風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2015年春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』西日本地域巡回公演 第6週目

2015-06-29 22:48:20 | 全国巡回公演

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』は西日本地域(東海・近畿・関西・中国・四国地域/福岡)で今年2年目となる巡回公演を行っています。5月19日にスタートした2015年春のツアーでは、現在まで26校・29公演を行ってきました。「生徒たち一人一人のために、芸術観賞会をぜひ実現させたかった」「演劇などに触れる機会をつくり、日常では感じられない時間を味わってほしい」「演劇を通して人の生き方に触れ、自分自身の生き方を見つめてほしい」……。ひとつひとつの公演が、そのような先生方の想いに支えられていました。

また舞台を見つめる生徒さんたちの視線からは、弱いものに手を差しのべたいと願う優しさや、不等な扱いに対する反発や勇気など、彼らの持つ敏感な感覚に日々出会い、支えられながら、一回一回の公演で、私たち自身が試されています。若い彼ら、彼女らが、心の内側にある自分自身の声にふと足を止め、向き合えるような瞬間をつくれたらと願いながら『ジャンヌ・ダルク』のツアーは第6週目を迎えました。

 

公演後のバックステージツアーで黄柳野高校のみなさんと。

 

さて、『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』のツアー第6週目は、

 

6月22日(月) 大阪府 金蘭会高等学校・中学校 ウィステリアホール(同校講堂)

6月23日(火) 大阪府 枚方なぎさ高等学校 枚方市市民会館

6月24日(水) 大阪府 堺東高等学校 狭山市文化会館(SAYAKAホール)

6月25日(木) 京都府 龍谷大学付属平安高校 同校講堂

6月26日(金) 愛知県 黄柳野高等学校 同校体育館

 にて公演を行いました。

 

❏金蘭会高等学校・中学校

学校の講堂(ウィステリアホール)で行われた金蘭会高等学校・中学校の公演では、前日 日曜日の舞台設営から演劇部のみなさんが手伝ってくれました。外での作業は炎天下のなか、チームワークよく一生懸命荷物を運び込んでくれる生徒さんたちの様子に、普段から熱意をもって部活動に打ち込んでいる姿を感じさせてもらいました。みなさんと一緒につくった講堂での舞台はとてもいい空間になりましたね。

午前と午後、2回に分けて行われた本番では、どちらの公演も生徒さんたちの楽しそうな笑い声や、ふとした瞬間の沈黙、鋭い視線を感じる公演でした。公演後のカーテンコールで舞台に向けて拍手を送ってくれるみなさんの笑顔がとても嬉しかったです。演劇部のみなさんは公演の撤去も手伝ってくれました。ありがとうございました!

公演後撤去を手伝ってくれた演劇部のみなさん。

音響・照明を担当している生徒さんたちは、舞台の仕込みから撤去まで一緒に体験してくれました。

「アテルイ」の公演が控えていますね。公演の成功を心から願っています。

 

❏枚方なぎさ高等学校

 枚方なぎさ高校では、今回十数年ぶりの芸術観賞会となりました。「文化行事で毎年子どもたちは劇に取り組んでいます。私自身もぜひこのような観賞の機会を持ちたかった」と話してくれたご担当の先生は、公演後「これからも芸術観賞をぜひ続けていきたい。きっかけをつくって下さった風のご担当者のみなさんに宜しくお伝えください」と話してくれました。公演後に行われた座談会には、演劇部のみなさんやクラス劇をつくる有志のみなさんなどたくさんの生徒さんが集まってくれました。舞台で使われた人形を「ぜひ見たいです!」と声をかけてくれたり、「舞台の道具を短時間で組むには?」など、クラス劇を成功させるための質問もたくさん寄せられました。

演劇部と有志の生徒さんたちのバックステージ見学の様子。

座談会の最後には公演の記念の色紙をプレゼント。クラス劇の成功を祈っています!

 

❏堺東高等学校

堺東高校は今回初めての演劇観賞で、学校の人権行事として公演が行われました。こちらも3年生が毎年文化祭でクラス劇を発表しているそうです。人と人が関わってつくる劇は、劇が好きな子も、苦手な子も、一緒に取り組むからこそ楽しさもあり、難しさもあると思います。だからこそ、みんなで工夫し、思考錯誤して、力を尽くした劇には達成感が生まれ、クラスでの大切な思い出のひとつになると思います。今回の公演がみなさんの劇に活かされるものがあればと願っています。

公演後のバックステージや座談会には演劇部、3年生や有志の生徒さんが参加してくれました。公演後にみなさんとお話できたことは私にとっても貴重な時間でした。

また昨年プレミアム公演を見に来てくれていた演劇部のみなさんとは、2度目の再会となりました。

文化祭の成功を心から願っています!

公演後、舞台に登場した人形を実際にかぶってみたり、舞台装置を見学するバックステージツアーで。

座談会に残ってくれた生徒さんたち、先生たちからお礼の言葉を頂きました。

私たちも文化祭の成功を心から願っています!

