たまごのなかみ

毎日 元気に機嫌良く♪

拾ったお金は どうしましょ...

2005年10月05日 17時50分11秒 | 観る
《映画『チャーリーとチョコレート工場』と日本人的道徳観》なんちゃってぇ...
  (映画を ご覧になる予定のある方は、ご覧になった後で お読み下さい)


興行ランキングで 一位を快走中の『チャーリーとチョコレート工場』。 作品レビューを ちょこちょこ読んでいると、チャーリーが[拾ったお金で チョコレートを買い そのチョコレートにゴールデンチケットが入っていた]...ということに関して引っかかりを感じる という話が目に付きます。

なるほど...、私も このシーンに於ける原作でのチャーリーの躊躇が 映画では充分に表現されていないことに 一瞬 おやっ? と感じはしたのですが、ひょっとしたら これって 日本人的な道徳観に過ぎないのかもしれません...。しかも 戦後の道徳教育をしっかり受けすぎた 私と同年代くらい(えっ どのくらい...?)の方にとっては、[拾ったお金は交番へ]という意識があまりにも強い様な気もします。

実際は、財布ならともかく 裸で落ちていたお金(500円以下くらい...?)に関しては、届けたその場で お巡りさんがくれたりすることもあるくらい 落とし主が出てくるとは思えないものでもありますが、道徳というのは そういう理屈で片が付くものでもないかもしれませんね。

ここで 少し原作のことに触れてみたいのですが、まず チャーリーが拾ったお金は、時代背景の違いでしょう 映画では紙幣であるのに対して 原作では銀貨となっています。さて チャーリーはというと、いつもお腹がすいています。来る日も来る日もキャベツスープの食事では 育ち盛りのチャーリーのお腹が満たされるはずもありません。その上、この日は 特にお腹がすいていました。冬の寒さは空腹感を益々強くするのに充分です。思いがけず お金を拾ったチャーリーは、すぐ食べ物のことを考えました。[これで何を食べよう...そうだ チョコレートにしよう。チョコレートを買っても まだおつりがあるのだからそのおつりをおかあさんに渡せばいい。]原作にある彼の躊躇というのは、つまりはそういうことなのです。そう、彼の良心は 拾ったお金を家計の足しにすることは考えても 誰かに返すことなど考えたりはしません。そこには 日本と欧米の道徳観の違いもあるでしょうし、なによりチャーリーは 素直で賢い子どもであると同時に あまりにも貧しくあまりにもひもじい子どもなのです。チャーリー役のフレディ・ハイモアくん(トゥー・ブラザーズの)を見ている限りでは 今にも死にそうという程 不健康そうには見えないので 忘れてしまいがちですが...。

そして、映画では 拾ったお金で買ったチョコから すぐにゴールデンチケットが出てくるわけですが、原作では ちょっと違っていて、一枚目のチョコをむさぼるように食べてしまったチャーリーは おつりを眺め しばらく考えて もう一枚チョコを買ってしまいます。ここまでの彼は 大好きな...だけど一年に一度しか食べられないチョコレートで 空腹を満たすことしか考えていません。ゴールデンチケットが欲しくてチョコを買うのではないのです。ところが、そこで買った二枚目のチョコレートの包み紙を開けたその時! 運命のゴールデンチケットが出てくるのです。

拾ったお金で買ってもいいよね...チョコレート...。
古今東西‘おはなし’の中では、落ちている物は拾って使わなくちゃ 話にならないのだわっ。

【過去log】
『工場見学に行ってきました』
『けっこうブラック...?』
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21 コメント

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思い出しました。 (ELSA)
2005-10-05 20:46:46
私も、そのことで「あれ~?」と思ったんですよ。

ゴールデンチケットが当たって、帰宅後、おじいちゃんに「僕は行かない」って言ってたでしょ!?

