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パコと魔法の絵本

2008-09-22 | 新作
一日で記憶を失ってしまう障害を持った少女のパコは、病院で毎日同じ絵本を読んでいる。記憶を失い、同時に両親も失った日に、母親から誕生日のプレゼントとしてもらった『ガマ王子vsザリガニ魔人』。一方、一代で大企業をつくりあげた大貫も同じ病院に入院し、周囲の人間たちに「お前が私の名前を知っているっていうだけで腹が立つ!」などと毎日罵声を浴びせている。その大貫がパコの記憶障害を知り、日頃の悪役キャラを捨ててなんとか彼女の記憶に残ろうと奮闘しはじめる。

『下妻物語』の中島哲也監督による作品で、同じように派手な色彩のCGをふんだんに使っている。実写の部分でもキャストはゴテゴテのメークで、看護婦役の小池栄子は最後まで誰だか分からなかった。演技もみんなオーバー。そのため実写とCGを行ったり来たりしているのに違和感がなかった。ピクサーのアニメ作品の中に実際の俳優が登場したような印象だ。

病院のロビーと庭でのシーンがほとんどで、セリフのやりとりが一通り終わると俳優が左右から引っ込んでいき、反対側から別の俳優が出てきて次のやりとりが始まる。まるで舞台だな、と思っていたら、実際にもともと舞台劇だったとのこと。舞台でのやり方をそのままスクリーン上に持ち込んでしまうのは面白い。

公式サイト:http://www.paco-magic.com/
評価:★★★★★
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