
先日東京、銀座のギャルリー・ヴィヴァンさんで開催中(8月1日まで)の「万華鏡の星座展」に伺いました。きら星のごとく並んだ作家さん達の作品展です。 その中から、小嶌淳さんの作品です。
この水をたたえたような映像、素敵ですね。
この作品は「スルスの箱」というタイトル。 フランス語で泉(Source)から名付けられたそうです。 本当にきれいな泉です。
外観は陶器と木製の箱型の作品です。上から光を当てています。陶器の製作は喜多里加さんで、二人のコラボレーションの作品が今までにもたくさん生み出されてきました。 独特の雰囲気を持つ陶器の表情と、小嶌さんの生み出す世界の組み合わせが、誰とも違う個性的な万華鏡作品になっていて、いつも素晴らしいなあと思います。
窓の中に見える別世界。 覗くだけで電動で模様を変えていきますが、その世界を変えるのが、木製の台座の前面に見えている2つのボタンです。
映像の種類を変えたり、オーラのように照明を添えたりします。
小嶌淳さんの万華鏡は、そんな仕組みが工夫されていて、映像のきれいさはもちろんのこと、どんなふうに変わるのかなと覗く楽しみを与えてくれます。
「スルスの箱」は覗き口が箱の横にあったり、泉の深さを感じたり、普通の万華鏡とはちょっと違うけれど、鏡や光の生み出すファンタジーに変化する万華鏡映像が組み合わさっていて、とても現代的でもありますね。
初めて小嶌さんの作品を拝見したのは仙台万華鏡美術館で開催された「スリーセンス万華鏡」の公募展でした。 「三賢者の夢」という作品で、映像を拝見しながら、その背景の物語に思いを馳せるというスタイルに驚いたものでした。(この作品は優秀作品賞を受賞しました。)
それ以来ずっと、小嶌さんの独特のネーミングにわくわくしたり、なるほどと納得させられたりしてきたこと、 少し妖しげで、不思議に惹かれる映像に、小嶌さんの魔法を感じたりしたことなどと思い起こしています。
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