、手話通訳者が派遣されてくるようになった。
派遣者の方針で、通訳者は毎回、別の人が来る。
俺は用済みになったはずなのに、毎月、父母会に参加していた。
今回、派遣されてきたのは手話通訳者B。

「うわ、たいしがいる・・・」と、露骨に嫌な顔をした。


議題のすべてについて評決が終わり、会長が、「これにて終了しますが、よろしいですか?」と終了しかけた時、立ち上がった。

すみません、手話通訳者派遣について、皆さんにお願いしたいことがあります。
Sさんの息子さんは6年生です。間もなく卒業されます。
そうなると、4月からは手話通訳者は来なくなりますよね。
では、もし、今後、ろう者のご両親がいらっしゃったらどうなるんでしょうか。
ここの学童保育は子供たちの父母が経営しています。
その子供たちが卒業すれば、経営する親たちも代わることになります。
今回、幸運なことに、理解のある方ばかりで、手話通訳者の派遣を認めてくださいました。ありがとうございます。
でも、もし、将来、Sさんのようなろう者のご両親がいらっしゃった時、その時の父母たちに理解がなかったら、手話通訳者派遣を認めてもらえないかもしれない。
それでは、困ります。
今後は、ろう者個人からではなく、学童保育から手話通訳者派遣申込をしていただきたい。
ろう者がいるから申込をするのではなく、学童保育の会議には常に手話通訳者がいるようにしていただきたいのです。
そうなれば、ろう者のご両親も安心して、子供さんを学童に通わせることができます。


会長さんは困惑の表情。
「たいしさん、それでは、議論が振り出しに戻ってしまう。費用負担の問題が出てきてしまいます」


おっしゃる通りです。
だから、派遣者と再度、交渉します。
もし、費用負担の問題がクリアしたら、学童保育としての手話通訳者派遣申込、お願いできますか?



会長も他の出席者たちも、「費用負担がないということなら、学童保育として手話通訳者派遣申込を行うこととしよう」と決議してくださった。

手話通訳者Bは苦い顔をしている。
「また、たいしがでしゃばって余計なことをしてる」と目が言っていた。


<続く>




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