コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

腐った大学、腐った卒業生に呪いを。

2010-03-21 15:42:35 | 
今日は今年度の卒業式+後期日程の合格発表。
実にめでたいはずの日である。

しかし、私は、怒っている。
何なんだ、静岡大学、そして、卒業生どもよ。


私は静岡大学の教員として、務めるべき職務を全うしているとえらそうに言う気はない。
不良教員であると思う。たぶん、まともな会社に勤めていたら、解雇されても文句を言えないくらい怠惰なのに雇ってもらえてるんだから、感謝はしている。

しかし、だからといって、黙っていられないこともある。
でも、「しかし」、黙っていなければならないことや、黙っていた方が良いな、と判断する事が、随分増えた。それは私のような粗野な人間にとっては異様なストレスなので、どこかではき出さないと、呼吸が出来なくなる。

私のブログを読んでくれているのは、高々数十人、そこから何かが広がるとも思えないのだけれど、そういうストレスがたまりすぎているので、今日はここに書いておく。



基本、教員は卒業式には出ない(そもそも、全員は入れないでしょう)。殆どの教員達が、記念写真の撮影のために、卒業式終了のタイミングをはかって集まってくる。人文学部は、静岡キャンパス全学部・大学院の卒業・修了式が行われた市民文化会館大ホールをそのまま使って写真撮影と「学位記伝達式」と言うのを行うのだけれど、毎年、人文の卒業生まで会場外に出て行ってしまい、撮影の時に集まりきれないと言うような、“些細なゴタゴタ”が繰り返される。
私語や携帯写真、途中の登退場……。毎年、卒業式での卒業生のマナーの悪さは本当に腹立たしく思う。
暴力沙汰を起こせばまだ卒業取消もありうると思うからどこぞの成人式の様になることはないんだろうけれど、基本、崩壊しているのは事実だ。入学式から4年間で、こうやって人間は破壊されるわけだ。


今年、特にひどい一団が目の前にいたのは、運が悪かったと言うべきなのか……

細かいことをだらだら書いても仕方ない。
学科ごとにステージに上がって写真を撮る。そのために次の学科は階段下で待機する。その待機場所に繋がる狭い通路をふさぐように立ったままずっとしゃべり続けて動かない男子グループ十数人。
見知った顔が一人もなかったし、社言撮影の時もそのままだったので、経済なのか、夜間主なのか……。あるいは、卒業生ではない一団が入り込んでいたのか。
押しのけながらそこを通ったとき、連中が話していた話題に耳を疑った。

「何、あの外人が司会やってんのかよ」
「通訳が要るよ」
一人ふたりではない。みんなでそれをネタに笑っている。

Redfordさんがここを読んで傷つくことを恐れるけれど、これは、本当のこと。
言うまでもないが、彼の日本語は、十分に通じている。
学生委員長として、式を円滑に進めようとしている彼の声を聞く気もなくかき消し、従っていないのは、お前達だろう。

Redfordさんは、我々の同僚。アメリカ生まれの教授だ。
今日び、何処の大学だって、他国出身の教員は存在するし、その人達は、そこの言語で、すべての仕事をこなしている。
そのことの重みも、あるいは、あまりの“当然さ”さえも理解せずに“ガイジン”呼ばわりするバカどもを育てて、送り出しているのは、我々だ。

こういう連中が、どうやって国際的な舞台で生きていけるんだろうか。

一人も見たことのある顔がなかったのは、自分にとっては些細な慰めだけれど、そういう大学、そういう学部に所属していると言うことの情けなさは、絶望的なほど深い。


懐かしい(でも、まぁ、会うとすればこいつらだな、と予想していた)卒業生達や、コニ研中締め“最後の卒業生”である市川さんとも挨拶できたし、予定通り宴会は欠席



写真撮影前に、「新聞に出てましたね」と言われて、何のことか分からず、どこかのイベントが紹介されたのかと思って聞き直すと、またしても、教員の処分。
こんなタイミングというのも情けない話だけれど、内部のことを新聞で知ると言う、国会議員のような状況もどうなんだろう。