 

❏龍谷大学付属平安高校

龍谷大学付属平安高校の公演は学校の講堂で行われました。2ステージに分けて行われた公演は、午前中は1年生と3年生約1000人の生徒さんが、午後はこちらも文化祭で演劇発表をする2年生約400人と保護者のみなさんが観劇。びっしりと生徒さんたちに埋めつくされた午前中の公演では、時折生徒さんたちの声や、驚き、反応が舞台にも伝わってきました。午後の公演では、舞台でいま何が起こっているのか、じっと見つめている生徒さんの様子がありました。両公演とも、客席の生徒さんたちがしっかり2時間の舞台を支えてくれました。

公演後には短い時間でしたが、俳優たちと2年生のみなさんと座談会が行われました。その後舞台上では、舞台装置や衣装、メイクなどを担当する生徒さんたちのバックステージツアーが行われ、俳優やスタッフに思い思いに声をかけ、質問や感想を話してくれました。そして残って撤去を一生懸命手伝ってくれた有志のみなさん、本当にありがとうございました!

公演後のバックステージツアーで。

撤去を手伝ってくれたみなさん、本当にありがとうございました!私たちも楽しい思い出ができました^^

 

❏黄柳野高等学校

今週最後のステージとなったのは黄柳野高校の公演。木造の素敵な体育館に「ジャンヌ・ダルク」の舞台が組み上げられました。本番は生徒さん100名弱に加え、先生たち、地域の方も一緒に観劇。校長先生の「作品の内容を理解することよりも、一人一人が感じることを大切にしてほしい」という言葉に始まった公演は、客席にいる生徒さん、先生、一人一人の存在が舞台に伝わってくるような時間でした。カーテンコールでは代表で感想を発表してくれた生徒さんが「テレビなどで見るのとは違う舞台の迫力に感動しました」と話してくれました。そしてたくさんの生徒さんが撤去を手伝ってくれました。みなさんの優しさと、暖かい心遣いを私たちも忘れません。最後まで本当にありがとう。

 

公演後の舞台見学の様子より。

 

みなさんと出会えたこの時間を大切にしながら、旅班は次の地へ向かいます。

貴重な機会を与えて下さった先生方、そして一緒に舞台をつくってくれた生徒のみなさん、本当にありがとうございました!

 

ジャンヌ・ダルク役 白根有子


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2015春 東日本地域巡回公演 第5週目!

2015-06-23 16:32:51 | 全国巡回公演

6月7日 諏訪地区高校演劇連盟 演劇ワークショップ

6月8日 富士見高校/茅野高校(茅野市民館)

6月9日 諏訪清陵中学・高校(カノラホール)

6月10日 諏訪実業高校/下諏訪向陽高校(カノラホール)

6月12日 八戸商業高校(八戸市公会堂)

6月13日 つくば開成高校(牛久市中央生涯学習センター)

 

2週間に渡っての諏訪地区高等学校合同演劇鑑賞行事。その中日にあたる日曜日に諏訪地区の演劇部を対象としたコミュニケーションワークショップを行い、風の西垣耕造が講師を務めました。7校50人近くの生徒さんと顧問の先生が一堂に会して、他校の人たちとも“演劇仲間”としての交流を深めました。『ヘレン・ケラー』公演メンバーからもスタッフ・キャスト10人が参加しました。先週公演を観てくれた学校とこれから公演をする学校、それぞれに喜びと期待が生まれた時間でした。

 

富士見高校 

富士見高校には演劇部はないのですが、演劇に興味がある、やってみたい!という生徒さんたちがいて、前日のワークショップに参加していました。茅野市民館のとても良い空間でじっくりと観劇してくれました。代表の生徒さんからは「今年は演劇を観ることができて観劇しました!」という元気な挨拶と共にユニークな感想もいただきました。

 

茅野高校

開演前から舞台袖に熱気が伝わってきました。公演が始まるととても自由なリラックスした雰囲気の中、舞台上の出来事を細かく発見したり批評したりする反応がありました。公演後には演劇部、生徒会などの皆さんとバックステージワークショップで盛り上がりました。前日から「音響・照明のことをぜひ教えてほしい」という要望があり、オペレーターの渡辺(音響)と江田(照明)の指導で『ヘレン・ケラー』のワンシーンを実際に生徒さんが創ってみました!

