ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

橋本奈々未「卒業」、ヒム子の乱入、「物語」が支えた「サヨナラの意味」と「インフルエンサー」 [23Dec17]

2017-12-23 03:30:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

(テレビ・ラジオ・イベント・リリース)

12月23日(土祝) [CS] 17:00〜18:00 日テレプラス『乃木坂46×日テレ HALLOWEEN LIVE』。2015、16年に開催された『HALLOWEEN LIVE』の乃木坂出演シーンを抜粋放送

12月25日(月) [CS] 19:00〜20:30 MTV HD『MTV Unplugged: Erika Ikuta from Nogizaka46』の生放送。生田絵梨花の初のソロライブでファン必見。詳しい視聴方法は MTV JAPAN の公式サイトに掲載
12月25日(月) [地デ] 19:00〜 TBS『CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2017』に、乃木坂が出演。「グループのとっておきのラブソングを披露」とのこと

12月26日(火) [写真集] 与田祐希 1st写真集「日向の温度」発売

12月30日(土) [地デ] 17:30〜TBS『第59回輝く!日本レコード大賞』。乃木坂46「インフルエンサー」が「優秀作品賞」に選ばれ、大賞にノミネート。欅坂46「風に吹かれても」とAKB48「願いごとの持ち腐れ」の同じく受賞

12月31日(日) [地デ] 19:15〜23:45『第68回NHK紅白歌合戦』に乃木坂46が出場
12月31日(日) [地デ] 23:45〜元日05:00 TBS『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2017→2018』



伊藤万理華のダンス、やはり素晴らしいですね。

身体を大きくダイナミックに使う、迫力のある動きを基本にして、力強さと柔らかさのバランスが絶妙な手脚のフリが入っていく。

攻撃的で激しいのに、繊細で優しいテイストがあり、まりっかが登場すると、どうしても目が釘付けになってしまう。


『MUSIC STATION SUPERLIVE』の本番直前にアップされた出演メンバーの集合写真が、20人だったので、「あれ?誰か写ってないのかな?」と気になったんですが、まさか伊藤万理華が参加しているとは思わなかった。

タモリさんとの曲前トークの場にもいなかったようで、いきなりステージに登壇するガチのサプライズだった。

そういう「演出」もあって、あの定位置に彼女を見つけたときは、ジ〜んと胸が熱くなった。


一応、明日の個別握手会が最後の仕事だと言われてきたけど、ここまで来たんだから、レコード大賞と紅白も、出ちゃえば良いんですよ(笑)。

まりっかが入ると、グループ全体のダンスが生き生きと輝き始める印象がある。

こんなにも伊藤万理華の存在は大きいのだから、細かいことは置いといて、2017年を乃木坂と一緒に、最後まで駆け抜けて欲しい。


ところで、今日も『紅白歌合戦』の曲目発表はなかったようで、大晦日のNHKホール、乃木坂は何を歌うんでしょう?

『MUSIC STATION SUPERLIVE』と『日本レコード大賞』が、いずれも「インフルエンサー」なので、紅白も同じとの予想が多いみたいです。

確かに、大本命だと思いますが、激しいダンスナンバーで衣装を豪華にしづらいこと、フォーメーション変化がきっちりしていて、乃木坂全員出演の場合、選抜以外のメンバーをどう配置するのか、いくつか気になる点はある。


まあ、「いつかできるから今日できる」を採用しても、冒頭の生歌ソロをどうするのか、「逃げ水」ならセンターの年齢から出演時間に制限が付くなど、それぞれ課題はあるので、結局、最大ヒットとの呼び声高い「インフルエンサー」に落ち着くのかもしれません。

いづれにしても、乃木坂のメンバーと音楽を、お茶の間にもっともアピール出来る時期に入ったわけで、思う存分、ステージを楽しんで欲しいです。

ただ、一年の正念場とも言うべき年末を直前にして、乃木坂の配信人気に、異変が起こっています。


最新曲である「いつかできるから今日できる」が、iTunes Store トップソングで、今週火曜、200位圏外に去り、水曜、木曜と3日連続でリスト入りしていない。

