本当のヨーガを体得しましたので皆さんにご紹介したいと思い、これからいろいろと活動していきます。

 私の体験したヨーガの創始者はゴータマブッダ、即ちお釈迦さんで、日本には大正時代に中村天風によってもたらされました。

貴方癌です、と言われて

2017-03-12 10:47:02 | 日記
昨年の今頃リューマチ性多発筋痛症と言う病を患った。全身の筋肉に力が入らなくなり起き伏しが出来ない程の痛みが出たの。
結局7月に入って病名が確定しステロイド(プレドニゾロン)20mg投与から始まった。症状は改善し、このままでOKかと思っていた10月頃血尿が出るようになった。
なんとなく「膀胱癌か?」と思ったが「まあ医者に任せておけばいいだろう」と放っておいた処、12月末になって主治医から電話が有り出かけて行ったところ泌尿器科を紹介され、尿検査だけで「貴方膀胱癌です。念のため内視鏡で見ましょう」となった。

nursenに「はい!パンツまで脱いでこのパンツに履き替えて」と支持され、そのごベッドの上に寝かされた。
もうこうなったらまな板の上の鯉だ。好きにしてちょうだい。

少ししたら膀胱内を見せてくれた。あちこちに赤くなっている部分がある。これが癌です、と言われて「ああそうかいな」と思ったがいい気分ではない。

その後、年明けに検査入院となり、膀胱内から7つほど切り取った細胞を検査に出した。ムンテラで「もし膀胱の皮膚を突き抜けてもだいじょうぶですから」と言われた時「ホンマかいな?」と感じたが。

手術担当医とnurseが呆れていたのは、私が一人で来て3日間の入院中誰も来ないと言った時だった。いい年したおっさんが3日間ほどの検査入院で付き添いなどいるもんかい!と思ったのは私ぐらいなのだろうか?

手術中も入院中も患者がケロッとして若いnurseをからかってばかりいたもんだから、あきれられたのだろうか、みんなとても親切だった。


退院から2週間ほど経って泌尿器外来に行ったら「やはり癌でした。それも膀胱の表面に広がる質の悪い奴です」とあっさり言われた。
しかし何と言われようと医者に任せるしかない。自分にできる最上の事は『完全に回復したつもりになって安心して過ごす事』だけであるのだから。

治療はBCGを溶かして膀胱内に入れ2時間我慢すると言うもの。それを週一、6回行うのだが有効率70%だと言う。なんだい?それならもう治ったようなもんじゃないか!

その後副作用とか注意点を言われたがあんまり聞いてやしない。本人はもう治った気分になっているのだから。

4回目以降ずいぶんと回復したように思う。
明日が6回目のBCG注入日であり、多発筋痛症を見てくれているリューマチ科の主治医にも2か月ぶりにご対面だ。
お礼を言っておかねばなるまい。もし昨年末に電話してくれなかったら膀胱切除なんて事になっていたかもしれんのだから。

今回の経験で思ったのは塞翁が馬と天風さんの体験談だ。

以前にも書いたと思うが、天風さん或る朝コーヒーのお代わりを頼もうと思ったらうっとなって声が出ない。
気を利かした細君が友人で日本一の咽喉専門の医師を内緒で呼んだ。

減らず口を叩きながら入って来た医者、ぐっと顔を曇らせ「こりゃ駄目だ。すぐに手術だ。そうしても助かるかどうか分からん」と言った。

声が出ない天風、紙を取って「明日札幌に行く」と書いてみせた。

相手は紙を取って「切らなきゃ死ぬ」と書いた。

天風、紙を奪い返して「耳は聞こえる」と書いて突き付けた。

さて天風さん、札幌まで行ったが声が出ないもんだから講演などできやしない。集まった学生どもは大騒ぎだ。「天風先生を出せ~!」
陸軍大将が出て「だから天風先生は声が出せんのじゃ」と言っても聞きやしない。

「天風先生を出せ~!」

そこまで期待されたら天風さん、裏で座っていられるものでは無い。
講演代の前に立ってクンバㇵカに成った。すると大きなくしゃみが出た。と同時に血の塊だ口から飛び出した。

すると急に声が出始めた。彼は講演を始めたのだが、口から流れ出る血によってすぐにハンカチ2枚が真っ赤に染まった。

学生たちは「先生、分かりました。もうわかりました。ですから(公演を)やめてください!」とすがった。

天風は「心配するな。死にはせん!」と言ってしゃべり続けた。


その後高熱を出したが、一週間程で回復し90いくつまで生きた。

当代一の専門医に「お前死ぬよ」と言われてあなた方普通の気持でいられるかい?」と天風は言っている。

私の場合は大学病院の部長に「この療法の有効率は70%」と言われた。がたがた心配する必要などない。

じっと心を落ち着けて

「ここで自分は終わってしまうのか?それとも頑健になって生きるのか?」

と問うてみたら、不安が全くでなかった。つまり良くなるという事だ。

天風はさんにまた少し近づけたように思った瞬間だった。

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