てっきり、「拾ったお金で当たったものだから・・・」って言うもんだと思ってたら、

「高額で買うって人がいるんだ」って、・・・ヾ( ̄o ̄;)オイオイ 違うでしょー!って、心の中でツッコミ入れてました。



私は、子供の頃、目の前でお札をバラバラ落としながら歩いている人(わざと?)を見て以来、ナマのお金が落ちていても怖くて拾えません。

もちろん、お財布とかなら拾って届けるでしょうけれどね。
狩猟民族と農耕民族 (mayumi)
2005-10-05 22:18:16
欧米人も 他人の所有しているものを取ったり盗んだりということには強い罪悪感があるし 対応も厳格だと思うんだけど、落ちているものに関しては どちらかというと Lucky! って感じじゃないかと思うのね。



落ちているものを拾って 自分のものにしていいかどうかっていう感覚が 欧米人と日本人で違うとしたら、これは 狩猟民族と農耕民族の違いってことはないかしら...?



なんか、そんな気がするのよね。( ̄∧ ̄)(_ _)ウンウン・・・

TBありがとうございます (悠雅)
2005-10-06 10:21:31
早速お邪魔しました。

やはり、原作では躊躇があったのだけれど、それはわたしが想像する躊躇じゃないということですね。

そう、あのフレディくんが、設定はともかく健康そうで満ち足りた顔してたり、お誕生日のチョコレートを家族全員に分けたりすると、キャベツスープの具がさらに減る状況に追い込まれているのに、そこまで逼迫したひもじさを感じないのです。それより「ゴールデンチケットが欲しい」としか見えなかった。

そこが、この作品を見誤るポイントなのでしょう。



日本人は、教育云々というより、「落ちているもの」は自分の物ではない限り、

「誰かが落として困っているだろう。その人に届けてあげなくちゃ」という実直な発想から、

交番に届けるなり、何なりするんですけど、

外国では「手から離したら、所有権を放棄した」と看做されるわけですから、

そこらへんの考え方の大きな違いなのでしょう。

その根底にあるものは、狩猟民族と農耕民族の違いと共通するものなのかもしれません。



書きっ放しで放置していたものを、もう1回考える機会を作ってくださってありがとうございます。

長々コメントしてごめんなさいね。
ありがとうございます (mayumi)
2005-10-06 14:46:44
生意気に講釈たれましたものを きちんと読んでくださって ありがとうございます。



> 「手から離したら、所有権を放棄した」

そういうことなんだと思います。

欧米の方から見たら 日本人の七不思議の一つに「落とし物を交番に届ける」っていうのがあったりして! 冗談でなく。
そうね (shi-ba)
2005-10-07 20:53:00
このシーンはちょっとドキッとしましたね。

正直ね、とも思いましたが

言われてみると確かにねぇ。

話がずれるかもしれないけど

日本人感覚ならば「獲った人が悪い」

欧米感覚ならば「獲られたらイカン」

だしね、「しょうがないじゃんアンタ落としたんだからアンタのものじゃないよ」ってことなんですかね。
きっと... (mayumi)
2005-10-07 23:49:20
こんなことが 日本で話題になってるなんて 露ほども思ってないと思うよ。

「そんなことで引っかかるかぁ~?」みたいな?

あまり 落とした人のことまでは 考えないんじゃないかな...?

拾った側の 運の良さには注目するけどね。
見ましたよ~♪ (さくら)
2005-10-09 07:53:42
やっと見ましたよ♪



 私も一瞬 思いました が,これも含めてのラッキーなのよね。。。なんて次の瞬間には納得してストーリーに没頭していました。。

 

ジョニーディップ 最高ですね。こんな役の彼が大好きです。



 
見ましたか! (mayumi)
2005-10-09 12:38:17
花ちゃん 太郎ちゃんも 楽しめたかしら...?



> 次の瞬間には納得してストーリーに没頭していました

うんうん。(*^_^*)

せっかく出来のいい映画なので あそこに引っかかって楽しめない人が居るというのは もったいないな と思い、こんな文章にまとめてみました。

さくらさん 気に入って下さって よかったぁ~♪
こんな記事を探していました (えほんうるふ)
2005-10-13 00:47:53
はじめまして。えほんうるふと申します。

私もネットでこの映画のレビュー記事を読み歩いていて、一番気になったのがこの点でした。私自身は原作をかなり読み込んでいたせいか映画のあのシーンに関しなんら倫理観を刺激されることがなかったので、多くの人があのチャーリーの行動を強く疑問視していることに逆に驚かされました。

