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観た映画の感想など

日本インターネット映画大賞(外国映画部門)

2007-12-31 | 雑記
日本インターネット映画大賞の外国映画部門に投票します。

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『 外国映画用投票フォーマット 』

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「ツォツィ」   8点
  「ドリームガールズ」   7点
  「大統領暗殺」   7点
  「ボーン・アルティメイタム」   4点
  「シッコ」   4点
【コメント】
「ツォツィ」は私にとって初めてのアフリカ映画。今年一番の収穫でした。

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【監督賞】 作品名
[ガブリエル・レンジ] (「大統領暗殺」)
【コメント】
ニュース番組のように作られたフィクション、という新しいジャンルを開拓してくれました。

【主演男優賞】
[プレスリー・チュエニヤハエ] (「ツォツィ」)
【コメント】
ハリウッドが描く「アフリカ」では決して見ることのない「人間性」を見せてくれました。

【主演女優賞】
[ミラ・ジョヴォヴィッチ] (「ポイント45」、「バイオハザードIII」)
【コメント】
ドメスティック・バイオレンスの被害者を演じた「ポイント45」が印象に残りました。

【助演男優賞】
[ジャック・ニコルソン] (「ディパーテッド」)
【コメント】
「ディパーテッド」は全体としてオリジナルの「インファナル・アフェア」と比べると見劣りがしますが、ジャック・ニコルソンが演じたマフィアのボスだけは負けていませんでした。

【助演女優賞】
[ジェニファー・ハドソン] (「ドリームガールズ」)
【コメント】
迫力ある歌声で主役を圧倒する存在感を示していました。

【新人賞】
[ジョージ・ブッシュ] (「大統領暗殺」)
【コメント】
ジョークです。

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日本インターネット映画大賞(日本映画部門)

2007-12-31 | 雑記
日本インターネット映画大賞の日本映画部門に投票します。

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『 日本映画用投票フォーマット 』

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「キサラギ」   9点
  「それでもボクはやってない」   9点
  「EX MACHINA-エクスマキナ-」   4点
  「選挙」   4点
  「暗いところで待ち合わせ」   4点
【コメント】
「キサラギ」と「それでもボクはやってない」は傑作でしたが、全体として今年の日本映画はハズレが多かったように思います。とくに大作系。

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【監督賞】 作品名
   [佐藤祐市] (「キサラギ」)
【コメント】
最初から最後まで5人が室内で会話するだけ、という展開に笑いと謎解きを詰め込んでくれました。

【主演男優賞】
   [阿部寛] (「自虐の詩」、バブルへGO!!~タイムマシンはドラム式~」)
【コメント】
「自虐の詩」のちゃぶ台返しは見事でした。

【主演女優賞】
   [田中麗奈] (「暗いところで待ち合わせ」)
【コメント】
視覚障害者の役で、目を使わずに演技するという難しい課題をクリアしていました。

【助演男優賞】
   [香川照之] (「キサラギ」)
【コメント】
見るたびに多才な人だと感心します。

【助演女優賞】
   [松たか子] (「HERO」)
【コメント】
30歳になっても新人のような初々しさを失っていないのが素晴らしい。

【新人賞】
   [山内和彦] (「選挙」)
【コメント】
俳優ではありませんが、強烈な印象を残してくれました。

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カンナさん大成功です!

2007-12-27 | 新作
「デブでブス」なカンナが全身整形によって別人となる物語。

カンナは人気歌手のゴーストシンガーとして舞台裏で歌うのが仕事。イケメンのプロデューサーに憧れているが、しょせんは表に立つこともできない影の存在でしかない。カンナは決意して全身整形し、別人のジェニーとしてプロデューサーの前に現れる。ゴーストシンガーとしてでなく本当の歌手としてデビューすることになるが、過去を完全に消すために家族も友人も失うことになっていく。

美貌を手に入れることと、自分の過去や家族や友人をすべて捨てることはつり合うか、と問いかける。ラブコメだろうと思ったら、予想外に重たいストーリーだった。整形したことを否定しようとするジェニーの行動で笑わせようとしているのだが、素直に笑っていいものかどうか。

しかし何といっても凄かったのが主演のキム・アジュンが歌う「Maria」。整形後の初めてのステージで歌うシーンは圧倒的な迫力で、本職の歌手かと思ってしまうほどの出来だった。これなら「デブでブス」なカンナが歌唱力だけで成功するストーリーでも十分に説得力があったような気がする。「ドリームガールズ」と同じになってしまうが。