「インフルエンサー」も、水曜に195位まで落ちた後、木曜、ついに圏外となり、現在は、時々200位近辺に現れる感じです。

トップソングにおいて、乃木坂の曲が、一つもないというのはあまり経験がなく、しかも、超大型音楽祭が連続する年末ですから、余計心配になります。


昨年は、SUPERLIVEの前週、「サヨナラの意味」が100位以内に留まり、その後の大幅な反転上昇につながった経緯を考えると、先行きにやや不安を感じる流れではある。

ちなみに、欅坂は「風に吹かれても」51位と「サイレントマジョリティー」113位の2曲、AKB48GはYouTuberの「踊ってみた」動画でMV再生数が急伸したNMB48「ワロタピーポー」100位の1曲、それ以外の秋元康氏プロデュースではラストアイドル「バンドワゴン」の33位となっています。

欅坂は「風に吹かれても」を、SUPERLIVE、レコード大賞、紅白で連続披露すると思いますが、今50位付近というのは、TOP10への再ランクインもあり得る、好位置につけていると言えます。


「インフルエンサー」は、SUPERLIVEとレコ大によって、多分、順位が大幅上昇すると思いますが、最新曲を含め、なぜここまで順位が下がってしまったのか、気になるものがある。

そこで、今日は、iTunesトップソングを中心に、シングル表題曲の楽曲人気を検証していきます。

まずは、現在の配信成績から。

(表1) iTunes Store トップソングにおける乃木坂46の直近6表題曲の配信全期間に渡る順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (50位以内ランクイン日数/200位以内ランクイン日数 / 配信日数; 確認できた最高順位) 曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# ランキング対象の配信源は、すべてSpecial Edition に収録されたもの
# 配信開始から2017/12/21(木)までのデータを示している
#「^」は12/21(木)にランクインしている曲で、直後の数字はその順位

14-11-02-05-01 / 23-17-14 [004] (33/087日/091; 3位) いつかできるから今日できる
08-02-06-05-02 / 24-31-17 [047] (23/095日/142; 4位) 逃げ水
09-07-14-13-10 / 51-66-64 [048] (53/234日/282; 4位) インフルエンサー
07-09-14-18-22 / 53-39-10 [243] (70/172日/415; 3位) サヨナラの意味
05-09-05-04-03 / 13-18-21 [442] (26/078日/520; 8位) 裸足でSummer
02-03-04-06-04 / 12-11-09 [588] (19/051日/639; 5位) ハルジオンが咲く頃
(参考)
47-40-46-53-81 / 274-83-01 [00] (267/625日/625; 1位^113) サイレントマジョリティー
00-02-02-00-03 / 03-04-03 [097] (07/017日/114; 16位) #好きなんだ (TypeA)


ダウンロード数が分かれば一番話が早いんですが、その数字は公表されていないので、順位変化から推測するしかありません。

その際、200位圏内に留まった期間が短いと、ダウンロード数は伸びない筈で、ランクイン日数は重要なポイントになる。

また、圏内日数が同じでも、上位に食い込んだ期間が長いと、ダウンロード数をより稼げるので、TOP50入り日数も注目したいところです。


2016、17年にリリースされたシングル表題曲の成績を並べてみると、200位圏内ランクイン日数は、 14枚目「ハルジオンが咲く頃」が51日、15枚目「裸足でSummer」78日と徐々に増え、16枚目「サヨナラの意味」が172日と2倍以上の伸びを見せ、17枚目「インフルエンサー」で234日まで到達します。

しかし、次の18枚目「逃げ水」は95日と大幅に落ち込み、19枚目「いつかできるから今日できる」も87日に留まっている。

50位以内入り日数も、似たような流れにあり、現在のところ、乃木坂の配信人気は、16、17枚目を頂点として、18、19枚目でピークアウトする形になっています。


TOP50ランクインに関しては、200位圏内入り日数がもっとも多い「インフルエンサー」の53日を、「サヨナラの意味」の70日が上回っています。

ただ、注目の集まる年末歌謡祭で披露することによって、「インフルエンサー」がTOP50に復帰する可能性は残っていて、場合によっては、70日を越えるかもしれない。

一方、「いつかできるから今日できる」は、圏内日数が伸び悩んでいますが、TOP20に絞れば滞在は25日で、「サヨナラの意味」「インフルエンサー」の16日を上回る数字を出している。