「拾ったお金は交番に」が未だにこれほど浸透しているとは、さすがかつて世界一治安の良い国と言われただけのことはある、日本人もまだまだ捨てたもんじゃないな、なんて本筋と離れた感慨にふける一方、チャーリーを弁護したい気持ちがむくむくと沸き上がってきたところでmayumiさんの記事に辿り着き、このモヤモヤがだいぶすっきりしました。ありがとうございます。「欧米人から見た日本人の七不思議の一つ」本当にそうかも知れませんね。思いがけないところで異文化を知るきっかけになりました。



ちなみに私自身は拾ったお金は額や形態によって臨機応変に対応します。財布に入っていれば1円たりとも拝借しようとは思いませんが、むきだしの硬貨なら迷わずThanks, God!! です(^^)
ようこそ えほんうるふさん (mayumi)
2005-10-13 15:54:59
私も 色々なところで「猫ばば批判」を目にしたものですから チャーリーを養護したいというか そんなことで 退いてしまうのはもったいないぞ!という思いで 書かせて頂きました。

私も、五百円玉 道に落ちていたら ちゃっかり猫ばば派デス。

あと...自販機のおつりが多い..とか。

あぁ~でも、お店の中とかで拾ったら 届けちゃうかな...ってな 平均的日本人でございます。



大多数の人は、子どもを連れている時は別として 失敬しちゃう自分を承知だと思います。でも 子どもが主人公の映画で こりゃどうなのよって 感じだと思うんですけど、

[文化の違い 倫理観の違い]に 行き着いたら すんなり納得して頂けるのではないでしょうか。
うんうん! (本棚の魔女)
2005-10-13 23:05:50
mayumiさん、こんにちは!

えほんうるふさんのところからやってまいりました、<本棚からしあわせを運ぶ>本棚の魔女さんです(^^)。ちなみに、演劇・歌舞伎・バレエ鑑賞大好きです♪



あのチャーリーのためらいといじらしさを、こんなに誠実にあらわしてくださって、ありがとう!!

なんだかじんとしました。



正直言って、後半のチョコレート工場のシーンのほうが好きな魔女さんですが、あのシーンがあってこそ、後半のカラフルトーンに切り替わることができると思ってます。お菓子屋さんのおじさんのやさしさが、とても好きでした。
魔女さんの場合 (本棚の魔女)
2005-10-13 23:10:11
ついしん:

魔女さん、カナダでびんぼー旅行の折、トイレで10ドルひろったことがあります(笑)。ありがた~くおしいただいて、そっこー皆におごりました。

道ばたにお金が落ちていたら、猫ばばしてみんなでわけあう主義の魔女さんです。(^0^)
ようこそ 魔女さん (mayumi)
2005-10-14 01:38:32
私ごときの文章で まぁ なんだか 痛み入ります。

こちらこそ 読んで下さって ありがとうございます。

「本」に関する記事は まだ 五つしかない【たまごのなかみ】ですが、魔女さん「演劇・歌舞伎・バレエ鑑賞大好き」とのこと どうぞ また遊びにいらして下さいね☆



TBありがとうございます。
そうなんですよね~ (さり)
2005-10-18 13:02:50
mayumi様

はじめまして、さりです。

えほんうるふさんのところから参りました。

田村氏訳する原作に愛着を感じている一人です。

「猫ばば批判」。正直、映画を観ても全くそうとはとらずに、むしろ金券を当てるまでのチャーリーの状況や、人々の感情描写が薄っぺらくなっていることに対してとても悲しく感じていたのですが・・・。



先日、知り合いが「あれって、結局猫ばばでしょ?」



(!!???)

「違うんですよ! 違うんですよ!」と、反射的に必死に反論している自分がいたりして。。

(確かに・・・映画を観る限りではそう捉えられてもしょうがないわよねぇ 短い時間にいろんなことを凝縮していれなきゃならないんだもの・・工場の中身とか。チャーリーは見るからに血色も良くて、食べ物に困っているようには思えないわよねぇ)

記事を拝見して、なるほど!! 日本人的道徳観・・。「拾った物は交番へ」大切なことを思い出させてくれました。そういう捉え方なのねぇ と改めて感心いたしました。

原作についても丁寧に描写していただいてとても嬉しかったです!



