神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・兵庫県公館。

2006年01月31日 | ■神戸市中央区


兵庫県公館

神戸市中央区下山手通4-4-1

第4代兵庫県庁舎



兵庫県公館の南門。夜にはライトアップされて幻想的な雰囲気を演出します。




 山手幹線を歩くと、兵庫県庁の南、神戸栄光教会の道を挟んだ南側に「モダン」な雰囲気を醸し出している建物が目に入ります。ここが「兵庫県公館」です。この建物は今を遡ること104年前の1902(明治35)年、文部省の建築家として数々の名建築を設計してきた山口半六氏の設計によって完成された近世フランスのルネッサンス様式の洋館です。この設計の依頼がきた1899(明治32)年当時、山口半六氏はすでに第一線を退いており、舞子に療養のために滞在していたそうです。病身をおして設計に取り組んだ山口半六氏ですが、残念ながら竣工を待たずに他界してしまいます。その遺志を継ぎ、山口半六氏のもとで指揮を執っていた秋吉金徳氏が陣頭指揮を執って、3年間の工事期間を経て見事完成させました。





1905年に完成した兵庫県公館。建物の前は花で埋め尽くされています。




 それまでの兵庫県庁は、現在の神戸地方裁判所のある場所にありましたが、ここが完成してからは第二次世界大戦時の神戸大空襲で建物内部を焼失するという大きな被害を乗り越え、1983(昭和58)年までずっと4代目の兵庫県庁舎として利用されてきました。そして、兵庫県庁舎としての使命を終えた2年後の1985年(昭和60年)には、1世紀近く市民に親しまれてきた外観をそのまま保存しつつ、レンガ壁を鉄筋コンクリートで補強。出来るだけ建築当時の姿に近付けるなど工夫を重ねてリニューアルされました。内装や外観は細かい部分まで明治の創建当初のかたちを再現し、国内外からの賓客をもてなすための迎賓館県政資料館という新しい顔を持つ「兵庫県公館」として再スタートを切りました。




 
敷地の西側にある県職員物故者慰霊碑(左)と東側にある和風迎賓館「楠園亭」(右)。
 
建築当初の意匠が再現された兵庫県公館の外観(左)と、公館の東にある庭園(右)。



アクセス
・神戸市営地下鉄山手線「県庁前駅」下車すぐ
・JR「元町駅」下車、北へ徒歩5分
兵庫県公館地図  【園内図】  Copyright (C) 2000-2008 ZENRIN DataCom CO.,LTD. All Rights Reserved.

拝観料
・無料

拝観時間
・県政資料館:平日9時~17時(土曜日10時~16時)
・迎 賓 館:土曜日10時~16時(年末年始除く)

公式サイト

※兵庫県ホームページ内:県政情報・統計>広報広聴>広報活動 >広報全般 >兵庫県公館



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。