Pのlog ( 大阪と上海のChouChou)

通称P。shushu(照れちゃう)ような稚拙きわまりない文面で、上海や大阪のchouchouを綴ります。よしなに。

鹿港小鎮酒家 【似た名前だけれど】

2011年01月01日 | 上海chouchou(たべる)

  ではどこでごはんを食べればよいだろう?

     KYOKOさんの選択は、長楽路だった。「錦江飯店の前、B3(萬蔵3号店)のあの列にある
     中華の店でもいいかな?安くておいしいんだけど」

      行ったことのないお薦めがあるなら、それはいつだってOKだ。
      (でもそうでもないときもあるけれど 

    

     長楽路×瑞金二路。この交差点で降りたぼくらは交差点を横切って、いつもは日が暮れて
     から入っていく、掘り込み1F/階段あがって2Fの不思議な長屋構造のこのレストランの並び
     の前を通っていく。

     その一番端、茂名南路側の端にある店の横は、工事中の看板フェンスが昔も今もついている
     ままになっている。その前で麻雀に興じるお年寄りと、その見物さん。

               

      この寒空の中、外でやらないといけないものなのだろうか…とか思うけど結構白熱しているし
      まわりの見物人が遮断になってけっこう寒さを感じていないのかもしれない。

   数段の階段をあがったところにはこう書いてあった。

      ’鹿港小鎮’  えっ  ここってカフェじゃないの?

      この名前のカフェなら古北(黄金城道)や水城路×虹橋路あたりにある有名な
      台湾系の大きなかき氷やらマンゴーのsweetsが食べられる店がある。
      ぼくも夜中に入ったこともあるし、そのimageしかなかったので驚いた。
       
          いやあ、違うらしいのよ。ここは上海料理だしね。

      KYOKOさんは、してやったりとかいう表情でもなく単純においしい店なのと
      お薦めだっていう顔で語る。   

      

  中は確かに、上海のよくある餐庁の佇まいだ。決してカフェのそれではない。
  こうなるとRinNonも求職があるし、メニュー的には主張しやすくなり2人でいろいろ
  指定してみたり、うんうんそれでいいとか語っていたりする。

  家庭料理風なのがいいのかもしれない。

                          

   会社帰りに同僚とここによく来るというKYOKOさん

       だって滴水洞ばっかりじゃ飽きちゃうし、味も変わってちょうどいいのよ

   うちの駐在員の人に聞かせてあげたいような言葉だ。しかも茂名南路からも歩いて来れるのだ

      

       皮蛋豆腐、紅焼肉と食べなが、満足げに4人で遅めの昼ごはんを食べていた。

    ちょうど、お昼と夜の間だったせいで、air pocketにはいったかのようにお客さんはぼくたち
    だけで、のびのび食べていたところに、欧米人の若い男性と中国人の女性が入ってきた。
    5人だと指定して、手前のテーブルに座ろうとしてすぐにあわただしげに奥の宴会用の
    テーブルに座り直す。なんだかそのせわしさが、いやな感じを与える。
    

      それでも気を取り直して、次に来たのは僕が頼んだ玉米(コーン)の料理だったので
      ぱくついていたところ。
                
        

     桂魚の鍋が来たところで、隣のテーブルで女性が店員に尋ねているのが見える。
     どうやら、ぼくと同じようにここが同名のカフェだと思っていたのでメニューがあわないことに
     気づいたらしい。というかいまになって気づくってどういうことだろうという気もしたが…

     中国人らしく携帯片手に、自分の勘違いを正当化するようにまくしたて…なんて
     ことはなかったのだけれど、なんだか欧米人の男性より中国人の女性のほうが
     「なんでこんな店来ちゃったんだろう…」という顔が印象的だった。

     あと3人来るはずのその2人連れは結局注文することなく出ていってしまった。
       
  

       ぼくらは、なんかいやな感じだね、と言って食べ続ける。RinNonはちょうど
       きたばかりの小籠包を口に運んでいるところで、Nonなんかは

          あたしは小籠包はあんまり好きじゃないんだけど…

       と、自分が上海に初めて来た夜に食べたメニューを少しくさしてみながら
       満足げに食事を続けている。

                  

   小籠包を食べながら考える。
   昔は、日本人がこういう店に来たら少しビビりながら、「おいしんだろうか」「大丈夫なんだろうか」
   とか思いながら、恐る恐る食べてみたり あるいは こぎれいではない外観やトイレの旧式さに
   うんざりして出ていったりしたものだった。

   ぼくたちは、仕事の同僚だったり学校の友人とかから教えてもらったり、あるいは給食だったり。
   いろんなsceneでこういう店が実は清潔にしてるし、安い値段でおいしい食事ができたりする
   ことを覚えてきた。


         

     高菜ってどんなだっけ?

     というRinNonのために、高菜のトッピングされた麺を注文してたのがやってきた。
     あっさりして日本のラーメンとは少し違うけれど、これもまた中華料理のひとつだ。


          ぼくがきょう見た、あの欧米人と中国人の若いカップルはきっと
          カフェのほうの鹿港小鎮と間違えたんだろう。そして、待ち合わせに
          使いたかったんだろう。それはなんとなくわかるけれど、若い女の子
          にはこういう店はなんだか居づらそうだったのが気にかかった。

          衡山路や東平路あたりの欧米人むけのクラブでよく見かける大柄な
          女の子ではなかったので、きっと大学の同級生グループなのかもしれない。
          けど、そうならよけいに中国のこういう素朴なよさを伝えてほしいものだと
     
                                      おもうんだけどなあ…
 
          去年中国はGDP世界二位になった。上海だけみるともう日本人の1人
          あたりのGDPは超えているようにも思う。
          だから、時代は変わったのかもしれない。ぼくはおじさんよろしく、うざい世代
          のドアを叩いているだけかもしれない。けどそう考えるのはなんだかさみしい。
          せめてきょうは元日なのだから。

                               

    おなかいっぱいになってRinNonが小学生らしい満足げな顔になったころ
    少し料理を余して終わる中華的理想形態で、ぼくらの元日の昼ごはんは完了した。

   
    手持ちぶさたに、夜の喧騒前の休息をかねた、ぼーっとした時間をすごすおばちゃんの
    店員さんに声をかけ、お勘定をすませる。

                

  

       ぼくらは夕方近くなった長楽路を西側から来るタクシーを捕まえるべく
       通りを渡り、無事すぐに車に乗り込む。古北に帰るのだ。


★鹿港小鎮酒家
  上海市盧湾区長楽路350号
  +86-21-62562520
  
                                     



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