美城丈二@魂暴風;Soul storm

僕が見た、あの日(と今日)の悲喜哀感。
A writer;美城丈二Another face綾見由宇也

美青年

2006-04-24 11:41:19 | 魂暴風Personal【楽曲忌憚】
 十五・六年も昔。彼はかつてサッカー少年、だった。日暮れてまでもどろんこで、グラウンドを駆けた。跳ねた。熱い夏の昼下がり、余りの大量の発汗で脱水症状を起こしてしまい、彼は医務室に運ばれた。県予選が近づいていた。彼のチームは県下では、他県にまで知られた古豪。なのにこの二年、予選敗退が続いていた。その屈辱が彼に、真昼間、昼下がりの練習に駆り出させたのだ。焦りは無茶なあえぎであったろう、なのに彼はいっと . . . 本文を読む

花桃の熟れる頃

2006-04-23 23:53:38 | 魂暴風Personal【楽曲忌憚】
 庭の一隅で、桃の花に水をやる。ご近所で評判の花桃、です。見上げながら僕は何事か憂えていた。そういう、日もままあるということで。腕組みしながら煙草をくゆらす。と、そこへピアノ伴奏がどこからか聞こえてきて。いや、それはお隣のお嬢ちゃん。誠にその奏でる旋律に相応しい愛くるしい顔立ちの女の子、ではあります。・・・???、曲調が変わった。どこかで聞いた曲。そのピアノ曲は確かにこの僕がかつてよく聞きかじって . . . 本文を読む

いとしの・・・かみさん。

2006-04-08 21:49:47 | 魂暴風Personal【楽曲忌憚】
 逢えば逢ったで、お互いにお互いの悪口、ばかり。もう何年、そんな「繰言」をやってんだよ。俺は厭(あ)いたよ。厭いたね。くだらねえ。なら別れるかあ?、・・・でもよ、そんな日にこの俺がここに来る、なんてよ。なあ?「てめえもいい歳じゃあねえかよ。ちったあ、あの頃のようにしっかり立てよ。何がって。ふらふらしねえでよ。ちったあ嫁さんのこと、気遣えよ。いや気遣ってるかも知れねえよ、でもな、なんちゅうか、誠意が . . . 本文を読む

ときの魔術師

2006-04-07 17:45:38 | 魂暴風Personal【楽曲忌憚】
 ひとつの物事に執着していても、すっと隙間風の如し、なんだか煩瑣な風が突然、吹き付けてきて、集中出来なくなりなかなかもとの胸中みたような感覚に戻れなくなるときがある。そんな時はどんなに己を追い込んでも無駄。書く、行為を止める。そうして静かに読書か音楽に耳を傾ける。この時の楽曲がここのところ、ナツメロめいていて、「俺も相当、歳をとったな」と自重すること、しきり。年齢を重ねることに抵抗感はさらさらない . . . 本文を読む

かつてギター弾きは叫んだ

2006-04-06 06:35:45 | 魂暴風Personal【楽曲忌憚】
*舎兄のブログ過去投稿記事、拠り。(2005/11) 『かつてギター弾きは叫んだ』   20代の頃、九州は小倉出身のギター弾きがいた。僕とは同じ九州人で、ある仕事の関係で知り合った。のち、彼はぶらりと我が仕事部屋に訪れてきて、酒を飲み、くだを巻き、ギターを奏でた。いい迷惑であった。私は当時、締め切りに追われていて、酒どころではなかったが、彼のひとことひとことが胸にこたえて、よく朝までつきあった。  . . . 本文を読む

友が、私に詩をくれた

2006-04-06 06:23:04 | 嗚呼、青春の色香
(2005/09) 『友が、私に詩をくれた』   友が、私に詩をくれた。今日、私はその唄をくちずさんでおりました。 ♪ほとばしる水の冷たさに 今日が隠れている 見えない太陽に向かって鳥達は謳い 驚いたように地平へと羽ばたく 答えを知らぬ君に出来るのは ただ空けてゆく青空に問いかけること  聞き慣れた街のざわめきに 夢が隠れている 忘れた故郷を求めて陸橋を渡り 雑踏の中に幻を見つける 答 . . . 本文を読む

はじめに道ありき。

2006-04-05 20:52:50 | プロレス、この果て無き浪漫
(2004/08) 『はじめに道ありき-新日本プロレス道場編』  まったくの私心シリーズ PART1  かつて格闘技界最強とうたわれた集団があった。その名はアントニオ猪木率いる新日本プロレス。道場長、山本小鉄。藤原、佐山、前田、高田、そして坂口、小林、長州、藤波。最強はプロレスか、空手か?k-1もPRIDEも無い混迷の時代に、最強をうたいそして飽くなき修練に終始した団体、それが新日本プロレスであ . . . 本文を読む