川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

四人の元お嬢さん

2007-08-24 07:27:09 | ふるさと 土佐・室戸
蒸し暑い日が続きましたが、昨夕、珍しく夕立があり、過ごしやすい夜でした。変わったことは何もないので、昨日はHさんを誘って東洋町の野根川を遡ってみました。このあたりでは安田川とともに鮎釣で知られた川です。
 川口というところで湧き水があったので一休みしたあと村の中を歩いてみました。薬師堂の前で4人のお婆ちゃんが寛いでいました。話の輪に加えてもらいます。どの方も夫を亡くし今は一人暮らしです。一日に何度か、ここに集まるそうです。上流の村からお嫁に来ていらい、60年以上ここに住んでいます。四周の山はかつて千枚田で労働も厳しかったがきれいな水が忘れられないと84歳のおばあちゃん。つやつやとした顔色からはそんな歳にはとても見えません。
 千枚田も40年ほど前から杉の人工林に。周りは全山杉の山。若い人の姿は消え、目の前の学校も廃校になりました。どこにもある過疎の現実です。しかし、このおばあちゃんたちの日々の労働が今もこの村の風景を美しく支えていることに気づきます。畠や田んぼ、薬師堂、家々のたたずまい、どこもちゃんとしています。
記念に一緒に写真を撮らしてもらいました。
 この放置された人工林に人の手が加えられ、森がよみがえる日がいつか来るのでしょうか。このおばあちゃんたちが営々と守ってきた村の生活と風景が壊れてしまわないうちにそれをやらなければ、この国の再建は難しいでしょう。
 上流の徳島県側のキャンプ場で昼食、冷たい渓流に足を入れて遊びました。室戸のスポーツ少年団のキャンプを引率している方が、かつて父の生徒であったと言うことです。中国の大学で日本文化祭を計画しているHさんが阿波踊りのCDを手に入れたいと言うので宍喰の役場に寄ってみました。観光課の方が調べてくれましたがこの町にはなさそうです。中国から研修生として来ている人たちがこの町の阿波踊りの連に加わっているそうですが、リーダーとの連絡が取れません。Hさんは東京の阿波踊りの本場・高円寺で探すつもりです。よしこのの響きが河南省の町に響く秋が近づいています。


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夏の終わりに (カツヨシ)
2007-08-24 11:54:27
 「室戸だより」第2信、拝読。渓流の冷たさと「森がよみがえる日」を遠望するけいすけさんの視線が、清冽な水しぶきを届けてくれました。
 こちらはソロソロ夏休みも終盤で、例によって少し焦っています。思えば物心ついてからずーっと"夏休み"のある生活に恵まれながら、高校野球が閉幕するあたりから焦りまくり、あれもしてないこれもしてないと数え上げ……ダメですねぇ、いくつになっても、「夏休みべた」で。俵万智の短歌に(うろ覚えでゴメンナサイ)「両親に長い手紙を書いている八月三十一日の夜」というのがあって、いたく共感したのを思い出します。ぼくはこのところ卒業生に長いメールを打つ日々です。
 秋。いよいよ「きいちご大学」開校の秋が来ます。
返信する
Unknown (koiruka)
2007-12-27 11:14:10
ごぶさたしてます。いよいよ、よしこののリズムが流れる日が近づいてきました。12月29日夜、日本文化祭が開かれます。冬の祭りも一興です。私のなんちゃって阿波踊りとインターネット映像で本物の踊りを見せたあとは学生たちにお任せです。別の大学で指導したときに彼らはきっちりと振り付け、見事な踊りに仕上げてきました。この学院の学生たちも同様に彼らなりのフォーメーションを組み立ててくると思います。楽しみです。ではまた。
返信する
響け、河南省の街に (けいすけ)
2007-12-29 19:20:56
今夜が日本文化祭で、阿波踊りも登場とか。寒さを吹き飛ばす熱気が満ちるのでしょうか。今日、大阪ではあなたの大切な従兄弟、秀ちゃんが煙になりました。空の上から「humiko はりきっちゅうやないか。ええなあ」と声援を送っていることでしょう。
返信する

コメントを投稿