 

諏訪清陵中学・高校

諏訪地区で唯一の中高一貫校。最初から最後まで驚くほどの集中力で舞台を観、思考している様子が伝わってきました。演劇部の生徒さんが代表で舞台挨拶をしてくれました。「自分とは違う立場の人間を演じ理解する姿はかっこいい!と思いました。アニーの声がきれいでした。」という感想をいただきました。

終演直後の客席の様子です。

 

諏訪実業高校

とても元気な生徒の皆さん。そして好奇心の強さも感じました。開演前にはとても心配していた担当の先生が公演後の挨拶で「皆の観劇態度はとても良かった!」と誉めていましたね。後日劇団に教頭先生からもお礼のお電話をいただきました。生徒の皆さんの本当の姿が現れた、そんな場であったなら私たちにとって何よりも嬉しいことです。

先生や代表の生徒さんとの公演前の打ち合わせと公演を終えてのカーテンコール。

 

下諏訪向陽高校

諏訪地区合同最後のステージ。代表の生徒さんからは「ヘレンの苦しくても一生懸命に生きる姿、アニーのヘレンを信じる心に感動しました。」という言葉をいただきました。そこには生徒さん自身の生きることへの願いが溢れていました。

公演後には演劇部の皆さんが舞台見学。裏はこうなっています。

諏訪地区合同の事務局、富士見高校の松澤先生には大変お世話になりました。最後に劇団員皆でお礼の色紙をわたした際に「いつもは絶対に表情を出さないある生徒の笑顔が見られました。こんなに清々しい劇団の人たちに会えたのは久しぶりです。ホールのひとたちも今回の公演をとても興味深く見ました。諏訪の今後の発展が楽しみです。」と話して下さいました。

 

 

八戸商業高校

いよいよ北東北への旅です!私たちも八戸に来られたことに感激ですが、学校の皆さんも楽しみに待っていてくれました。

打ちに強い想いを秘めていた客席の皆さんからカーテンコールでははじけるような拍手をもらいました。「見えなくても聞こえなくても心が通じるんだ。サリバン先生の頑張りと愛情があったからなんだ。私もそんなふうに人を支えてあげたい。」と語ってくれた代表の生徒さん。後で担当であり司書の先生から「あの子は以前からずっと尊敬する人物はヘレン・ケラーだと言っていました。」とおしえてもらいました。

 

つくば開成高校

茨城県牛久市をはじめ柏や土浦にもキャンパスを持つ通信制の学校。不登校の子や人混みが苦手な子のために地元で演劇を上演してあげたい、との先生の願いから生まれた公演です。少人数ではありましたが、高校生の皆さん、先生方、家族の方々、卒業生など様々な人たちが集まった面白い公演でした。公演後には舞台上で交流を行い、とても楽しい時間でした。

生徒さんと先生がラストシーンを再現!!?

初夏の爽やかな風と共に、たくさんの心のふれ合いを感じる一週間でした。春のツアーもここで中日を迎えました。ここから更に未知なるものに向かって旅を続けていきたいと思います。

文:ヘレン・ケラー役 稲葉礼恵

 

 

 

 

 

 

 


2015年春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』西日本地域巡回公演 第5週目

2015-06-22 23:06:31 | 全国巡回公演

 

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』西日本地域巡回公演は第5週目を迎えました。

今週は、

6/15 山口県 山口農業高等学校 同校体育館

6/16 広島県 鈴峯女子中学校・高等学校 アステールプラザ

6/17 愛知県 千種高等学校 日本特殊陶業市民会館フォレストホール

6/18 懐風館高等学校 同校体育館

6/19 三重県 暁中学校・高等学校 四日市市文化会館第一ホール

 

 

 

山口農業高等学校

山口農業高等学校での公演は風初めての学校でした。

初めて出会う学校とどのような公演をつくれるのか、期待に胸をふくらませて今週が始まりました。

この日の公演は、学校の130周年創立記念行事の一環としての公演でした。

体育館がとても暑くなっている中で行われた公演だったのですが、生徒さんたちの集中力は途切れることなく、舞台上には熱い視線が注がれていました。

また、舞台撤去時には、ラグビー部、バトミントン部、サッカー部等の大勢の各部活動の生徒さんたち、有志の生徒さんたち、そして先生方が手伝いに駆けつけてくれました。

熱い中、一生懸命トラックに荷物を積んでくれました。

 

素敵な時間作れたことをとても嬉しく思っています。

 

最後はみんなで学校を去る劇団員が乗った風バスを見送ってくれました。

 

 

 

鈴峯女子中学校・高等学校

 

 

鈴峯女子中学校・高等学校での公演は、語り手がフランスの歴史を語る最初の場面で大きく盛り上がり、私たち役者を迎え入れる生徒さんたちの心地よい視線を感じられたことが印象に残っています。

それはこの日の公演を心待ちにしていてくれたことが伝わってくる瞬間でした。

 

 (舞台見学の様子)

 

終演後には、ジャンヌ役の白根と演劇部の生徒さんたちとの座談会が行われました。

 

 

 

 

千種高等学校

 

千種高等学校での公演は、すべて生徒主導で行われた公演でした。

公演の作品を決める際も、生徒のアンケートでこの日の『ジャンヌ・ダルク』が決まったそうです。

開演前の進行、終演後の進行も、すべて生徒さんたちが行っていて、その姿はとても頼もしかったです。

(進行を務めた生徒さん)

 

終演後はこれからそれぞれのクラスで自分たちで舞台を創るという3年生の生徒さん200人と、ジャンヌ役白根との座談会が行われ、生徒さん達の熱で盛り上がっていました。

 

