昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

風に揺れる蛹 ⑩

2017年06月15日 | 日記
そう考えて始めた図書館通いは、しかし、二日にして目的地変更を余儀なくされた。同じマンションの住人と出くわしたからだ。 が、そのことが、一旦芽生えた読書に向かうエネルギーを沈滞させることはなかった。 次の候補を探した。 区立図書館の3階。後一週間余り、ともかくここに通おう、と決めた。   パソコンを開く。右頬に風を感じる。窓に目をやると、わずかに開いている。 一陣の風が突然吹き . . . 本文を読む