ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂15枚目握手会総部数に前作割れの可能性、完売率重視の部数配分で「効率」を徹底追及か [03Jun16]

2016-06-03 17:00:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

06月04日(土) 14枚目第6回最終個別握手会 in 神奈川・パシフィコ横浜

06月04日(土) 19 : 54 ~ 20 : 54 [地デ] テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』に、秋元真夏が出演

06月07日(火) 14枚目発売記念スペシャルプレゼントAコース「サイン会」 in 都内某所。メンバー1人が参加者5名の私物にサイン。乃木坂公式サイトの関連記事

06月08日(水) 深川麻衣の1stソロ写真集『ずっと、そばにいたい』のお渡し会が、福家書店新宿サブナード店にて開催(18:00~)。乃木坂公式サイトの関連記事

06月09日(木) 深川麻衣の1stソロ写真集『ずっと、そばにいたい』が幻冬舎から発売。乃木坂公式サイトの関連記事

06月09日(木) 19 : 25 ~ 19: 54 [地デ] NHK Eテレ『オトナヘノベル』。番組内ドラマ「Dear Dad」に、星野みなみが主演で登場。先週の堀未央奈に続き、2週連続での乃木坂メンバーによるドラマ。

06月10日(金) 21 : 00 ~ 12日(日) 19 : 00 [Web]『乃木坂46時間TV

06月10日(金) 24 : 50 ~ 25 : 20 [地デ] テレビ朝日「『ぷっ』すま」に、生田絵梨花が出演


乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 05Jun16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Jun~Jul]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 31Mar16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Apr~May]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~Mar]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
乃木坂公式サイトの「スケジュール」



7月27日(水)に発売される15枚目の個別握手会について、開催日と会場、さらにメンバーに対するレーンと部の割り振りが発表され、昨日、6月2日(木)から第1次応募が始まりました。

15枚目シングルの特徴を掴むために、出て来た情報を少し見ていきましょう。

(表1) 15枚目個別握手会のスケジュール

09/25(日) 神奈川・パシフィコ横浜
10/02(日) 京都・京都パルスプラザ
10/23(日) 神奈川・パシフィコ横浜
11/06(日) 愛知・ポートメッセなごや
11/13(日) 神奈川・パシフィコ横浜

# 関東会場を後1つ追加する予定とのこと


現時点では、5会場しか明かされていませんが、一目瞭然なのは、7月末にリリースされるシングルにしては、握手会開催の時期が、随分と先になることです。

夏曲の筈なのに、11月中旬に握手会という、季節感ゼロの日程が組まれている(笑)。

しかし、これにはやむを得ない面もあります。

CDが発売されてから、08月30日(火)に神宮で開催される全国ツアー千秋楽まで、土曜、日曜、祝日が、「ボーリング大会」「黒ひげ危機一髪ゲーム」などの2ndアルバム特典イベントと日本の各都市を巡るライブで埋め尽くされていて、15枚目の握手会に当てられる日がほとんどない。

そのため、握手会のスタートは、どうしても9月に入ってからになってしまいます。


ただ、それにしても、第1回が9月下旬というのは、遅い気がします。

『すべての犬は天国へ行く』のような、複数メンバーが参加する舞台の予定でも、あるのでしょうか。

あるいは、ライブ会場としての利用が多い、幕張メッセでの握手会が1会場もないことから、2016年問題の影響で、9月上中旬に、場所が確保出来なかったのかもしれません。

いずれにせよ、CD発売から2ヶ月も経って、最初の握手会が始まるわけで、初動売り上げのアップにつながる日程ではないと思います(笑)。


一方、個別握手会セールスの初動算入は、8次応募分になります。

前作「ハルジオンが咲く頃」は、10次応募分を流し込む日程だったので、今作は2次分少ない。

15枚目の応募がなかなか始まらなかったのは、以下のように、2ndアルバムの個別握手会セールスにおいて、思うように完売部数が伸なかったことが原因の一つじゃないでしょうか。

(表2) 2ndアルバムに関する個別握手会の応募日程と売り上げの推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {完売部数/総部数(完売率, 枚数ベースでの販売率), 推定累計売り上げ枚数} (受付時期、その次の受付終了日から初動集計締め切りまでの日数)

