今年も例年の桜が散りもうすぐ5月を迎えようとしている。
一年が瞬く間に過ぎていくようだ。
そして14年半という長くも短い家族との別れもやってきた。
我が家で初めてだった子犬の誕生。
仕事から毎日早く帰ってはいつまでも眺めて可愛がり、そして癒された‥
その中で産まれながらに尻尾が曲がってた子。
母乳を上手く飲めずにスポイトを使ってた。
耳が異常に小さくて左右の向きまで違ってた。
その子犬は未熟で誰かに譲ることなどできなかった。
産まれながらに病弱なのだから、長くは一緒に居られないかも知れないと思わせた。
そんな心配をよそに君は育ってくれたよね。
パパ犬も他の子犬よりハンデのある君を特に世話してたと記憶してる。
たくさんの楽しい思い出を作った。
好きなだけ遊んだ。
でも時には寂しい思いもさせたね。
ある朝、突然の叫びとともに身体が硬直してしまい慌てて病院に向かったことがあった。
君は何度かヒヤリとさせてくれた。
甘えるのが凄く上手くて誰よりも膝に乗りたがった。ずっと一緒に‥
だけど病魔は少しずつ君の身体を蝕んでゆく‥
ついには瀕死の状態になって病院に預けることになってしまったんだ‥
先生からは生きているのが不思議なくらいだと告げられたよ。
身体中、痛くは無かったの?
預け出した2日目の夜、
病院から戻り大人しく眠っていたらしい。
私が仕事から戻ったすぐに動き出して、膝に顔を擦り付けたから僅かな時間だけ抱きかかえたんだ。
そしてその夜、
君は静かに息をひきとった‥
決して良い飼い主では無かったけど、
呆れるほどに可愛がりそして癒された。
クリンちゃん‥
幸せだったよね?
先に逝った母犬の所に迷わず行きなよ。
そしてまた会いましょう。
ありがとう