しかも、今度のことはどうにも腑に落ちない事があるので、書いておく。


静岡新聞の記事(リンク切れになるので本文引用)。

男性教授がアカハラ-静岡大が停職の懲戒処分
2010.03.19
 静岡大は19日、40代の男性教授が女子学生と親密な関係になった上、受講拒否などの「アカデミック・ハラスメント(学内での権力を利用した嫌がらせ)」を行ったとして停職6カ月の懲戒処分にした、と発表した。

 同大によると、男性教授は講義を通じて、女子学生と1年生当時から親密な関係になった。その後、一方的に関係を断とうと、自身の講義の受講を申請した女子学生に対し他の教授の講義を勧めたり、女子学生が受講できないように受講条件を追加したりしたという。

 女子学生が2008年4月、大学側に申し出て発覚した。女子学生は精神的ショックを受け、病院に通院していたという。女子学生は既に同大を卒業している。

 県庁で会見した興直孝学長は「二度とこのようなことが起きないよう指導を徹底し、信頼の回復と魅力ある教育環境の再生に向けて努力する」と話した。

 同大は08年9月と09年10月に、男性教員が女子学生にセクハラ(性的嫌がらせ)行為をしたとして、それぞれ停職1カ月の懲戒処分にしている。


一応、言っておきますが、私のことではありません。
“40代の男性教授”なのは確かですが……。
当事者が特定されるといけないので、処分された教員の名前も公表しないらしいんですが、まぁ、「私ではない」と言うくらい許されるよね。


こういう事が起きても、我々は、何にも知らされない。
もしかしたら、知っている人のことかも知れない、と思っても、確証は持てないし、内実は全く伝わってこない。

ただ、今回、とても違和感があるのは、「アカハラ」で、“停職6カ月”という処分の重さ。新聞記事を読む限り“罪状”は、受講拒否で、“親密な関係”云々は背景説明だろう。
記事の終わりに、最近のセクハラ事例が2件載っているけれど、両方とも、停職1カ月だ。この差はどこから来ているのか。
勿論、非があったのなら処分するべきだ。
今、何も情報がないのだし、「重すぎる」と言いたいのでもない。
しかし、処分が公正に行われているのか、その過程を全く知らされないばかりか、一見して、この三つの“ハラスメント事案”の罪と罰のバランスには疑問を感じないわけに行かない。

報道されている背景説明は、本当のことなんだろうか。
ネットで読める他の新聞記事でも似たり寄ったりなので、大学側で発表したんだろう。会見で、軽重に関して質問はあったんだろうか。静岡の新聞社(支局)には、こういう事に裏を取る能力のある記者がいないどころか、裏を取るという発想を持っている人さえいない、と言うのは悲しいけれど、事実だしね。


私がこういう事を書く“背景”にあるのは、前にもちょっと書きかけた某幹部の発言。
細かいことは書かないけれど、数人同席した会合でちょっとした口論になったとき、彼は、私に向かって「重い処分をすることだって出来るんだ」というような事(引用は全く不正確です)を口走った。売り言葉に買い言葉だろうから、そのまま取る気もないけれど、平教員と権力者という関係で、そういうことが“口をついて”出てしまうというのには、全く言葉がない(じっさいには「どういうことですか?!」って言ったけどね)。
教員が、学生と口論して「単位を落としてやる」と言ったらアウトだし、そんなことを思いつく教員はいない(とおもうよ)。

彼は、自分の裁量で教員の賞罰を決定できる力があると思っているんじゃなかろうか。そんなことが許されるはずがない。
しかし、教職員の処罰が密室で決定しているらしいことは確かだ。

私もこんな事を書いているとそのうちまた処分されるかも知れないな。

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5 コメント

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ゲンマダイオウちゃん (FLOY)
2010-03-23 16:01:50
>彼は、私に向かって「重い処分をすることだって出来るんだ」というような事を口走った。
>教職員の処罰が密室で決定しているらしいことは確かだ。

以前私は,あまりにも倫理を逸脱している
「おうそりてぃー★ゲンマダイオウちゃん」
に向かって,
「ちょっとそこ,曲がってますよ」
と玉砕の覚悟で発言したら,みごと玉砕しました.

