ルネサス、「熊本工場」も売却
エルビーダーメモリに続き、瀬戸際に!
エルビーダーメモリが米マイクロ・テクノロジーの子会社になることが決まったこのタイミングに、業績が悪化している半導体大手ルネサスエレクトロニクスも、今月3日、国内の18工場のうち10カ所の譲渡・閉鎖を検討すると正式に発表した。
日本のトップ企業である「日立製作所」、「NEC」、「三菱電機」を母体とする半導体会社である同社の業績不振は、以前から報道されていたが、半導体製造の中心となる「前工程」を手掛ける工場の鶴岡(山形県鶴岡市)と山口(山口県宇部市)の両工場を売却する方針。半導体チップに組み立てる「後工程」では、福井工場(福井県坂井市)、柳井工場(山口県柳井市)、函館工場(北海道七飯町)など8か所を売却、閉鎖する予定だそうだ。 対象となる10工場では合計で約3000~4000人が働いている。
生産拠点は3年以内に集約する。また9月に五千数百人の希望退職者も募集し、業績の立て直しを急ぐとのこと。
売却・閉鎖を検討するのは、設備が古く、採算が悪化している拠点が中心で、製品組み立て(後工程)の拠点は、大半を海外に移管し、函館(北海道七飯町)や大分(大分県中津市)、熊本錦(熊本県錦町)などの工場を削減する方向とのこと。
製造拠点削減と希望退職者募集により、来年度以降、年間430億円程度のコスト削減効果を見込んでいるとのこと。
工場の売却・閉鎖やシステムLSI(大規模集積回路)事業の分離統合とあわせて、最大1万4000人を削減する計画。割増退職金や工場閉鎖などのリストラ費用は、NEC、日立製作所、三菱電機の株主3社と三菱東京UFJ銀行など4行が融資などで総額1000億円を支援する。
3日の記者会見でルネサスの赤尾泰社長は、「会社を残すため、痛みを伴う施策をやりきる」と語ったと言われるが、エルピーダメモリと今回のルネサスの売却・閉鎖は、これまで日の丸半導体と言われ、モノづくり産業を支えてきたが、今や正に、瀬戸際に立たされれているというのが現実になってきている。
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