座談会が終わった後にもジャンヌ役の白根に駆け寄り、声をかけてくれている生徒さん達もいました。

 

 

 

 

懐風館高等学校

懐風館高等学校は2013年の芸術鑑賞行事で風の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を会館にて上演、

今回は同校体育館での上演と2年ぶりの再会となる公演でした。

自分たちの学校の体育館が劇場に変わったとき、どのようなことを見て、感じてくれたのでしょうか。

公演中はシーンごとに様々な反応や表情を見せてくれました。

また、終演後すぐに舞台見学に体育館に来てくれた生徒さんたちも。

舞台撤去の作業には先生の呼びかけもあり、各部活動の生徒さん、有志の生徒さん合わせて50人ほどの生徒さんたちが集まってくれ

劇団員に力を貸してくれました。

 

 

 

 

 

暁中学校・高等学校

 

暁中学校・高等学校での公演は、学校の69周年創立記念行事の一環としての公演でした。

69周年という学校の節目に、共にいた公演の2時間は彼らにとってどのような時間となったのでしょうか。

この公演が彼らの心の中に一つの思い出として残ってくれていたら嬉しいです。

 

また、終演後には演劇部との座談会も行われました。

 

 

 

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』の西日本巡回公演は残り半分となりました。第5週目を終え、私たちの旅は折り返し地点です!

これから先にはどのような出会い、どのような景色が待っているのか。

ジャンヌ・ダルク班の旅はまだまだ続きます!

 

 

車 宗洸(ベットフォード役 他)

 


『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』 2015春 東日本地域巡回公演 第4週!

2015-06-19 16:58:22 | 全国巡回公演

6月1日[月] 関東学園大学附属高校(群馬県)同校体育館

6月2日[火] 開智学園 開智中学校(埼玉県)春日部市民会館

6月3日[水] 諏訪二葉高校(長野県)岡谷市民会館

6月4日[木] 東海大学付属第三高校(長野県)岡谷市民会館

        岡谷南高校(長野県)岡谷市民会館

6月5日[金] 岡谷工業高校(長野県)岡谷市民会館

        岡谷東高校(長野県)岡谷市民会館

 

関東学園大学附属高校

関東学園大学附属高校のみなさんとは2012年の『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、2年ぶりの再開となりました。開演前の校長先生のお話では、「本気でやればだいたいできる、本気でやれば誰かが助けてくれる、本気でやれば楽しい!この言葉を君たちに送ります、この劇を本気で見て生かしてほしい。」と、生徒さんたちに向けてあついメッセージが送られました。公演後の生徒会長さんの言葉では、「言葉で言い表せませんが、こんなのは初めて見ました。」と一生懸命にメッセージをくれました。

公演後の撤去作業では、いろいろな部活、有志の生徒さんが手伝ってくれました。ありがとうございました!!

 

開智学園 開智中学校

開智学園は2013年、『肝っ玉おっ母とその子どもたち』以来の再開で風6度目の公演となりました。公演後のあいさつでは「演じている人だけでなく、照明や音響、転換の姿もとても勉強になった、1人1人がこの舞台をつくっていることが感じられた」というメッセージをくれました。公演後の舞台見学では舞台の仕組みや、小道具に対する工夫など驚きながら、じっくりと眺めていました!また再会できる日を楽しみにしています。

 

諏訪二葉高校

6月3日から10日までは長野県 諏訪地区の合同演劇鑑賞会の公演でした。諏訪地区でのこの公演は2003年『星の王子さま』以来です。カーテンコールのあいさつでは、「芝居を見ながら何を話そうか考えようと思っていたんだけど、見入ってしまって考えるのを忘れてました。」と会場がわっと、あったかい雰囲気に包まれました。その後も担当の先生から「舞台を見てみたい、上がりたい人は上がってください。」という声掛けにたくさんの生徒さんが集まり、ポンプから水を出すと歓声がわき、斜めになっている舞台にたってみると「こんなところで動いていたんですか」などとても元気な姿で舞台に触れてくれました。

 

東海大学付属第三高校岡谷南高校

午前中は東海大学付属第三高校、午後は岡谷南高校での公演でした。午前、午後とも開演前の元気な姿から、始まるとじっと舞台に入っていく姿がとても印象的で、1人1人のなかでじっくりと出来事が通っているような感覚でした。午前中の公演後のあいさつでは、「手術で障害を治すのではなく、人との信頼のなかで障害と一緒に過ごしていくことが大事なんだと思いました」という言葉を話してくれて、いまの自分たちが過ごしている社会のなかで、ノウハウではない、気づきにくい大事なことを彼は感じたんだなと思います。岡谷南高校の公演後には、演劇部のみなさんが舞台を見学し、音響、照明と実際に機材に触れ、最後に生徒さんたちによるヘレン・ケラーのシーンをオペレートしました。

 

