歴声庵

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神奈川県南足柄市:矢倉沢往還の開場通り

2012年11月03日 18時56分50秒 | 登城記・史跡訪問


足柄城址から見た富士山

 何度か訪問している足柄城址ですが、神奈川県側から足柄城址を目指す、その途中に矢倉沢往還の開場通りが在ります。大山道(矢倉沢往還)は足柄峠(頂上に足柄城)を介して駿河国駿東郡に至りますが、その道筋はほぼ現在の県道78号に沿っています。しかし当然ながら現在の県道78号は近代になって設けられた新道で、当時の矢倉沢往還とは違います。関本宿の辺りではほぼ県道78号と同じ道筋だった矢倉沢往還は、(足柄峠を進行方向に見て)一端新道から右手に離れ、しばらく進んだ後に新道に合流したかと思うと、今度は左手に降ります。この新道から見て左手に降った辺りが開場通りと呼ばれて、当時は宿場町が形成されていました。


 見難いですが右手が新道、左手が開場通りに向かう当時の矢倉沢往還。


 新道と当時の矢倉沢往還が合流する辺りには石仏が並び、かつての街道であった事を偲ばせてくれます。

 この開場通りには、江戸時代には関所は設けられており、小田原藩士が駐屯していました。尚、小田原藩兵は箱根関所にも藩士を駐屯させており、江戸の玄関口である相模・駿河間の国境防備を任されていた事が偲ばれます。
 閑話休題。駿河側から足柄峠を越えて初めての宿場だけあって、単に旅籠だけでは無く数件の店が並び、当時は結構栄えていたそうです。


 矢倉沢往還の開場通りの現状。奥に矢倉岳が見えます。


 矢倉沢関所跡。


 関所跡の説明板。


 開場通りの現在の町並みと、矢倉岳。

 今まで足柄城址に行く時は素通りしていた開場通りですが、いざ訪れてみると当時の宿場町の町並みが偲ばれて良い経験になりました。今回は足柄峠に向かって左手の矢倉沢往還(足柄峠)を訪れましたが、今度は右手の足柄古道も訪れてみたいと思います。


 最後に再び足柄城址から見た富士山の裾野。足柄城址からは遮蔽物が一切無いので、富士山の裾野を一望する事が出来るのでお勧めです。

 訪問日:2012年11月02日


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