# 応募受付次数が赤色で示されているものは、その全部がオリコン初動にほぼ確実に算入されたことを示す。
# 推定売り上げ枚数は、CD1枚当たりの平均割り当て時間を8.5秒として計算している。この数値を使うと、完売1部で握手会券635枚で、全体の販売可能な券枚数は24.1万枚になる。CD1枚に握手会券が2枚入っているので、販売可能なCD枚数は12.1万枚。
#「-37d」は、集計締め切り日の37日前という意味。

2枚目アルバム「それぞれの椅子」
発売日:2016年05月25日(水)
オリコン初動集計締切:2016年05月29日(日)
初動算入:第04次分までと推測される

[01次] +000 {000/380(00.0%, 00.0%) 00.0万枚} (2016/04/19~04/22, -37d)
[02次] +073 {073/380(19.2%, 39.1%) 04.7万枚} (2016/04/28~05/02, -27d)
[03次] +024 {097/380(25.5%, 48.6%) 05.9万枚} (2016/05/12~05/13, -16d)
[04次] +027 {124/380(32.6%, 57.6%) 07.0万枚} (2016/05/19~05/20, -09d)
[05次] +011 {135/380(35.5%, 61.7%) 07.4万枚} (2016/05/26~05/27, -02d)
[06次] (2016/06/02~06/03, +05d)
[07次] (2016/06/09~06/10, +12d)


昨日と今日、6次応募が行われましたが、5次応募終了後の完売状況は、380部中135部で、完売率は未だに35.5%、枚数ベースでも推定61.7%に留まっている。

現段階での推定売り上げ枚数は7.4万枚で、販売可能上限が12.1万枚であることを考えると、まだまだ売る余地は残っていると思われます。

実際、5次終了時点で、メンバー全35人中、20人が1部の完売も出しておらず、その中には、14枚目で30部全完売を達成したメンバーが3人入っている。


アルバムCDの価格はシングルの2倍ほどで、握手会券は2枚付いてくるけど、単価が高いことが敬遠されているのか、どうにも完売数が積み上がっていきません。

こんな状況で、15枚目個別握手会の応募を始めると、アルバムのセールスが、さらに苦しくなるのは必至で、もう少し、シングルの応募開始を待って欲しい、もう少し、もう少しという流れで、ここまでズレ込んでしまったかのようです。

しかし、15枚目を7月中にリリースするのは、どうやら動かせない予定らしく、初動算入分が11次、10次、9次とじりじり減少する中、「チキンレース」のごとく、応募開始を延ばし、結局、8次で手を打ったという風に見える。


特典イベントの応募日程が重なると分かっているのに、アルバムとシングルを、なぜ、これほど近接して発売するのか、どうにも理解出来ません。

アルバムを出すなら、シングルを先送りして、しばらくはアルバムに専念するのが普通で、両方の個別握手会応募が被ってしまったら、そりゃ、どちらかが売れなくなるでしょう。

昨年リリースした「透明な色」のときも感じたのですが、シングルとアルバムを手掛けているのは、違う部署ってことはないですよね(笑)。


ただ、初動に8次応募分しか流し込めないから、15枚目のCDセールスが直ちに厳しくなるかというと、案外、そうとも言えない面がある。

次の表は、14枚目個別握手会の完売状況推移ですが、8次応募終了後を見ると、完売率は85.3%で、枚数ベースだと98.8%に達している。

(表3) 14枚目に関する個別握手会の応募日程と売り上げの推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {完売部数/総部数(完売率, 枚数ベースでの販売率), 推定累計売り上げ枚数} (受付時期、その次の受付終了日から初動集計締め切りまでの日数)

# 応募受付次数が赤色で示されているものは、その全部がオリコン初動にほぼ確実に算入されたことを示す。
# 推定売り上げ枚数は、CD1枚当たりの平均割り当て時間を8.5秒として計算している。この数値を使うと、完売1部で635枚、全体の販売可能枚数は49.5万枚になる。
#「-72d」は、集計締め切り日の72日前という意味。