各表題曲には、それぞれ固有の事情があり、それぞれ違ったタイプの順位推移を見せている。

そこに乃木坂楽曲人気を読み解く鍵があるかもしれないので、次に、個々の曲が辿った道のりを調べていきます。

まずは、橋本奈々未の「卒業」シングルとなった16枚目の「サヨナラの意味」から。

(表2) iTunes Store トップソングにおける「サヨナラの意味」の週単位で見た順位帯分布推移

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z]:配信開始後経過週 日付期間←その曲を披露した音楽番組

# A〜H と Z の範囲は(表1)と同じ
#「配信開始後経過週」は、配信開始日から初めての日曜までを「1W」、翌月曜から次の日曜までの1週間を「2W」と順に数えたもの

16枚目表題曲「サヨナラの意味」
10/19(水)『ANN』で橋本奈々未が「卒業」を発表。同時に楽曲初オンエア

5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 11/02(水)06(日)←Mステ、シブヤノオト
2-5-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 11/07(月)13(日)←乃木坂工事中、乃木坂46SHOW!
0-2-5-0-0 / 0-0-0 [0] : 03W 11/14(月)20(日)←うたコン、Rの法則、ベストヒット
0-0-0-1-2 / 4-0-0 [0] : 04W 11/21(月)27(日)
0-0-0-2-5 / 0-0-0 [0] : 05W 11/28(月)04(日)←ベストアーティスト
0-0-0-0-6 / 1-0-0 [0] : 06W 12/05(月)11(日)←FNS歌謡祭第1夜
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 07W 12/12(月)18(日)←堂本兄弟SP

0-0-0-3-0 / 4-0-0 [0] : 08W 12/19(月)25(日)←MステSUPERLIVE
0-0-2-2-3 / 0-0-0 [0] : 09W 12/26(月)01(日)←紅白歌合戦、CDTV年越し
0-2-2-3-0 / 0-0-0 [0] : 10W 01/02(月)08(日)
0-0-4-3-0 / 0-0-0 [0] : 11W 01/09(月)15(日)
0-0-0-1-3 / 3-0-0 [0] : 12W 01/16(月)22(日)
0-0-0-0-1 / 6-0-0 [0] : 13W 01/23(月)29(日)
0-0-0-0-1 / 6-0-0 [0] : 14W 01/30(月)05(日)

0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 15W 02/06(月)12(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 16W 02/13(月)19(日)
0-0-0-1-1 / 5-0-0 [0] : 17W 02/20(月)26(日)←20(月)橋本奈々未「卒業」ライブ
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 18W 02/27(月)05(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 19W 03/06(月)12(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-5 [0] : 20W 03/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-1 [1] : 21W 03/20(月)26(日)

0-0-1-2-0 / 1-3-0 [0] : 22W 03/27(月)02(日)←CDTV卒業ソング音楽祭(飛鳥センター)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 23W 04/03(月)09(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 24W 04/10(月)16(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-1 [1] : 25W 04/17(月)23(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 26W 04/24(月)30(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [6] : 27W 05/01(月)07(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 28W 05/08(月)14(日)

0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 29W 05/15(月)21(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 30W 05/22(月)28(日)
・・・・・・・・・・・・・
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 59W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [4] : 60W 12/18(月)21(木)