岡谷工業高校岡谷東高校

諏訪地区合同鑑賞会は3日目をむかえ、午前中は岡谷工業高校、午後は岡谷東高校の公演でした。岡谷工業高校の公演では開演前のとても元気な声がスタンバイしている私たちにもすごく届いてきました。担当の先生の「それでは拍手でお迎えしましょう!」と盛大な拍手と歓声のなか開演しました。じっくりとみる生徒さんやとなりの子と感想を話しながら見る生徒さん、舞台に立っていてそれぞれの感じ方でこのヘレン・ケラーを見てくれているなと思いました。舞台の見方はそれぞれです、生きている時間も違うし、性格や感じ方、違うからこその発見、みんなで見ることの大事さをつよく感じる時間でした。午後の岡谷南高校の公演後では舞台見学が行われ、とても元気に舞台に触れてくれました!見て、触れてという時間のなかでいつもとは少し違う時間を感じてくれたらうれしいです。

 

 

中村滋 ジェイムス・ケラー役

 


2015年春『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎 』西日本地域巡回公演 第4週目

2015-06-16 06:47:12 | 全国巡回公演



蒸し暑い梅雨入りを肌で感じながら、初夏の幕開けと共に始まった『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』4週目の公演。
今週は島根県、京都府、大阪府、三重県、愛知県での公演でした。

6月8日(月) 三刀屋高等学校・三刀屋高等学校 掛合分校・出雲養護学校 雲南分教室(島根県)/三刀屋高校体育館
     9日(火) 銅駝美術工芸高等学校・プレミアム公演(京都府)/京都府立文化芸術館
   10日(水) 八尾高等学校(大阪府)/八尾市文化会館大ホール プリズムホール
   11日(木) メリノール女子中学校・高等学校(三重県)/同校体育館
   12日(金) 愛知産業大学工業高等学校/日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

三刀屋高等学校

今週最初の公演は、優しい自然に囲まれた島根県、三刀屋高等学校での公演でした。
そして、三刀屋高等学校・三刀屋高等学校 掛合分校・出雲養護学校 雲南分教室の皆さんとの合同公演となった体育館は、生徒、先生の皆さんによって、ぎっしりと濃密な空間を産み出していました。
公演前には、生徒さんによる総体報告会が開かれ、“無事良い結果が残せた、次に向かって頑張っていきたいと思います”や“残念ながら、結果は残せなかったが、私たちらしく、笑顔でやり切れた”、“負けても悔いはない”と、それぞれが様々な想いを抱えながらも、力強い言葉で語っている姿が印象的でした。
そんな彼らの想いに後押しされながら始まった今回の公演。
蒸し暑い体育館の中、客席も役者も汗を流しながらの公演でしたが、いざ、舞台に立てば、暑さを忘れてしまうような強い視線を感じ、濃密な空間の中で客席と創りあげていく一つ一つの瞬間を役者の私達も強く感じる公演でした。



演劇部の皆さんとの座談会もとても盛り上がっていた様子です!


終演後の片付けのお手伝いには、運動部、文化部、部活に入っていない生徒さんも含め、たくさんの生徒さんが集まってくれました!


生徒の皆さんの元気な姿と交流に支えられながらの撤去作業。
本当にありがとうございました!

銅駝美術工芸高等学校

今週3回目の公演は京都府、銅駝美術工芸高等学校での公演でした。
なんと、風の公演6回目。
今回の「ジャンヌ・ダルク」の作品で、風の全ての公演を行った学校です。
中間試験終了後の公演ということもあってか、リラックスした様子で入場してくる生徒さん。
役者のいきなりの登場、序盤の芝居には、盛り上りを見せた客席でしたが、物語が進むに連れて、彼らの瞳の強さが変わっていくのが、舞台上からも感じられました。
「ジャンヌ・ダルク」という作品を通じて、“発見”と“探求”を求める瞳と作品へ向かう強い姿勢。
芸術への可能性へ向かう彼らの姿に、時には私自身もはっ、と様々なことを気づかされるような、忘れられない公演となりました。
終演後には、舞台、音響、照明、役者と分かれての座談会が行われました。

観るもの出会うものに興味深々な生徒さんたち。


音響、照明の単独の座談会は珍しいのですが、真剣な眼差しで話をしていました。

先生方も「座談会やバックステージはどうなるかと心配しましたが、生徒の興味の勢いに驚かされました」と話してくれました。
文化祭ではクラス劇を行うそうです。
今回の経験が、若い芸術家である彼らの中で、少しでも刺激になればという想いでした。

京都プレミアム公演

銅駝美術工芸高等学校の公演を終え、今回2ステージ目となる、京都プレミアム公演。
当日は200人以上もの方々が足を運んで下さいました。

公演前のバックステージツアーには、様々な年齢層の方が参加してくれていました。

演劇部の高校生もたくさん参加してくれており、舞台の細かい仕組みや構造にも鋭く反応していました。
公演前のバックステージツアーということもあり、皆んなで話をしながら、たくさんのイメージが膨らませていました。
公演が始まれば、最初は客席への役者の登場に驚く観客の姿もありましたが、これから、何が起こるのだろうかという、期待を込めた視線に、私たちも身が引き締まる想いでした。