14枚目「ハルジオンが咲く頃」
発売日:2016年03月23日(水)
オリコン初動集計締切:2016年03月27日(日)
初動算入:第10次分までと推測される

[01次] +011 {011/780(01.4%, 04.1%) 02.0万枚} (2016/01/14~01/15, -72d)
[02次] +188 {199/780(25.5%, 50.7%) 25.1万枚} (2016/01/21~01/22, -65d)
[03次] +176 {375/780(48.1%, 78.1%) 38.7万枚} (2016/01/28~01/29, -58d)
[04次] +081 {456/780(58.5%, 87.5%) 43.4万枚} (2016/02/04~02/05, -51d)
[05次] +088 {544/780(69.7%, 94.0%) 46.5万枚} (2016/02/10~02/12, -44d)
[06次] +057 {601/780(77.1%, 96.8%) 47.9万枚} (2016/02/18~02/19, -37d)
[07次] +031 {632/780(81.0%, 97.9%) 48.5万枚} (2016/02/25~02/26, -30d)
[08次] +033 {665/780(85.3%, 98.8%) 48.9万枚} (2016/03/03~03/04, -23d)
[09次] +012 {677/780(86.8%, 99.0%) 49.0万枚} (2016/03/10~03/11, -16d)
[10次] +011 {688/780(88.2%, 99.2%) 49.1万枚} (2016/03/17~03/18, -09d)
[11次] +004 {692/780(88.7%, 99.2%) 49.2万枚} (2016/03/24~03/25, -02d)
[12次] +004 {696/780(89.2%, 99.3%) 49.2万枚} (2016/03/31~04/01, +05d)
[13次] +004 {700/780(89.7%, 99.4%) 49.2万枚} (2016/04/07~04/08, +12d)
[14次] +004 {704/780(90.3%, 99.5%) 49.3万枚} (2016/04/14~04/15, +19d)
[15次] +003 {707/780(90.6%, 99.5%) 49.3万枚} (2016/04/21~04/22, +26d)
[16次] +001 {708/780(90.8%, 99.5%) 49.3万枚} (2016/04/27~04/28, +32d)
[17次] +000 {708/780(90.8%, 99.5%) 49.3万枚} (2016/05/12~05/13, +47d)
[18次最終] (2016/05/19~05/20, +54d)


14枚目は、10次分まで初動に計上する応募スケジュールだったのですが、8次終了時点で推定売上枚数は48.9万枚で、17次終了時点の49.3万枚と、4千枚ほどの差しかない。

つまり、「ハルジオンが咲く頃」の個別握手会は、応募開始から、もの凄い勢いで完売部数が伸びたため、8次受付あたりで、用意した握手会券の大半が売れてしまい、その後は、毎回、少しずつしか売り上げがアップしなかった。

従って、15枚目において、14枚目と同じくらいのスピードで完売部数が積み上がっていけば、8次応募分の算入で、個別握手会セールス上限の99%近くを、初動に流し込むことが出来ます。

こういった完売積み上げ速度のデータに基づいて、乃木坂運営は、15枚目の応募開始を、初動算入8次分まで待っても問題はないと、判断したのかもしれません。


個別握手会の応募は、受付、抽選、通知、発送など、forTUNE music が処理するのに時間と経費が掛かる筈で、初動算入する応募次数を圧縮しても、売り上げ枚数が変わらなければ、事務の効率化につながります。

僅かな枚数なのに、何次にも渡って処理するのは無駄なので、用意した握手会券を短期間で売り切ってしまうのは、収支の面から言えば、望ましいやり方です。

実は、15枚目は、初動算入する応募次数だけでなく、総部数そのものも、膨張させまいという配慮が見え隠れしています。

(表4) 歴代シングルの初動算入応募次数と個別握手会総部数

凡例
シングル番号 : 初動に算入された個別握手会セールスの応募次数 [個別握手会の日数と総部数]「タイトル」

07枚目 : 05次分 [6日664部]「バレッタ」
08枚目 : 08次分 [6日759部]「気づいたら片想い」
09枚目 : 09次分 [6日781部]「夏のFree&Easy」
10枚目 : 09次分 [7日902部]「何度目の青空か?」
11枚目 : 08次分 [6日713部]「命は美しい」
12枚目 : 11次分 [6日731部]「太陽ノック」
13枚目 : 11次分 [6日735部]「今、話したい誰かがいる」
14枚目 : 10次分 [6日780部]「ハルジオンが咲く頃」
15枚目 : 08次分 [5日630部+1日130部]「タイトル未定」


