サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

マルクス経済学/大内力(東大名誉教授)/90歳

2009年04月21日 | 毎日がメメント・モリ

東京大名誉教授の大内力氏死去=マルクス経済学派の中心的存在


4月21日11時16分配信 時事通信




 大内 力氏(おおうち・つとむ=東京大、信州大名誉教授・マルクス経済学)18日午後5時32分、肺炎のため東京都新宿区の病院で死去、90歳。東京都出身。葬儀は親族で済ませた。喪主は妻節子(せつこ)さん。
 東大のマルクス経済学派の中心的存在。日本農業研究所を経て、東大教授などを歴任。東大紛争の際には、総長代行代理として収拾に当たった。農政審議会、米価審議会の各委員、雇用審議会会長も務めた。
 全国大学生活協同組合連合会顧問、82年に日本学士院会員。主な著書は「日本資本主義の農業問題」「大内力経済学大系」など。父親はマルクス経済学者の大内兵衛氏。

マルクス経済学の二代続いての大御所である。
マルクスの著書そのものは別として、マルクス学者の著作を読むのは苦手であったが、大内力氏の著作は、仕方ないなと思いながら(笑)、何冊かは読んだ。
当時で言えば、「独占資本主義」という言葉が僕も含めて頭の悪そうな学生たちにもわかったような気にさせるお題目のような標語でもあった。
「神の見えざる手」に委ねる理想資本主義は、必ず「独占」という障害につきあたること、そこからいわばケインズ流の社会施策の必要性を理路づけた人であった。
新自由主義が跋扈した近年を、病床からどのように見ていたのだろうか。
ともあれ、一方で、日本の社会主義グループの同伴知識人として、この人のせいかどうかは別として、つまらぬ官僚たちや労働貴族たちをはびこらせた一因ともなったのではないかと僕などは思ってしまうところもある。
マルクス経済学は遠くなりにけり・・・合掌!


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