週末に長野へ行き、文句を言われながらもせっせと掃除して心身ともに疲れ果てては近くの健康ランドで身体と心の汗を流すのが習慣になった。
作業が日曜日の夜にもなると夜中に長野を出てから朝焼けを背にそのまま会社へ向かう事も。
いままで寄り付かなかった分を取り戻すみたいに…
壊れたベッドとその下のイリュージョンをなんとかするために、数日のショートステイを実現させた。
朝、母を施設に送った後のことはあまり思い出したくないくらいに酷く辛かった。
「部屋にネ、小さなネズミがいるの…」
「食べカスをちゃんと捨てないからそんなことになるんだよ」
何度も同じ会話の繰り返し。
要塞と化した部屋は想像以上にモノであふれていて夏の暑さがさらにやる気を無くす。ショートステイが終わり迎えに行く時間がきても部屋を整理出来ずに焦ったけど、程なく介護用ベッドを借りて壊れたのを処分できて安堵した。
よくぞここまで放っていたものだ…
苛立ちがいつしか哀れに思えて悲しくなった…
当の本人はショートステイで同じ部屋の入所者が深刻だったらしくいつか自分もそうなるのかと落ち込んでいる。
それまで考えたことも無かった、
終活の大切さを感じた…