しかしこの,静かなる暴君の虎視眈々たる振る舞いは,
巷でも有名で,会う人会う人との会話で,
「おうそりてぃー★ゲンマダイオウちゃん」
の話が出ると,皆口を揃えて批判するのです.

つまり,
「おうそりてぃー★ゲンマダイオウちゃん」
は,始め真綿で首を絞めていたのですが,
その後もまわりの「をとな」たちが,
「せえじ」を気にして,放っておいたものですから,
いつのまにか,真綿がシュロ縄になっていたのです.

つまり,密室でメモリを更新しない
「おでゃーかんさま」
ってのは,因果応報の報いをいつか受けるという
「ならい」ってのがあるのではないでしょうか?

また,密室が出来やすい環境は,定期的にガス抜きをしないと,
溜まりにたまったものが,化学ガス化に変化して,
変なかたちで漏れ出す危険性がありますよね.

従って,金魚鉢の外からの視座は定期的に必要だな,
と思わされることが,多々ありますが,
それがそう簡単にはいかないということは重々承知です.

しかし記号とは怖いもので,
本当に怖いのは,先生はなく,
先生と言う「記号」に参入する事だなぁと,改めて思います.

かくいう私も,武士のおごりにならぬよう,
こうした問題には気をつけたいと思っています.
こわい (こにた)
2010-03-25 16:20:24
危険の種に水を与え、育てているのは我々だ、と言うこと、自分もそういう中にいると言うことは、ちゃんと自覚しないといけませんね。


「玉砕覚悟」かぁ。
それが出来ないところにつけ込まれるんですよねぇ。
Unknown (Unknown)
2015-04-20 12:38:43
>入学式から4年間で、こうやって人間は破壊されるわけだ

研究室という学生に近しく指導できる場で、その破壊を止められずに看過したのは誰でしょうね。学生が進むべき道を違えているのならば、それを指導できるのは誰ですか。

>何、あの外人が司会やってんのかよ
なぜそのような話になったのでしょう。頑張っているのは認めるべきですが、頑張っていれば全ての条件がなかったことにされるほど、世の中は甘くないということです。

まあ、最近の学生において、一部著しくマナーの崩壊した者達が存在するのは由々しき事態です。
指導者 (小二田)
2015-04-20 12:49:22
古い記事にコメント有り難うございます。
現場にいらした方でしょうか。
記事にある様に、"事件"の学生たちはどこの所属かも判りませんでした。
それを"救い"と考えるのも甘いとは思いますが、少なくとも私が「近しく指導できる」学生はこんな発想はしない、とは言えます。
 
そして、"最近の学生"が劣化している訳ではなく、同世代でも、もっと上でも酷いのは居たし、学生ばかりでは無い、と言うのも書いた通りです。
 
自分の手の届く範囲で、嫌なことが無いようにしていくしかないのですよね。
Unknown (もとハラスメント防止対策委員)
2020-11-07 08:53:41
あのー、ハラスメントの処分が密室で行われているという表現は一般市民の皆様にひどく誤解を与えるのでおやめになったほうがよろしいかと、、、
ハラスメント処分はハラスメント防止対策委員会でまとめられますが、この委員の任期は2年で毎年半分程度入れ替わります。ですから一部のかたが秘密を独占している状態ではありません。これは密室というには穴があきすぎで、横溝正史先生も草葉の陰で嘆かれると思います。
処分の正式決定は評議会で行われますが、そこでは過去の同様の案件と比べながら処罰が提案されます。ですから特定の権力者が恣意的に処分を重くするのは困難です。
ということで市民の皆様、ご理解いただければ幸いでございます、と言ってみる。

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