7枚目「バレッタ」では、初動算入が5次応募分と、今から考えると随分と短く、当時は、そうやってオリコン第1週を引き上げる発想がなかったように思えます(笑)。

しかし、8枚目「気づいたら片想い」から、発売前の応募次数を多くすれば、初動が大きくアップすることに気づいたのか、8週前からの受付スタートを仕掛けます。

その後、9枚目と10枚目が9次分、11枚目は8次分を確保したあと、12枚目と13枚目で、11次分まで一気に引き上げられ、長期応募が定着してゆく。

ところが、14枚目では10次分に減少、今回の15枚目は、さらに8次分まで引き下げられている。


おそらく、乃木坂の握手会人気が上昇するにつれて、応募開始から、ファンが競うように申し込みを殺到させ、完売スピードが極めて速くなったので、目標とする売り上げ枚数に到達するのに、以前ほど多くの次数を必要としなくなったのだと思います。

完売部数の積み上げがスピーディであれば、初動算入する次数を少なくした方が、受付処理に掛かる経費を削減出来る。

あるいは、初動算入次数の圧縮は、14枚目以降、むしろ推奨されていて、機会があればチャレンジすべきという雰囲気だったのかもしれない。。


そして、今作15枚目は、5会場の総部数が630部ですが、関東1会場は、通例であれば、26レーン掛ける5部の130部なので、最終的には760部になる可能性が高い。

前作は780部だったので、何と、11枚目「命は美しい」以来、乃木坂シングル史上2度目となる、総部数の「前作割れ」となるかもしれません。

しかし、総部数を減らしても、無駄が省かれて、完売スピードがアップするなら、むしろ、より少ない応募次数で、より速く売り切ることが出来るわけで、セールスの効率化が図れます。


発表された各メンバーの担当部数を眺めると、14枚目における個人完売率に従って、かなり緻密に、つまりシビアに部数が割り振られており、売れない部を極力減らして、全体のセールスを伸ばそうという姿勢が窺えます。

(表5) 各メンバーの15枚目担当部数と14枚目での握手会成績

凡例
[15枚目の現時点の担当部数(予想される最終的な担当部数)] 14枚目の完売部数/担当部数 (完売率; 全完売ならば達成次数) メンバー名

#「15枚目の現時点の担当部数」は、公表された5会場についての合計
#「予想される最終的な担当部数」は、追加される関東1会場分を予測して足したもの
# 14枚目おける成績は、最終受付1つ前である第17次応募終了後のもの
# 同じ行における複数メンバーの並び方に意味はない

[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 02次) 白石麻衣 西野七瀬
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 03次) 生田絵梨花 衛藤美彩 橋本奈々未
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 04次) 秋元真夏 齋藤飛鳥
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 05次) 桜井玲香 中元日芽香 若月佑美
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 08次) 堀未央奈
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 10次) 伊藤万理華 星野みなみ 松村沙友理
[25部(30)] 30部/30部 (1.00; 12次) 井上小百合
[25部(30)] 24部/24部 (1.00; 07次) 北野日奈子
[23部(28)] 22部/24部 (0.92) 新内眞衣 寺田蘭世
[23部(28)] 21部/24部 (0.88) 中田花奈
[22部(27)] 30部/30部 (1.00; 10次) 高山一実 {10/23横浜 : 2部のみ}
[18部(22)] 16部/18部 (0.89) 斉藤優里
[14部(18)] 18部/18部 (1.00; 11次) 生駒里奈 {09/25横浜 : 不参加}
[13部(16)] 10部/16部 (0.63) 樋口日奈
[13部(16)] 11部/14部 (0.79) 渡辺みり愛
[12部(14)] 08部/08部 (1.00; 06次) 山崎怜奈
[10部(12)] 06部/06部 (1.00; 09次) 相楽伊織
[08部(10)] 07部/14部 (0.50) 伊藤かりん
[08部(10)] 05部/12部 (0.42) 能條愛未
[08部(10)] 04部/06部 (0.67) 川村真洋
[07部(08)] 05部/12部 (0.42) 川後陽菜
[07部(08)] 06部/06部 (1.00; 05次) 鈴木絢音
[06部(07)] 05部/12部 (0.42) 伊藤純奈
[05部(06)] 01部/14部 (0.07) 和田まあや
[05部(06)] 06部/12部 (0.50) 斎藤ちはる
[05部(06)] 01部/06部 (0.17) 佐々木琴子


