昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星  85

2012年07月05日 | 日記
残った4人を沈黙が支配すること10分。上村の「今夜はもうええか。進展なさそうやし。三枝さん帰ってきいひんやろうし」の言葉で、一気に解散となった。 桑原君も腰を上げようとすると、「あ、ちょっと待って、桑原君」と京子の声が引き留めた。 「先、行くで」と待つ気もない上村たちに手を振り、「なんですの?」と振り向くと、京子の手に一冊の本があった。 「読んでみたら、って言ってたでしょ?“セブ . . . 本文を読む