自燈明

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九番 小野小町

2014年12月30日 | 百人一首

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

桜の花はむなしく色あせてしまった。長雨が降っていた間に。(私の容姿はむなしく衰えてしまった。日々の暮らしの中で、もの思いしていた間に。)

花の色は 六音で字余り。「花」は、桜。「花の色」は、女性の容色のたとえ。
うつりにけりな 「うつり」は、ラ行四段の動詞「うつる」の連用形で、「衰える・色あせる」の意。「な」は、詠嘆の終助詞。
いたづらに 「むなしく・無駄に」の意。「ふる」にかかる。
ふる 「経る」と「降る」の掛詞。上を受けると「世に経る」となり、下に続くと「降るながめ」となる。「経る」は、「時間が経過する・暮らす」の意。
ながめ 「長雨」と「眺め」の掛詞。「降る」を受けると「降る長雨」となり、「経る」を受けると「経る眺め」となる。
※ 二句切れ・倒置法

おののこまち (生没年不詳)
平安前期の歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。絶世の美人とされ、数多くの伝説を残す。

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