上表を見ていると、14枚目の個人完売率が3分の2、すなわち67%以上であるかどうかが、担当部数引き上げの分岐点になっている節がある。

例えば、5会場13部設定で、最終的に16部を任されるだろう樋口日奈と渡辺みり愛は、ひなちまが完売率63%で前作から据え置き、一方、みり愛は完売率79%で2部引き上げになりそうです。

また、5会場8部設定の最終10部と予想される伊藤かりん、能條愛未、川村真洋は、かりんちゃんとじょーさんが完売率50%と42%で担当部数がダウンし、67%のろってぃは4部アップになっている。

もちろん、6部というのは、各会場1部ずつで、据え置きか、引き上げる場合しかないけど、そんな判断ですら、前作における個人完売率に基づいている節があって、嫌になるくらい「合理的」に処理されている。


総部数は増やさず、担当部数の配分を徹底的に見直し、各メンバーの握手会人気と、厳密に対応する部数の割り振りによって、最大限の売り上げを達成する。

そういうコンセプトが貫かれたレーン表で、初動算入する応募次数の圧縮と共に、握手会セールスを、可能な限り効率化しよとする執念のようなものを感じます(笑)。

しかし、握手会そのものだけでなく、応募受付の事務処理も含め、収支にこだわっているならば、その姿勢には、乃木坂運営の方針転換を示唆する面がある。

というのは、「右肩上がり」を実現するため、前作を越えるCDセールスを追求する、いわば「量」を重視した発想から、収支や効率を高める、「質」を意識した考え方に、少し変化しつつあるんじゃないかということです。


乃木坂のCDセールスを巡る雰囲気を変えるかもしれないと感じるのは、12枚目「太陽ノック」で始まった、セブンイレブンとのコラボです。

CDショップの数が減少しつつある中、広範な販売網を持つ大手コンビニチェーンとのタイアップは、ダイレクトに、CDの店頭セールスを上昇させる可能性がある。

どこにでもあって、しかも24時間営業しているという強力な利便性をベースに、ポスターやクリアファイルなどの予約特典を付けることで、CDセールスの追い風にすることが出来ます。

また、CDとは関係ないものの、乃木坂関連グッズを提供することで、ファン層の新たな掘り起こしにつながっていく。


サウンドスキャンが初回限定盤の売り上げ枚数を公表しなくなったので、細かい数字は分からないんですが、オリコン初動の前作からの伸びが、完売状況から推測される握手会セールスの上昇では説明出来ないほど大きいと感じることから、セブンイレブンとのコラボは、12枚目そして14枚目と、店頭セールスのアップにかなり寄与しているように見えます。

もちろん、セブンイレブン特別ライブの参加券を付けた限定盤をリリースするなど、強力な封入特典が利いているのは間違いありません。

しかし、もし、CD購入の利便性向上やポスターなど外付け特典だけでも、店頭セールスが、それなりに上昇するのであれば、乃木坂運営にとって、あまり経費の掛からない、効率の良い売り方となる。

何と言っても、握手会は開催費が嵩む上に、メンバーの拘束時間が長く、肉体的精神的負担が大きい。

もし、店頭セールスが好調なのであれば、無理をしてでも、握手会セールスを拡大しようという気持ちは弱くなっていくんじゃないでしょうか。


(表5)に書き込んでおきましたが、生駒里奈は、9月25日のパシフィコ横浜に参加せず、高山一実は、10月23日の同会場で、2部しか担当しないそうです。

この二人は、テレビのバラエティ番組に頻繁に出演しているメンバーで、おそらく外仕事の関係で、スケジュールの都合が付かなかったのだと思います。

そして、今後も、多くのメンバーがメディアで活躍するようになると、握手会と外仕事、どちらを優先するのか判断を迫られるケースが増えていくでしょう。


そのとき、セールスの握手会依存度が大きければ、せっかく重要な外仕事のオファーがあっても、泣く泣く、キャンセルしなければならない可能性が高くなる。

個々のメンバーが、さらに飛躍するためには、握手会への依存を緩和していく必要があり、乃木坂はその道を、意図してか、あるいは偶然なのか、手探りで進みつつあるのかもしれません。

AKB48や乃木坂自身の歩みを通して、いつまでも拡大し続け、どこまでも順調に伸びていく、夢のような握手会セールスは存在しないことが、認識され始めたのだとすれば、それは、坂を上るための、現実的な道を見出すチャンスじゃないでしょうか。



