黒ラブ賢と賢パパの薔薇と酒の日々・・・たま~に山

バラ園の仕事をする賢パパが愛犬の黒ラブ賢と飼い主の賢パパ&賢ママの日常をつづります。

どうして静岡だけこんなに遅い?

2016-02-06 04:49:04 | ちょっとした知識
近頃ずいぶん日の出が早くなって定点撮影の富士山もこんなにはっきり姿を見せてくれるようになりましたよ。


6時半過ぎで既に無灯火の車を見かけることも珍しくない今日この頃ですが・・・自分の車の存在を相手に認識してもらおうと言う意味からしたら完全に明るくなるまで車のライトは消さない方が良いと思いますがねぇ。

さて、つい先日のことですが・・・「日本気象協会」から今年のソメイヨシノの開花予想日が発表されました。


今回が今年の第一回目の発表と言うことでこの後修正を加えて何回か発表があると思います。

で、やっぱり気になるのは自分が住んでいる地方の開花時期です。

これを見ると・・・何と3月の29日が開花予想日。


これってずいぶん遅くありませんか?

それなら他はどうかと思って四国九州の開花日を見れば

平年よりも遅い所が多いようですが・・・静岡よりも遅いのは鹿児島と高松だけぢゃまいか。

いつもは静岡よりも遅い東京、神奈川でも平年並みで静岡よりも早い予想。


暖かくて毎年早い開花となっている当地において・・・今年に限って一体どうしたんだろうと思われた静岡県人の方が多かったのではないでしょうかねぇ。

しかし、賢パパはこの予想日を見て「ピン」と来るものがありましたよ。

それは今年の冬の気温。

数値を確認したわけではありませんが温暖化で野菜の成長などにも大きな影響が出ましたよねぇ。

今年のソメイヨシノの開花を遅らせているのが恐らくは冬場の気温が原因。

ソメイヨシノの開花に関係がある温度と言うとついつい春先の高温のことにばかり目が行きがちなんですが実はそれだけではないんです。

ソメイヨシノの開花について簡単に説明しておきますが、春に花が咲いて実をならせてその実が落ちたら花の役目が終わります。

では、その次の年に咲く花の花芽が出来るはいつなんでしょうか?

正解は花の役目が終わった後の夏の間に出来るんです。

この来年の花芽は形成されてからすぐに活動を始めるのではなく一旦「休眠」と言って活動を停止した状態に入ります。

この活動をやめている花芽が活動を再開するためにはある「スイッチ」が必要になります。

スイッチが入ることを専門用語では「休眠打破」と言いますがスイッチを入れるのに必要なのが冬場の低温。

今年はこの暖冬のせいで恐らくは休眠打破に必要な低温の時間がいつもの年よりも後にずれ込んでしまったために花芽が活動を開始した時期もその分遅くなった。

なのでこの後十分な温度が与えられても開花の時期が後にずれ込む・・・と言うのが賢パパの推測です。

皆さんもご存じの通り沖縄にはソメイヨシノがありませんが・・・冬場の気温が高い沖縄では休眠打破が出来ないためにソメイヨシノは咲きません。

余談ですが、昔賢パパが師と仰いだ植物学者の先生は冬場の低温の環境を経なくても開花させられるソメイヨシノを作り出そうと長年を研究に費やしました。

南の島で大戦の戦火に散った兵隊さんにもう一度祖国の桜を見せてあげたいと言うのがその理由でしたが・・・朗報を届けることが出来ないままその生涯を終えられました。

自然の営みに人間が手を加えてそれを変えると言うことはことほど左様に難しいものなんですねぇ。

だから、今年の静岡のソメイヨシノの開花が果たして予想通りになるのかどうかは神のみぞ知ると言ったところ。

まぁ、多少は遅くなることがあっても間違いなく桜は咲きますから・・・今年もこんなことをするのが楽しみな賢パパです。

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