花々が咲き誇ったのち、まるで惜しむかのように朽ち始める。
それは頭上に青空があるせいで、花はその単体ではない、
何かに同化した自身の姿がもっとも映えることを知っているのだ。
朽ちる姿に憐れみを感じる、
それこそが恒に変わらぬ青空を謳うことにも通じているのだと思う。
2012・4筆記
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“孤独は優れた精神を持つ者の運命である”
たとえばこんなドイツの哲学者、アルトゥル・ショーペンハウアーの言葉。
僕が誤解を恐れず要約すれば、優れた人間ほど孤独をよく理解しているということに
なるのですが、あくまでも荒い要約ですが(笑)、
ひるがえって生きていく限り、どのような高貴な精神の持ち主でも
孤独からは逃れることは出来ないので、
それ(孤独)を怖れずに生きよ!!と言ってい . . . 本文を読む
2005・11筆記「我が覚書より」
10代の頃であろうか、森鴎外の墓に参じたことがある。有名な三鷹の禅林寺。かの太宰の墓もその横にあって、僕はきっと行くまいと肝に銘じていたというのに、当時の知り合い、先輩の異性にせがまれて否応なく参じる羽目になった。幼い時分からどこか臆病なところも多分にあった僕としては、そういった高名な作家の墓に参じることは何かしら畏怖感があるというか怖ろしさが先に立ってし . . . 本文を読む
過日から筆名・美城丈二にてfacebookでも登録加筆しております。宜しかったら覗いてみてください。今後ともいずれの媒体でも気持ちを込めて書き留めてまいろうと考えております。どうぞ宜しくお見知りおきくだされば幸いです。
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2007.7筆記“魂暴風”popular request column
※筆者注;当記事は筆者管理サイト【魂暴風;Soul storm *a martial art side】にて
多くの方々から支持を賜った作の再掲載文です。
“最強を追い求めて”『時代と共に消えうせたライレージムの末路』
幼き頃につぶさにプロレス専門誌(紙)に目を通していると、度々、ビリー・ライレージム( . . . 本文を読む
花萌える頃
空は群青
地には田畑
東の向こうから
陽が照り出し
薫風の誘(いざな)いが
頬に心地良く
それらを
胸いっぱいで
受け止め
或いは
背に一身に受け
労働に
勤(いそ)しむ
それが古来
ひとが歩んできた
定(さだ)め であり
掟(おきて)でもあるのだ
手の平の
皮は破け
膝の痛みが
起ころうとも
また腰を曲げつつも
茶を啜(すす)ろうと
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花は散る
潜る
土になり
肥しを生み
やがて
芽を出し
蕾を育み
そして
また花を
咲かす
そう
花は
私が望む
すべての
行いを
一手に
担うのだ
私は
どだい
無理だ
だから
花は
ただ
そこに
在るだけで
美しい
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【追悼】「あっ、ちょっと待ってください」新日本野毛道場での山本小鉄さんとの想い出と関川さんのあの話し。
2010・10記述【美城丈二@魂暴風;Soul storm *a martial art side 】とのダブルポストコラムです。
☆先達て2010年8月24日に山本小鉄氏が低酸素性脳症の為に逝去されました。筆者なりに哀悼の想いを込め、生前の氏との想い出を思いつくままにひとつ披瀝させてい . . . 本文を読む
(初出;2003・3)
『時は今 雨が下しる五月哉』
世に有名な本能寺襲撃前々日に明智光秀が連歌の会を催し、その時詠った句。
大迎に意味を訳せば、
しとしとと降り注ぐ雨を見やっているうちに今こそ、
我、やらねばならぬと想うこと、有り。
連座した句人達が、皆、一様に
光秀の心境を計り兼ねて驚き怪訝(けげん)がったと伝えられております。
光秀自身の出生、素性が怪しからざるものであ . . . 本文を読む
紅色に染まる。
僕はそれを不満に思う。
薄紅色や白色の彩(いろどり)が欲しい。
いや、そうではなく……
紅色に染まる、
ただそれだけの美しさを
僕は詠(うた)わないと。
写真は我が家の『紅花・ツツジ』“ミヤマキリシマ”昨春の物。
2012・4記述 . . . 本文を読む
【女体に、美を絡めるということ;吉行淳之介 】
学生時分、思いだすことなど。学科の文学青年仲間で定期的に、ちょっとした集いみたいなものを催していた。そこに現れた、颯爽とした私と同年の青年。彼はひじょうに快活な男で、見てくれも立派、実際、語り口も達者、そんな彼が第一等、好きな作家として掲げていたのが、かの吉行淳之介であった。吉行には、「えもしれぬ独特の鬱積感、じめじめとしたエロチシズムがある」 . . . 本文を読む
丸山健二『まだ見ぬ書き手へ』より 【筆者過去録から。】
丸山流文章作法です。ご参考までに。
1,作家を志す者は、「まず書き始めること」。一作目は、半年から一年かけてもよいので、百枚前後の小説にトライすること。そして、一日に2、3時間は必ず書くこと。それも8時間熟睡したら、さらに2時間後から書き始めるのが望ましい。但し、最終段階に入った場合は、ひたすら小説に没頭し、5時間でも十時間でも書 . . . 本文を読む
2003・8筆記
安吾を私は嫌いではなかった。むしろ好きな作家のひとりとして遵(したが)えていた。芥川龍之介の甥であった葛巻義敏なる人物と共に若き安吾は、自殺した龍之介の一室を借りて同人誌の編集を行っておりました。冒頭、その一文から始まる安吾の作が『暗い青春』です。10代当時、私はこの簡素なタイトルからして不可思議な磁場を持つ安吾特有の世界観に引き . . . 本文を読む
僕の町は、
パラグライダー飛行地としても知られている。
まもなく初夏ともなれば、
我が自宅の上空を、
色とりどりのパラグライダーが飛遊する。
ふと、見上げれば「折れぬ翼の飛来」。
あるとき、飛行地点に登ってゆき、
発射場地点に赴いてみると、
全国各地の地名を冠した
ナンバーが付けられた車の一群に少々驚いて、
ひとり勘考に耽ったものである。
何故、そんな地から、
彼ら、彼女 . . . 本文を読む