最後に、欅坂2枚目の話を少し。

今週、個別握手会の応募がスタートしなかったことで、乃木坂15枚目の前にリリースする場合、初動算入の最大応募次数は、以下のように、6次となっています。

(表6) 欅坂2枚目を乃木坂15枚目の前に発売する場合の初動算入応募次数

01次応募[06/09(木)10(金)] =(04次分算入)=> CD発売[07/06(水)]
01次応募[06/09(木)10(金)] =(05次分算入)=> CD発売[07/13(水)]
01次応募[06/09(木)10(金)] =(06次分算入)=> CD発売[07/20(水)]


「サイレントマジョリティー」個別握手会では、初動算入の応募次数は8次分だったので、上記ケースでは、2次分以上の圧縮になります。

乃木坂の場合は、2次分であれば問題は少ないと予測出来るのですが、欅坂は、やや苦しいかもしれません。

(表7) 欅坂デビューシングルに関する個別握手会の応募日程と売り上げの推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {完売部数/総部数(完売率, 枚数ベースでの販売率), 推定累計売り上げ枚数} (受付時期、その次の受付終了日から初動集計締め切りまでの日数)

# 応募受付次数が赤色で示されているものは、その全部がオリコン初動にほぼ確実に算入されることを示す。
# 推定売り上げ枚数は、CD1枚当たりの平均割り当て時間を10.0秒として計算している。この数値を使うと、完売1部で540枚、全体の販売可能枚数は17.0万枚になる。
#「-58d」は、集計締め切り日の58日前という意味。

欅坂01枚目「サイレントマジョリティー」
発売日:2016年04月06日(水)
オリコン初動集計締切:2016年04月10日(日)
初動算入:第08次分までと推測

[01次] +009 {009/315(02.9%, 08.2%) 01.4万枚} (2016/02/08~02/12, -58d)
[02次] +072 {081/315(25.7%, 54.8%) 09.3万枚} (2016/02/18~02/19, -51d)
[03次] +026 {107/315(34.0%, 66.9%) 11.4万枚} (2016/02/25~02/26, -44d)
[04次] +025 {132/315(41.9%, 76.5%) 13.0万枚} (2016/03/03~03/04, -37d)
[05次] +024 {156/315(49.5%, 83.1%) 14.1万枚} (2016/03/10~03/11, -30d)
[06次] +021 {177/331(53.5%, 86.9%) 15.5万枚} (2016/03/17~03/18, -23d)
[07次] +029 {206/336(62.2%, 91.7%) 16.4万枚} (2016/03/24~03/25, -16d)
[08次] +021 {227/336(67.6%, 94.1%) 17.1万枚} (2016/03/31~04/01, -09d)
[09次] +009 {236/336(70.2%, 95.1%) 17.3万枚} (2016/04/07~04/08, -02d)
[10次] +007 {243/336(72.3%, 95.8%) 17.4万枚} (2016/04/14~04/15, +05d)
[11次] +010 {253/341(74.2%, 96.6%) 17.8万枚} (2016/04/21~04/22, +12d)
[12次] +002 {255/341(74.8%, 96.9%) 17.8万枚} (2016/04/27~04/28, +18d)
[13次] +005 {260/341(76.2%, 97.6%) 18.0万枚} (2016/05/12~05/13, +23d)
[14次最終] +005 {265/341(77.7%, 98.2%) 18.1万枚}(2016/05/19~05/20, +30d)


「サイレントマジョリティー」の個別握手会セールスは、6次応募終了時点で、完売率が53.5%、枚数ベースでは推定86.9%となり、まだ伸びしろが残っている印象がある。

やはり、デビューシングル並の8次分は欲しいところで、6次分で留めると、初動を下げてしまう危険を感じます。

欅坂が主演する連続ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』は7月から始まり、主題歌が2枚目に収録される可能性が高いので、7月20日(水)あたりのCDリリースは、タイミングとしては良いのだけど、欅坂運営として、いきなりの初動前作割れだけは、絶対に避けたいだろうから、8月以降の発売となるんじゃないでしょうか。

ただ、初動算入の応募次数を8次以上確保するだけでなく、乃木坂15枚目の応募とも、出来るだけズラしたい筈で、かといって、8月後半になると、AKB48の45枚目が待っている(笑)。

ん~、考えなきゃいけない因子が多過ぎますね、最近のCDリリースは。

どことも、何とも、ぶつからないなんて、もう不可能なのかもしれません(笑)。


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