ラストに流れる梨花版の「Maria」もなかなかの出来。バラエティー番組で観る梨花とは全く違っていた。


公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/200poundsbeauty/
評価:★★★★★
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パンズ・ラビリンス

2007-12-23 | 新作
1944年のスペイン。内戦で独裁政権が勝利したが、まだレジスタンスは続いている。そんな状況の中、オフェリアは母と一緒に母の再婚相手のところに引っ越す。再婚相手は政府軍の大尉で、引っ越した場所はゲリラが活動する地域。大尉はゲリラの疑いのある住民をよく調べずに殺し、ゲリラを拘束すると拷問して情報を得ようとする冷酷な人物だが、自身の足元にもゲリラの協力者を抱えている。オフェリアは大尉よりもゲリラに協力するメルセデスと親しくなる。一方、オフェリアは妖精に導かれて牧神パンと出会い、お前は地底の王国のプリンセスで、王国に帰る条件として三つの試練を与える、と告げられる。

ゲリラと独裁政権の闘い、という歴史物の要素が半分、パンの試練に挑む王女オフェリア、というファンタジーの要素が半分。まるで異質な要素を組み合わせた作品だ。しかしそれほど違和感はなかった。二つの要素が最後に融合し、ハッピーであると同時にアンハッピーな結末になっている。一歩まちがえばゴールデンラズベリー賞だが、よくまとめたものだ。

公式サイト:http://www.panslabyrinth.jp/
評価:★★★★★
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ユゴ 大統領有故

2007-12-20 | 新作
朴正煕大統領が暗殺された1979年10月26日を描く韓国映画。

宴席で韓国中央情報部(KCIA)の金載圭部長が大統領府警護室長の車智と朴正煕を射殺。部下を使って車智の部下数名も殺した。金載圭は現場近くに呼んでおいた陸軍参謀総長とともに陸軍司令部へ向かい、陸軍を掌握しようとするが、数時間後に逮捕される。

暗殺の一日だけが描かれており、朴正煕がどんな政治を行ったのか、金載圭がなぜ大統領暗殺を決意したのか、などはほとんど触れられていない。政治的な側面を省略し、暗殺の現場を再現することにエネルギーを注いだような構成。歴史的事実を扱っているのだから結末はわかっているのだが、最後まで緊迫感があった。

朴正煕が日本語で会話するシーンを入れ、彼が「親日派」だったことを印象づけようとしたり、女性関係に節度がない人物だったことを描いたりしていて、全体として朴正煕にはかなり批判的。韓国で朴正煕の遺族が裁判を起こしたというのもわかる。
しかし最近の日本では保守化の影響もあって朴正煕が批判的に言及されることは少なくなっているため、この作品の描写はかえって新鮮だった。


公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/yugo/
評価:★★★★★
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君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956

2007-12-01 | 新作
1956年のハンガリー革命を描いたハンガリー映画。

ブタペストの大学で、自由を求める活動家たちが政権に対して公然と反旗を掲げ、デモを呼びかける。メルボルン五輪を目指す水球選手のカルチは、活動家のヴィキを見て興味を惹かれ、口説こうとして声をかけるが、冷たくあしらわれてしまう。彼は諦めずにデモの現場でもヴィキにつきまとう。デモは当局に弾圧され、カルチの親友が撃たれる。

五輪をめざす保守的なスポーツ選手が革命と出会って変わっていく、というストーリーがメイン。しかし変わる過程は今ひとつ説明不足だった。映画の冒頭はモスクワでのソ連との試合、最後はメルボルンでのソ連との試合なのに、どちらも描かれ方は「がんばれハンガリー、くたばれソ連」。革命がチームにとってどんな意味を持ったのか、もう少し描いてほしかった。革命を支持する選手、批判する選手、無関心な選手をしっかり対比させていれば深みが出たと思うのだが。

革命は背景として描かれるだけなので、史実を知らないと今ひとつ分かりにくかった。街頭は当局が完全に制圧したのに、その後でラジオが政権の交替を伝えるのは理解不能。ハンガリーの秘密警察が悪者として描かれるのは当然としても、ソ連の水球選手まで反則専門の悪役レスラーのように描かれているのは行き過ぎとしか思えなかった。

評価:★★★★
公式サイト:http://www.hungary1956-movie.com/
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