上表は週ごとの順位帯変遷で、見やすいよう7週(W)を1ブロックにしています。

橋本奈々未の「卒業」発表は、ファンにとっては驚天動地の大事件でしたが、iTunesトップソングの順位推移は、初期の頃、通常とあまり変わらないパターンでした。

すなわち、1週目にTOP10入りした後、徐々に順位を下げ、7週目あたりで100位を少し割り込むかどうかといったレベルになる。


超人気メンバーの「卒業」と絡めた上、Mステ、シブヤノオト、うたコン、ベストヒット歌謡祭、ベストアーティスト、FNS歌謡祭、堂本兄弟もうすぐクリスマスSPなど、綺羅星のごとき有名音楽番組に次々と出演して、「サヨナラの意味」をパフォーマンスしたのに、上位に留まる雰囲気がなかった。

当時、なんで反転上昇しないんだ?と、焦りをブログに書いたことを覚えています(笑)。

ところが、8週目、SUPERLIVEに出演してから、ガラリと世界が変わります。


いきなり40位以内まで順位が上昇、そして紅白、CDTV年越しSPによってTOP30復帰、さらに正月の録画視聴効果なのか、年明けにはTOP20にまで登りつめます。

おそらく、目を疑うような美人センターの存在と、彼女がグループを「卒業」し、芸能界を引退するすることを多くの人が認識した、つまり、ななみんが見つかってしまったんだと思います。

やはりSUPERLIVEと紅白の影響力は尋常ではないようで、今後とも、是が非でも、この二つの番組には出た方が良いと、心底思いました(笑)。


SUPERLIVEと紅白によるブーストで、上位復帰を果たしたことが、TOP50入り70日につながったわけです。

しかも、橋本奈々未の「卒業」ライブは2月20日(月)なので、しばらくは、ななみんと過ごす最後の日々になる。

この切ない想いが「サヨナラの意味」の配信人気を支え、通常なら200位圏外に落ち始める15週目を過ぎても、51〜200位の順位帯に留まり続けます。


そして、「卒業」ライブが行われた17週目以降も「余韻」が漂う中、圏内ランクイン日数が伸びていく。

22週目には、「CDTV春スペシャル 卒業ソング音楽祭」で、齋藤飛鳥がセンターに入って、「サヨナラの意味」が披露され、再び、順位の大幅上昇が起こり、TOP30復帰を果たします。

橋本奈々未をとくに慕っていた齋藤飛鳥が、彼女のポジションを受け継ぐドラマ性が、もう一度、楽曲人気を押し上げた可能性がある。


結局、次のシングル「インフルエンサー」が発売された後の27週目まで、「サヨナラの意味」はリスト入りして、ランクイン172日という数字を叩き出します。

グループを去っていく橋本奈々未と、それを見送るメンバーの「物語」が、年末の大型音楽祭と連動して、最初はごく普通だった16枚目表題曲の楽曲人気を、過去に例を見ないほどのヒットに仕上げていった。

そして、次の「インフルエンサー」は、また違った「物語」によって、歴代最長のランクイン日数を獲得することになる。

(表3) iTunes Store トップソングにおける「インフルエンサー」の週単位で見た順位帯分布推移

# 表記法は(表2)と同じ

17枚目表題曲「インフルエンサー」

5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 03/15(水)19(日)←Mステ、CDTV
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 03/20(月)26(日)←Mフェア
0-3-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 03W 03/27(月)02(日)←乃木坂工事中
0-0-6-1-0 / 0-0-0 [0] : 04W 04/03(月)09(日)
0-0-1-6-0 / 0-0-0 [0] : 05W 04/10(月)16(日)
0-0-0-1-2 / 4-0-0 [0] : 06W 04/17(月)23(日)
0-0-0-0-0 / 5-2-0 [0] : 07W 04/24(月)30(日)

0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 08W 05/01(月)07(日)←乃木坂46SHOW!
0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 09W 05/08(月)14(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 10W 05/15(月)21(日)
0-0-0-0-1 / 1-5-0 [0] : 11W 05/22(月)28(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 12W 05/29(月)04(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 13W 06/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 0-1-5 [1] : 14W 06/12(月)18(日)

