水瓶

ファンタジーや日々のこと

サンシャワー・東南アジアの現代美術展/国立新美術館

2017-10-08 10:52:01 | 東京の町

プリントの前に木の椅子、そしてスタンプ。色んな指の形は何のサインなんでしょう?

横浜トリエンナーレからすっかり現代アートづいてるこの頃。
六本木の国立新美術館と森美術館の二館で並行開催されている
ASEAN設立50周年記念「サンシャワー・東南アジアの現代美術展」に行って来ました。

最近東南アジアの歴史の本を読んだりしてちょうど関心も高まっていたところで、ナイスタイミング!



「移民の皮膚」 ウォン・ホイチョン マレーシア
植物の皮を使って、実在の人のマスクを型どったもののようです。
東南アジア特産の植物が材料に使われているようです。



「ぼろぼろになった五大陸」 アウン・ミン ミャンマー



「青い10」月シリーズより ワサン・シッティケート タイ 



「遺骨の墓地のモニュメント」 FXハルソノ インドネシア






「声なき声」 FXハルソノ インドネシア 



「石けんのブロック」 ティン・リン ミャンマー
狭い四角に閉じ込められた人。作家の方が投獄されていた時に、石けんに彫ったものだそうです。
他にも、獄中で手に入る物を使った作品が展示されていました。ちょっとなんと言ったものかわからない…。



「政治指導者へのショックセラピー」 ヘリ・ドノ インドネシア
東南アジアの伝統的な影絵芝居ワヤン・クリを使った作品。どこかユーモラスな感じも。



「わんぱくな馬」 ヘリ・ドノ インドネシア



「奇妙な果実」 リー・ウェン シンガポール
この提灯のかたまりはパフォーマンスのための物で、
体中を黄色く塗った上にこれを上半身にかぶって街などを歩いたようです。リンク先のトップの写真ですね。



「ワニの穴」 メラ・ヤルスマ インドネシア
インドネシアで1965年に起きた9月30日事件のことを思って、このワニの皮を頭にかぶるものだそうです。
ワニの穴と呼ばれる地域から事件が始まったからだそうです。



「バラ色の眼鏡を通して」 イー・イラン マレーシア



「私物のコレクション」シリーズ ヤスミン・ジャイディン ブルネイ
これは作家の方の私物を砂糖でくるんで型にしたものだそうです。中身が何かは書いてありません。
サトウキビは東南アジアの重要作物だからかな?



「黄金の涙滴」 アリン・ルンジャーン タイ



「必需品の店」 アングン・ブリアンボド インドネシア






「黄金の亡霊(どうして私はあなたがいるところにいないのか)」 スラシー・クソンウォン タイ 
現代アートは作品のタイトルがわりとストレートだったり、まるで詩のようだったりしますね。



この5トンの糸の中には亡霊のシンボルが施された9本の金のネックレスが隠されていて、
見つけた人はもらって帰れるそうなんですが、探ってみたけどぜんぜん床まで手が届きませんでした……





横浜トリエンナーレでも思いましたが、社会的政治的メッセージが強いのが現代アートの特徴のようです。
どっちかっていうと私は苦手だったんですが、最近世界の歴史の本とか読むようになって、面白いと思うようになりました。
この展示も取り上げられているテーマはかなり重いものが多かったのですが、
東南アジア独特の熱い風土のせいでしょうか、色彩が明るく派手だったりして、
陰鬱にどおーんと来るのとは少し違って感じられたようです。

このあとにまわった森美術館の記事もあげる予定です。10月23日まで、ご興味のある方はぜひ!


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