終演後の送り出しでは、公演で感じたことを伝えたりと、役者との大切な交流の場ともなりました。

八尾高等学校

今週4回目の公演は、風の公演が初となる大阪府、八尾高等学校との公演でした。
開演前の会場に響く彼らの元気な声、そして、開演前にこれから始まる「ジャンヌ・ダルク」への作品について熱く語る先生のバトンを受けての開演となりました。
公演中、最初は元気な声で反応をしていた彼らでしたが、時には息をのむように真っ直ぐと舞台に向かっている姿に、支えられての公演だと感じました。

終演後には、座談会の為に数人の生徒さんが集まってくれており、バラシの光景を見たり、役者と話しをしたり、小道具に触れたりとプチバックステージツアーも行われていました

メリノール女子学院中学校・高等学校

今週5回目の公演は、三重県、メリノール女子学院中学校・高等学校での公演でした。
前日搬入という、遅い時間ではありましたが、到着を待って下さっていた先生方に迎えられての搬入作業。
体育館でのステージ公演ということもあり、ステージの赤い布を残した舞台は新鮮なものとなりました。
仕込み中、数人の生徒さんがのぞきにきて、「すごい!」と、普段使っている体育館が変わっている姿に驚きの声をあげていました。
そして、実は、今回の週まで、フランスからの留学生も来ているということでした!
彼女たち自身、様々な経験を通して、舞台と向き合ってくれているようでした。

終演後、生徒会長さんから、「ジャンヌ・ダルクのように、私も自分の意思を真っ直ぐ貫ける人になりたい」と、しっかりとした声で話してくれました。
また、撤去のお手伝いには、たくさんの生徒さん、先生方も一丸となって協力してくれました!

愛知産業大学工業高校

今回最後の公演は、愛知県、愛知産業大学工業高校です。
今回の旅では、初めての男子校であり、55回目の創立記念行事の一つとしての公演でもあり、生徒による生演奏の校歌のマーチングなども行われていました。
1500人という、保護者も含め、3階席まで客席で埋まった舞台は、とても迫力のあるものでした。
大人数で埋め尽くされた、客席ではありましたが、舞台に対する生徒の反応はとても敏感でした。

終演後、忙しい式典の片付けの合間に、執行部の生徒さんが会いにきてくれました。
先生方も舞台や客席を通して、そして、生徒を通して感じたことを想い想いに語ってくれました。

様々な出会いの中でとても濃密な時間を過ごしたと感じた今週の公演。
梅時雨に入り、夏が始まることでしょうが、暑さに負けない彼らの姿に支えられながら、私たちも、まだまだ続く出会いの旅を、これからも頑張っていきたいと思います!

倉八ほなみ(召使い役)


『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』 京都プレミアム公演のお知らせ

2015-06-09 22:50:06 | 公演情報

この“風のBLOG”でお伝えしているように東京演劇集団風は、東日本地域で『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』、そして西日本地域で『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアーが続き、全国各地での中学生・高校生、先生たちとの大切な出会いが日々刻まれています。

さて、西日本地域を巡演している『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』は、6月9日(火) 京都府立文化芸術会館にて、毎年教育現場のみなさんや、生徒さんたち、養護施設の子どもたち、地域の方々をご招待して行っている、<プレミアム公演>を行います。

東京演劇集団風は1987年の劇団創立以来、全国の若い観客のみなさんと多くの出会いを重ね、ともに人間や社会について考え、今の時代に演劇の持つ可能性とは何かを客席と私たち自身が共に考えられる場を大切に、芸術鑑賞行事や、人権教育の現在について学校や先生たちと語り合ってきました。
そして「日常生活の中では伝えにくいことや忘れかけてしまったことを、観劇を通して子どもたちに出会わせたい」「知識や娯楽だけではない、かけがえのない何かを発見してほしい」という先生たちの声を受け止め、舞台と客席、そして観客同士が改めて出会う契機となる場をつくりたいと願って公演を行ってきました。

今年度は、京都府立文化芸術会館にて『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』の<プレミアム公演>を行うこととなりました。
ご多忙とは存じますが、ぜひお声かけいただき、皆様にご来場いただけることを心より願っております。
現在、西日本の各地で一校一校の学校との出会いを続けている旅の様子も感じていただけるものとなれば幸いです。

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『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』 京都プレミアム公演
いま、一人の少女が声をあげた―

日程:6月9日(火)18時30分開演
会場:京都府立文化芸術会館
京都市上京区河原町通小路下ル/075-222-1046
市バス3・4・17・37・59・205系統 「府立医大病院前」下車
   京阪神宮丸太町駅・出町柳駅から徒歩12分

入場料:無料

※ご来場いただける際には、お手数ですが劇団までご連絡ください。電話・E-mailでも構いません。
電話:03-3363-3261
FAX:03-3363-3265
E-mail:info@kaze-net.org