0-0-0-0-0 / 0-2-2 [3] : 15W 06/19(月)25(日)
0-0-3-1-0 / 1-1-1 [0] : 16W 06/26(月)02(日)←テレ東音楽祭(ヒム子)
0-1-0-2-4 / 0-0-0 [0] : 17W 07/03(月)09(日)
0-0-0-0-3 / 4-0-0 [0] : 18W 07/10(月)16(日)←乃木坂工事中(ヒム子乱入舞台裏)
0-0-0-1-0 / 6-0-0 [0] : 19W 07/17(月)23(日)←乃木坂工事中(ヒム子乱入舞台裏)
0-0-0-1-0 / 6-0-0 [0] : 20W 07/24(月)30(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 21W 07/31(月)06(日)

0-0-0-0-0 / 0-7-0 [0] : 22W 08/07(月)13(日)
0-0-0-0-0 / 0-4-3 [0] : 23W 08/14(月)20(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-2 [3] : 24W 08/21(月)27(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 25W 08/28(月)03(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [6] : 26W 09/04(月)10(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-4 [3] : 27W 09/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-6-1 [0] : 28W 09/18(月)24(日)←Mステ ウルトラFES

0-0-0-0-0 / 0-3-4 [0] : 29W 09/25(月)01(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-4 [3] : 30W 10/02(月)08(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 31W 10/09(月)15(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-3 [4] : 32W 10/16(月)22(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [6] : 33W 10/23(月)29(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 34W 10/30(月)05(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-4 [3] : 35W 11/06(月)12(日)※レコ大決定の週刊誌報道

0-0-0-0-0 / 1-4-2 [0] : 36W 11/13(月)19(日)←ベストヒット
0-0-0-0-0 / 0-1-6 [0] : 37W 11/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-6 [1] : 38W 11/27(月)03(日)
0-0-0-0-0 / 1-4-2 [0] : 39W 12/04(月)10(日)←日本有線大賞
0-0-0-0-0 / 0-1-6 [0] : 40W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-3 [1] : 41W 12/18(月)21(木)←(予定) MステSUPERLIVE


グループ史上、もっとも高速で、もっとも難しいと言われるダンスが魅力の「インフルエンサー」ですが、初期の順位推移は、「サヨナラの意味」と同じく、ごく普通の流れで、7週目には100位を割り込むあたりまで下降していきます。

前作が8週目のSUPERLIVEで、普通じゃないモードに突入したのに対し、この曲は、8〜14週目も51〜200位の順位帯で粘りつつ、徐々に順位を落とす標準パターンで進みます。

そして、14、15週目には、圏外となる日数が増えていく。


ところが、16週目に開催された『テレ東音楽祭』で、バナナマンの日村勇紀が、『ゴッドタン』における女装キャラ「ヒム子」となって、途中からダンスに加わり、最後はセンターポジションで踊るという、「乱入ハプニング」が発生します(笑)。

さらに、7月2日(日)の神宮ライブ最終公演で、「インフルエンサー」を踊るアンコールステージに、再び「ヒム子」がメンバーにすら内緒のサプライズ乱入を果たします。

これらの出来事が大きな話題を呼び、200位圏外に去りかけていた「インフルエンサー」のトップソング順位は、一気に反転上昇、16週目にはTOP30復帰、17週目はTOP20入りすることになる。


その後も、7月16日(日)と23日(日)の深夜に放送された『乃木坂工事中』で、テレ東音楽祭と神宮ライブにおける、ヒム子乱入の舞台裏が2週に渡って流され、注目を集めます。

これらの「ヒム子」効果で、「インフルエンサー」の順位は200位圏内に留まり続け、ランクイン日数を伸ばしていきます。

『乃木坂って、どこ?』『乃木坂工事中』のMCとして、乃木坂を初期から暖かく見守り続け、今やファンから「公式お兄ちゃん」とすら呼ばれるバナナマンが、いよいよ音楽ステージで乃木坂とコラボしたことが、一つの「物語」を生み、「インフルエンサー」の順位を押し上げたと思います。


