ようやく読書の秋以外にも目が向き始めました。先週末オープンした金沢21世紀美術館に行ってきましたよ。
山本基さんの塩の作品「迷宮」ではじまる記念展「21世紀の出会い―共鳴、ここ・から」。
マシュー・リッチーの“Something Like Day”がいいなと思いました。円柱型の部屋の壁半円ずつ、ふたつの作品。とくに、半透明のスクリーンパネルが埋め込まれていて、見る角度によって、絵が変わるもの。子供の頃の下敷きとかシールによくあった、あれ。フォログラム。ひとりだったら、延々展示室の中をぐるぐる回っていたかったです。
エルネスト・ネロの“BODY SPACE NAVE MIND”は不思議な体験型の作品です。微妙なバランスで張られたピンクと青の天蓋の薄い布。ところどころ米がとっぷりと入れられています。中に入って寝転がったりできます。自分の体の内臓の中に入り込んだみたい。スタッフの方のお話によると「森の中にいるみたい」といった感想を持つ方もいるのだとか。
予想に反しておもしろかったのが、オラファー・エリアソンの「反視的状況」2003年。自分が万華鏡の中に入り込んでしまったようでした。平衡感覚も失いかけて、手すりがないと上手く歩けなくなります。
できやよいさんの「とぶ」1996年、「てんてんぽう」1997年は本当に心つかまれました。「とぶ」1996年には背伸びしたパンダや羽のついたパンダがいたり、「てんてんぽう」1997~99年ではムンクの叫びのように口をあけて泣いているパンダさんがいっぱいいます。いっぱいいっぱいのパンダやらカバやらヒトやらのちっちゃなひとつひとつが、ひとつの作品の構成員なのです。自分の部屋に「とぶ」がほしい。と思いました。
ゲルハルト・リヒターの「8グレイ」2001年は緊張しました。ちょうど誰もいなくなった展示室のまんなかにひとり立ったとき。映し出される。たったひとりの自分を見つめる自分。とくに。そして歩き出す瞬間に。
冷たく寒い雨が降っていたので、レアンドロのプールは灰色をしていました。
水面をとおして青空と白い雲が見たかったのに、本当にこれだけは残念でした。
ちょっと雪国っぽくない美術館です。その点はちょっと心配でもあります。ランニングコストも相当かかるんじゃないかな。フリースペースも多いし、入館料だけではペイできないと言われているし。
各所に設置されている椅子がいい感じでした。晴れた日にもう一度来たいな。
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■Luca No.8 特集/金沢21世紀美術館(2004.12.03)
山本基さんの塩の作品「迷宮」ではじまる記念展「21世紀の出会い―共鳴、ここ・から」。
マシュー・リッチーの“Something Like Day”がいいなと思いました。円柱型の部屋の壁半円ずつ、ふたつの作品。とくに、半透明のスクリーンパネルが埋め込まれていて、見る角度によって、絵が変わるもの。子供の頃の下敷きとかシールによくあった、あれ。フォログラム。ひとりだったら、延々展示室の中をぐるぐる回っていたかったです。
エルネスト・ネロの“BODY SPACE NAVE MIND”は不思議な体験型の作品です。微妙なバランスで張られたピンクと青の天蓋の薄い布。ところどころ米がとっぷりと入れられています。中に入って寝転がったりできます。自分の体の内臓の中に入り込んだみたい。スタッフの方のお話によると「森の中にいるみたい」といった感想を持つ方もいるのだとか。
予想に反しておもしろかったのが、オラファー・エリアソンの「反視的状況」2003年。自分が万華鏡の中に入り込んでしまったようでした。平衡感覚も失いかけて、手すりがないと上手く歩けなくなります。
できやよいさんの「とぶ」1996年、「てんてんぽう」1997年は本当に心つかまれました。「とぶ」1996年には背伸びしたパンダや羽のついたパンダがいたり、「てんてんぽう」1997~99年ではムンクの叫びのように口をあけて泣いているパンダさんがいっぱいいます。いっぱいいっぱいのパンダやらカバやらヒトやらのちっちゃなひとつひとつが、ひとつの作品の構成員なのです。自分の部屋に「とぶ」がほしい。と思いました。
ゲルハルト・リヒターの「8グレイ」2001年は緊張しました。ちょうど誰もいなくなった展示室のまんなかにひとり立ったとき。映し出される。たったひとりの自分を見つめる自分。とくに。そして歩き出す瞬間に。
冷たく寒い雨が降っていたので、レアンドロのプールは灰色をしていました。
水面をとおして青空と白い雲が見たかったのに、本当にこれだけは残念でした。
ちょっと雪国っぽくない美術館です。その点はちょっと心配でもあります。ランニングコストも相当かかるんじゃないかな。フリースペースも多いし、入館料だけではペイできないと言われているし。
各所に設置されている椅子がいい感じでした。晴れた日にもう一度来たいな。
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■Luca No.8 特集/金沢21世紀美術館(2004.12.03)
まだホヤホヤの美術館なんですね。
金沢かぁ。遠いけど行ってみたいところです。
作品も体験型で楽しそう。
うーん、お仕事が始まる前に行ってみたいなぁ。
体験型の作品、他にもたくさんありました。
身につけて、館内の宝捜しをするように探す作品なんかもあって、高校生が楽しそうにやっていましたよ。
今日は本当に冷たくて寒い雨が降っていたけれど、晴れていたら、きっともっと楽しいと思います。
日本海側ってやっぱり遠い感じがするんですよね。
でも。ぜひぜひいらっしゃいませ♪おまちしてます♪
こちらの美術館、雑誌の紹介か何かで見て、
いいなあ、でも遠いわ、でもいいなあと思ったのでした。
展示、すごく充実してる感じですね。
遠征したいな、金沢。
できやよいさんの作品、これまたLUCAの別冊にものっているのですよね。
ちょこりちょこりと顔を出すパンダさんがかわいいったらもう。
実物、私も見てみたいです。
そうそう。できやよいさんの、載っているのですよね。
昨夜、眠る前にパラパラやっていて、別冊でもじゅうぶん可愛いのに、やっぱり実物の素敵さにはかなわないなぁと思いましたよ。
美術展を見終った直後にポストカードなどを買おうとして、実物とのえらい違いにちぇっっと思ってしまう気持ちと似ています。
無料で観られる常設展の方に、村上隆さんの作品もあります。これはパンダじゃなくてお花ですが。
とおいけど。ぜひぜひ。いらっしゃいませ。おまちしてますから♪