旅役者の一行が伝説の少女ジャンヌ・ダルクの物語を語り始める。
600年前のフランス。時代は戦争と貧困、疫病に覆われている。
神の声に従い、フランスを死から救った羊飼いの一人の少女ジャンヌ・ダルク。しかし彼女は政治の犠牲となり魔女として火刑に処されることに……。
「私の声が聞こえますか―」
自らの内なる声を否定することを拒否し、炎に包まれる彼女の“信念”は、伝説となって人々に語り継がれる。


作:マテイ・ヴィスニユック
訳:志賀重仁
演出:浅野佳成
上演台本:ペトル・ブトカレウ
照明:坂野貢也
音響オペレーター:酒見篤志

【出演】
白根有子……ジャンヌ・ダルク
栗山友彦……アンセラン(シャルル7世の道化)、ピエール・コーション(ボーヴェーの司教)
田中賢一……語り手
佐藤勇太……伝令/死刑執行人他
田中悟……シャルル7世/死者
車宗洸……死体泥棒/ベットフォード公爵他
宮田悠輝仁……デュラン・ラクサール/リュクサンブール伯爵他
階ひかり……ヨランド・ダラゴン/ユニコーン他
倉八ほなみ……召使い/イザボー王妃他


皆様のご来場を、心よりお待ちしております。


『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』 2015春 東日本地域巡回公演 第3週!

2015-06-07 23:26:29 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第3週目は、
5月25日[月] 上三川高校(栃木県)/ 同校体育館
5月26日[火] 日本大学第二中学校(東京都)/ 武蔵野市民文化会館
5月27日[水] 渋川青翠高校(群馬県)/ 同校体育館
5月29日[金] 東海大学付属甲府高校(山梨県)/ 同校体育館

で公演を行いました。

上三川高校
朝8時から、私たちは体育館で搬入・準備をしましたが、すれ違う生徒さんの挨拶が気持ちのいい、週明けでした。担当の先生はじめ先生方のお声かけもあったからでしょう、楽しみにしてくれていた、と嬉しく思いました。

 開演前の生徒さんたち

この日は、2幕の開演直前に地震がありました。先生方の適切な指導の下、生徒さんたちは落ち着いて開幕を待ってくれました。スタッフが照明・大道具の安全点検を行って、予定より少し遅れて2幕が開演。そんなアクシデントがあったにもかかわらず、とても集中して、食い入るように舞台を見つめる生徒さんたちのまなざしに、この共有する時間を一緒につくっていきたいという思いが、いっそう強くなっていきました。舞台の余韻を残しながらの撤去・搬出作業には、女子バレー部はじめ部活動の生徒の皆さんが積極的に手伝ってくれて、あちこちに劇団員との会話の花が咲いていました。

 劇場空間はもとの体育館に……

日本大学第二中学校
昨秋、日本大学第二高校の皆さんが『ハムレット ― to be or not to be』を観てくれましたが、今回は中学生。司会の先生からの「劇団の皆さんを拍手でお迎えしましょう」の呼びかけに応えてくれたのは、盛大な鳴り止まぬ拍手……。芝居が始まると、一瞬一瞬を逃すまいとするかのような眼差しを感じました。カーテンコールでは、生徒会長さんからお礼の挨拶をいただきました。“あたりまえだと思っていることの中に、幸せがあることに気がつきました“ という心に残るメッセ―ジでした。

 

渋川青翠高校
広大な敷地を持つ学校。そして、自分の興味や関心、生き方、進路などに基づいて、一人一人が独自の時間割を組める総合学科があります。私たちの控室に用意してくださった教室にも、介護用のベッドなどが置いてありました。まだ5月だというのに真夏のような暑さだったのに、生徒の皆さんは楽しそうに、そしてとても集中して見入ってくれて、ひとりひとりの生き生きした表情を見ることが出来ました。カーテンコールでは、花束とお礼の言葉をいただきました。

 バックステージ見学

東海大学付属甲府高校
3年前には『肝っ玉おっ母とその子供たち』を上演した学校です。
ご存じ、スポーツがとても盛ん。公演前日には、たくましい柔道部員が搬入作業を手伝ってくれました。体育館へ続く階段を昇る後ろ姿に惚れ惚れです。びっくりするほど速いペースでトラックの中は空っぽに。翌、公演当日の校長先生のご挨拶では、ご自身の高校時代の演劇鑑賞の思い出を語ってくださいました。リラックスした雰囲気で、反応を返してくれる客席でした。撤去・搬出作業は、野球部の1・2年生、総勢70名余が手伝ってくれました。マネージャーさんは公演後、KAZEのHPの掲示板に書き込みを寄せてくれました。

 

今週は4回の公演でした。舞台に注がれる視線から、そして笑顔から、さわやかな挨拶から、交わした短い会話から……、たくさんのことをもらいました。先生方、生徒の皆さん、ありがとうございました。ヘレンとアニーがつかみ取ったお互いの心のひびき合い― そんな芝居を見たなぁと、いつか思い出してくれたら嬉しいです。

ケート・ケラー:木村奈津子


2015年春『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎 』西日本地域巡回公演 第3週目

2015-06-07 20:43:14 | 全国巡回公演

今週は京都府、大阪府、岡山県、高知県で3週目を迎えました。

6月1日(月)北桑田高等学校(於 同校体育館)
6月2日(火)千里高等学校 (於 吹田市文化会館メイシアター)
6月3日(水)大阪薫英女学院中学校(於 高槻現代劇場)
6月4日(木)玉島高等学校 (倉敷市玉島文化センター)
6月5日(金)須崎高等学校 (須崎市立市民文化会館


北桑田高等学校

豊かな森林に囲まれた北桑田高校が3週目のスタートとなりました。
この日は体育館での公演でしたが、暑さにもかかわらず真剣に観ていた中での皆さんの素直な反応が印象的でした。
終演後には50人以上の有志の皆さんが片付けを手伝ってくれました。積極的に手伝いながら、劇団員と感想や質問など様々に話し、交流する姿がありました。
カーテンコールに花束と共に頂いたサプライズプレゼントは、森林リサーチ科の皆さんの手作りコースターでした。森林リサーチ科の皆さんどうもありがとう!

 


千里高等学校

2年前には『ヘレン・ケラー』を上演していますが、今回は1年生と2年生の学年が鑑賞しました。
リラックスしながら自由に観る皆さんを舞台上で感じていました。
また座談会では、ジャンヌ役の白根に「演劇とはあなたの人生にとってどういうものですか?」といった深い質問に、「自分以外の人についてや、役を通じて他の人生について考えたりすることは、自分にとって学ぶことが多く、人生の一部のようなものになっています。」と話したことと、「自分に自信をもって一歩踏み出すこと」は観劇後の皆さんの心に届いたのではないでしょうか。

 


大阪薫英女学院中学校

今回の公演は人権行事として『ジャンヌ・ダルク』が上演されました。
スタンバイする俳優にも、上演を待つ皆さんの盛り上がる声が届いていました。
劇中も驚いたり、たくさん笑ったり、恐がる姿が舞台上からよく見えました。
カーテンコールのあとに教頭先生が生徒の皆さんに「主題がこうだからこう観るということではなく、人それぞれひとりひとり違う感じ方があっていいので、帰りに色々話してみてください。」と話していました。
その言葉には生徒の皆さんへの愛情を感じるとともに、学校で取り組まれている行事のひとつとして関わった私たち自身の喜びも感じられるお話でした。
また終演後の舞台裏で教頭先生は、二次元に慣れすぎている生徒たちにとって、生の演劇はすごくよかった。
とおっしゃっていました。
それは、たとえ煩わしさを感じることがあったとしても人が関わることでしか生まれ得ないものや、俳優の身体、声、また言語以上に感じる空気など、アナログな世界でしか経験できない演劇の力がそこに存在していたのだと思います。
次はまた新しい作品でお会いしましょう、個人的には『肝っ玉おっ母とその子供たち』が気になるとのことでしたが、是非また違う作品をもって伺いたいと思います。その日を楽しみに待っています。

 

玉島高等学校

風初めての上演となった玉島高校。
開演直後から、客席を通り舞台へ登場する旅役者に盛大に盛り上がっていました。昂揚感をもって始まり、すぐに舞台に集中する客席の空気が舞台上に伝わってきました。皆さんの反応とともにつくった公演でした。そしてまたカーテンコール前に客席を通る旅役者に沸く皆さんの表情や笑い声、カーテンコールの盛大な拍手に、2時間を物語るものがあったのだと感じました。
終演後にはジャンヌ役の白根と演劇部との座談会が行われました。また片付けを終えた劇団員との交流もありました。その中に、「声や表情、体からたくさんのことを感じました。」「ものすごい迫力で舞台に引き込まれました。」「影絵の部分では表情や声は見えなくても、影絵を見ながらシンプルに言葉が入ってきた。」など思い思いの感想が話されていました。

 

須崎高等学校

須崎高校と近隣の須崎中学校の2校での観劇となりました。
そしてこれから何が始まるのか観察するかのように舞台が始まりました。集中して観ている皆さんがつくった空気を感じながら、力強く進む時間でした。
高校生の皆さんとは、終演後舞台に上がってステージを見たり、楽屋近くに来て劇団員と交流する時間がもてました。中には、フランスの文化や歴史に興味のある生徒さんや、授業で時代について聞いたことがあるという生徒さんもいました。休憩に入る前の1幕の終わるまでがあっというまでした。という感想など先生方を交えて話が弾んでいました。
先生方と生徒の皆さんが話している内容や、お互いに親しさをもった関係が、見ているこちらが清々しくなる程いい関係を日常から築かれているのだろうと感じました。

今週も心に残る言葉や様々な反応がありました。ツアーも中盤に差し掛かります。

また次週もたくさんの出会いに期待しながら4週目と続きます。

 

シャルル7世役   田中悟