「猫ばば批判」はある程度物質的に満たされた人だけが冷静な状況で判断できることであって、毎日寒さと生命の危機を感じるほどの空腹を抱えた子供にとっては「神様からの贈り物」、おつりはお母さんに・・。 それで十分じゃないと思っていたのですが。





民族間の捉え方の違い、文学の世界って深いですね。

いらっしゃいませ さりさん (mayumi)
2005-10-18 16:59:01
読んでくださってありがとうねぇ~。(^^)/



映画の主人公が、今にも倒れそうなほど痩せていて顔色が悪いっていうのも どうかと思うけど、そこがきちんと描き切れていなかった と 取るよりは、そこまで描く必要がなかったのだと考えました。

お金を拾った部分って 私たちが思うよりず~っと サラッと流れちゃうシーンなのかも知れませんねぇ。
Unknown (たみお)
2005-10-26 07:57:13
mayumiさんに教えて頂いた方法でTBできました~☆

『ふたりのイーダ』のほうも。

ありがとうございます。
TB ありがとうー♪ (mayumi)
2005-10-26 08:45:40
私のやり方が役に立ってよかった!

うちはMacだから ひょっとしたら 事情が違うかな...

とも思いましたが、良かった良かった☆

やっと観たです (慧@照江)
2006-07-02 00:48:11
やっぱりジョニ・デでした

もうそれだけで満足!

プラス映像もです
わぁ~い ねぇさぁ~~ん (^^)/ (mayumi(花))
2006-07-02 01:22:06
凄いよねぇ...最近のCGって!!



それにしても、最近 夜更かしが過ぎるのとちゃいまっか?

私はねぇ...今日はちょっと遅いけど このところ

4時半起きとか多いので それなりの時間には寝るデスョ。
Unknown (@押上)
2006-07-02 05:15:24
ウ~ンオイラはねぇ

やっぱりおじいちゃんの取って置きの

へそくりの一ドル硬貨で当るべきだと思った。

これこそもっとも日本人好みの感覚かなぁ。

ごもっともです 兄さん (mayumi)
2006-07-02 08:44:58
でも、原作では この拾ったお金で最初に 外しちゃうんです。

あまりにもお腹のすいていたチャーリーが 我慢しきれず

おつりで もう一枚買って やっとゴールデンチケットがでるんです。

落として落として落としきってから上げるという構図になっていました。



『シザーハンズ』をご覧になったと 歌江ねえから聞いております。

伺いますねぇ~~~~♪

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愛すべき映画と、永遠に愛される原作 (オトナノトモ)
チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダール/田村 隆一 J.シンデルマン評論社 1972-09 以前BOOK BATONでもふれた通り、私が子どもの頃一番好きだった本はロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」だった。 先頃公開された映画「チャーリーとチョコレート工場」のお陰.
『チョコレート工場の秘密』・・・の、甘くてニガイ、冒険へ出発!! (本棚の魔女の、魔法の本棚)
魔法の本棚から、しあわせの輪をひろげます。(^^) ♪♪♪あなたのしあわせの魔法、クリックでとどけて!♪♪♪ チョコレート工場の秘密 ねぇ、想像してみて! 冷蔵庫に入れておかなくても、 何時間も何時間も、つめたいままになっているチョコレート・アイスクリ.
ウォンカの視点で観てみる◆チャーリーとチョコレート工場(DLP吹替版) (桂木ユミの「日々の記録とコラムみたいなもの」)
10月8日(土) XYZシネマズ蘇我にて 2回目なので、今度はウィリー・ウォンカの視点でこの作品を観てみることにした。(注・完全に、ネタばれモードで書きます) ねたバレなしの1回目鑑賞の感想はこちら。 DLP吹替版で観た感想についてはこちら。 ウィリー・ウォンカ
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ジャ~~~ン! あまりに楽しくて帰り道もニヤニヤしてたと思う。 でも、それでイイのだ!! だって期待以上に楽しかったんだも~ん。 この映画に関しては既にたくさんの方がブログに載せていらっしゃるので ここでは細かい事は一切ナシ! 私は鼻歌まじりに 楽しか.
「チャーリーとチョコレート工場」 (慧の映写会)
あなたはにとっての    ”ゴールデン・チケット”は               何ですか? チャーリーとチョコレート工場 遅ればせながら「チャーリーとチョコレート工場」を観けど  さすがジョニー・デップです