ただ、17枚目表題曲には、付随する「物語」だけでは説明しきれない点がある。

『Mステ ウルトラFES』、『ベストヒット歌謡祭』、『日本有線大賞』など、大きなステージでパフォーマンスすると、小幅ながらも、必ず順位が上昇しています。

こういったレスポンスの良さは、パフォーマンスの持つ音楽的な魅力によって、ある程度、視聴者を惹きつけている証拠です。


MV人気が非常に高いことも、この見方を裏付けている。

本当に高速になっているのか、きちんと踊れているのか、伊藤万理華以外のダンスには、今でもやや疑問が残るけど(笑)、ノリの良いメロディーと併せ、少なからぬ人々から音楽が支持されている節がある。

有線大賞やレコード大賞にノミネートされ、SUPERLIVEの曲目にも「インフルエンサー」が選ばれたのは、乃木坂とバナナマンのグループ結成当初からの絆の「物語」が楽曲人気を押し上げただけでなく、各種指標から、音楽としてのアピール力が認められるからだと思います。


次は「逃げ水」です。

(表4) iTunes Store トップソングにおける「インフルエンサー」の週単位で見た順位帯分布推移

# 表記法は(表2)と同じ

18枚目表題曲「逃げ水」
07/15(土)←音楽の日
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 08/02(水)06(日)←Mステ、乃木坂工事中
3-2-2-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 08/07(月)13(日)
0-0-3-4-0 / 0-0-0 [0] : 03W 08/14(月)20(日)←シブヤノオトFES
0-0-1-1-2 / 3-0-0 [0] : 04W 08/21(月)27(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 05W 08/28(月)03(日)←乃木坂46SHOW!
0-0-0-0-0 / 5-2-0 [0] : 06W 09/04(月)10(日)
0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 07W 09/11(月)17(日)

0-0-0-0-0 / 0-7-0 [0] : 08W 09/18(月)24(日)
0-0-0-0-0 / 2-5-0 [0] : 09W 09/25(月)01(日)
0-0-0-0-0 / 0-5-2 [0] : 10W 10/02(月)08(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 11W 10/09(月)15(日)
0-0-0-0-0 / 0-3-4 [0] : 12W 10/16(月)22(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-5 [0] : 13W 10/23(月)29(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-2 [5] : 14W 10/30(月)05(日)

0-0-0-0-0 / 0-0-2 [5] : 15W 11/06(月)12(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-2 [5] : 16W 11/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 17W 11/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 18W 11/27(月)03(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 19W 12/04(月)10(日)←FNS歌謡祭第1夜
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 20W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [4] : 21W 12/18(月)21(木)←明石家紅白!


1週目にTOP10に入り、2週目、3週目と徐々に落ちていき、7週目で100位を割り込むレベルにまで下がっていく。

さらに、8〜14週目は、何とか粘って200位圏内をキープするも、15週目から圏外となる日数が増え、17週目で完全にリストから外れていく。

近年の乃木坂表題曲が辿る、典型的なパターンで、「逃げ水」では、それを妨げるような「物語」がなく、音楽番組での披露に反応するレスポンスの良さもなかった。


3期メンバーのセンター大抜擢は、会社がトップダウンで発した業務命令で、橋本奈々未の「卒業」と彼女を慕う齋藤飛鳥や、乃木坂とバナナマンの絆のような、人を惹きつける「物語」にならなかったのだと思います。

また、一番目立つセンターが3期ということで、パフォーマンスのレベルを、そこに合わせなければならず、デビュー6年目のグループとしては、音楽的にやや物足りない面がある。

3期であっても、非常にダンスの上手いメンバー、あるいは歌唱力の優れたメンバーを起用して、その能力を発揮させていれば、違う展開になったかもしれません。


大園桃子と与田祐希がどんなスキルや才能を持っているのか、よく知らないんですが、少なくとも、それを生かすような形のセンターではなかった。

結局、「物語」や音楽的な見せ場を、十分用意できず、いわゆる「フック」が乏しいまま、乃木坂の表題曲をダウンロードして聴くファンが、一通り曲をゲットして、そのまま終了した感がある。

iTunesトップソングの順位推移が、標準パターンを辿ったのは、そのためだと思います。


「逃げ水」に対して、「いつかできるから今日できる」は、複数メンバーが主要役を占める映画『あさひなