歯科医院専門コンサルタントの高崎会計が贈る歯科医院成長戦略100連発!

歯科医院専門コンサルタントが今迄に蓄積したノウハウ、成功事例、ベンチマ-キングレポ-トなどを惜しみなく発信してまいります

10年に一度のリニュ-アル

2011-01-31 00:25:23 | 成功事例、ベンチマ-キング
ある大型クリニックが10年ぶりにリニュ-アルをしました。

今回は、そのリニュ-アルを皆さんにご紹介したいと考えておりました。
ところがです、リニュ-アル後のクリニックを一目見て涙が出そうになりました。

それは、リニュ-アルが素晴らしかったからではありません。

リニュ-アルは10年に一度の大事業の筈なのに
院長の想いがいっぱいつまっていなければならない筈なのに
院長やスタッフたちが一日のうちで一番長く過ごす場所なのに
患者さんが心地よく過ごしていただくことにもっとも拘るべきスペ-スなのに

経営理念を形で表現するスペ-スなのに
なぜ、徹底的に拘らなかったのだろうか?
なぜ、安易に妥協してしまったのだろうか?

こんなことを考えながら待合室や診療室を眺めていたら
悲しくなって涙がこぼれそうになりました。

ディ-ラ-さんや技工所さんなど出入りの業者さんなら
『新しくなりましたね、素晴らしいですね』、そんな社交辞令を言うでしょう。
でも僕は、一つひとつのクリニックを自分のクリニックのように愛しています。

だからこそ悲しくて涙がこぼれそうになりました。

少し時間をおいて、リニュ-アルについて考えてみたいと思います。





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進化する歯科医院!

2011-01-24 01:14:51 | 成功事例、ベンチマ-キング
今回は、是非皆様にご紹介したい歯科医院があります。

埼玉県H市にあるK歯科医院(医療法人)です。
常勤と非常勤Dr6名、DHなどのスタッフが20名ほどの陣容で
ここ3年ほどで驚くほどの成長を遂げ、今も日々進化を続けている歯科医院です。
K歯科医院がこれほどの成長を遂げたのは一体何故なのか?
その裏には確かな理由があるのだということを是非皆様に知って頂きたいと思うのです。

医院を訪問すると、私は先ず医院の中を隈なく勝手に歩きまわります。
受付、待合室、診療室、CT室、滅菌コ-ナ-、予防室、カウンセリングル-ム、事務室、トイレ、、、。

清潔感、整理整頓の状態、掲示物、診療室の雰囲気、スタッフの対応や動き、言葉遣い、声のト-ン、
アポイントの状況、患者さんの表情、待合室の冷暖房は快適か、アメニティグッズは整っているか、、、。

スタッフ一人ひとりに語りかけながら言葉のリレ-ション、顔色や表情、髪の処理や爪の色、
化粧や服装などの身だしなみ、患者さんへの心配りは行き届いているか、見るべきことは多岐に亘ります。

例えば待合室、ここは徹底的にショ-ル-ム化すべきです。
掲示物はホテルのロビ-と同じようにサイズを統一した額に入れて掲示する、スタッフ一人ひとりの
顔写真入りの紹介ファイルを置いて患者さんに親近感をもってもらう、口腔ケアやインプラントの紹介
画像を常時モニタ-で流し続けて啓蒙する、販売用グッズは分かりやすく陳列してコメントを添える。
ソファに座った状態の患者目線で見てテ-ブルやフロアの清潔度、掲示物の見やすさはどうか、
雨の日は乾いたタオルを用意しているか、もちろん合格点でした。

更に今回は、DrとDHの顔写真入りの週間担当表が新たに掲示されていました。
とても分かりやすく親しみのもてる掲示物で、患者さんの利便をいつも気にかけている証左です。

事務室には書籍と研修用DVDがまた増えていて学び続け進化し続けたいという揺るぎない意欲を感じます。

『どこよりも 口元が好き 初鏡』
トイレには、短冊にしたためられた俳句が飾られているのを見て感動を覚えました。
K歯科医院がいかに患者さんに愛されているか、いかに口腔ケアが浸透し成果を上げているかの証左です。


             




さてそれでは、K歯科医院がここまで成長できたのは一体なぜなのでしょうか?

それは良いと思ったことは即行動に変えるトップの強い意志と、やり続ける覚悟以外にありません。
進化したい、その願望があっても行動に変えない限り何も変わることはできません。

トップは、経営とホスピタリティと新しい歯科技術を学び始めました。
酒をやめ夜型の生活を朝方に改めて猛烈に学び始めました。
休日には毎週セミナ-に参加し、地方の先進的な医院見学を続けました。
ようやく目指すべき理想の医院がイメ-ジできたとき、スタッフに夢を語り始めました。

一人一人に夢を語り続けたのです。
地域で一番患者さんに愛される医院になりたい、そうなったら皆で喜びを分かち合える。
そのためには自分たちが成長して技術も設備もホスピタリティも最高のものを身に着けようと。
そして、我が医院はスタッフを一番大切にする医院になる、やりがいの持てる環境を作ると誓いました。

それからは、一緒に医院見学を続けて進化し続ける外の世界を見せ続けました。
一緒にセミナ-に参加し続けて先進的医院のスタッフたちの成長意欲を見せ続けました。
カリスマ衛生士やホスピタリティの専門家を医院に招いてプライベ-トセミナ-を続けました。
医院を休診してまで一日ミ-ティングや研修合宿を続けて具体的な成長目標を作り上げました。
毎月食事会を催してチ-ムの連帯感を醸成していきました。

もちろん、これらの費用とそれに費やすエネルギ-は並大抵のものではありません。
資金が底を尽き危機的状況に陥った時も安易なリストラはせず歯を食いしばってスタッフを守りました。

本気で夢を語り続け、本気で事に取り組んでいれば、それが本気であることが必ずスタッフに通じるものです。

私も定期的にスタッフとの個人面談を続け、スタッフの成長意欲を引き出すお手伝いをしていますが面談する
たびにスタッフの成長を感じ、今では学ぶこと、成長することがすごく嬉しいと言われるようになりました。

K歯科医院はこの3年間で予防室とオペ室、カウンセリングル-ムを新設し地域で最初にCTを導入しました。
今でもトップはセミナ-や医院見学にと学び続け、新聞にコラムを連載して予防とインプラントを啓蒙し
小冊子の制作やホ-ムペ-ジのリニュ-アルなど進化のための活動を休むことなく続けています。

トップが変わればスタッフが変わる、スタッフが変われば医院が変わる。
患者さんへの声掛け、定期的なイベント、患者さん向けの院内セミナ-、デンタルクラブの立ち上げとスタッフ
の楽しそうで活気に満ちた雰囲気が患者さんに評価され、地域一番の地位は不動のものになりました。

まだまだ成長過程ではありますが確実に夢の実現へと近づいているのは確かです。

進化したいけれど、その一歩が踏み出せない。
K歯科医院は、それを見事に克服した好例です。

もう一度言います。
変わりたいと思ったら、先ず行動に変えること。
学び続け、実践し続ける勇気と覚悟を持つこと。
それが出来なければ生涯惰性で終わってしまいます。

それは経営者としての資格を放棄することに他ならない、そう思いませんか?

















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歯科業界の展望

2011-01-10 13:19:03 | 成長へのヒント
歯科クリニックの経営は『人』がすべてと言い切っていいでしょう。

歯科医療を提供することも、質の高いホスピタリティを提供することも
高度化された医療設備を取り扱うことも、すべては人の手によってなされます。

だからこそ、スタッフの成長をいかに促すか、やりがいを感じる職場環境をいかにして整えるか
クリニックのベクトルをどこに向けるのか、成長したスタッフをどのように評価してあげるのか
クリニックとしての夢(理念)をどのようして共有し実現していくのか
経営トップはこれを最重要課題として絶えず考え実践して行かなければなりません。

併せて、マ-ケティングの重要性も認識しておく必要があります。
新しいニ-ズを創出すること、誰にも真似できない個別化を推進すること
新規患者を取り込むとともに来院患者の離反率を徹底的に極小化すること
そのために医療技術とホスピタリティをワンランク上にまで高めること
クリニックの良さを余すところなく潜在患者さんに知ってもらう活動を続けること

クリニックの成長は、何かひとつを実践すれば良いという特効薬はありません。
患者さんに喜んで頂けるあらゆることを同時並行して実践して初めて成果が得られるものです。
この点を踏まえて当ブログではこれから先『人』と『マ-ケティング』を中心に連載をして行くつもりです。


さて、歯科医院経営を実践して行くうえで歯科業界の将来展望を押さえておく必要があります。
患者さんのどんなニ-ズが増加し、あるいは減少していくのか、これを知らなければ戦略は立てられません。

1.患者の高齢化が進んでいます。
  このため歯周病治療と口腔ケア(予防)のマ-ケットは拡大していくでしょう。
2.母親世代のデンタルIQの高まりにより若年層の虫歯が減少しています。
  このため健康保険による虫歯治療のマ-ケットは縮小していかざるを得ません。
3.子供の不正咬合や口呼吸が増加しています。
  矯正や床矯正、予防のマ-ケットは拡大していくでしょう。
4.女性の就業人口が増加し可処分所得も増加しています。しかも、健康や美に対する
  関心も高まっているため、矯正、ホワイトニングやラミネ-トベニアなど審美歯科の
  マ-ケットも拡大していくことでしょう。
5.40代以上の女性の歯や健康に対する意識が高まっています。
  この年代の口腔ケアのマ-ケットは拡大して行くはずです。
6.インプラントはあと10年~15年はピ-クが続くと言われていますが如何でしょうか? 
  ここ2~3年のインプラント出荷量のグラフを見ると恐ろしいほど急激な伸びを示しており、
  首都圏や地方都市の中心部ではすでに価格破壊も始まっています。
  おそらくあと5~6年でやり尽くしマ-ケットは縮小に向かうと予測しています。
7.保険点数の減額改訂は今後も続く筈で、予防の重要性や自費治療の価値を啓蒙し、
  患者さんの意識変革を促しつつ自費率アップのための活動が活発化してきます。
  

以上のことを踏まえたうえで『人』と『マ-ケティング』を中心に考えていきたいと思います。





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2011年の夜明け

2011-01-01 22:23:06 | 無題
             皆様、2011年の朝を心穏やかに迎えられたことと
             心よりお慶び申し上げます。

             今年が皆様にとりまして希望の年となりますように。
             学び、考え、研究し、仕事に励み、スタッフと心通じ合うことで
             本物の成長が遂げられますことを心より願い、共に手を取り合って
             進んで行きたいと思います。

             
             永らく中断しておりました当ブログですが
             今年から再開することといたします。
             何卒ご愛読のほど宜しくお願い申し上げます。 
             

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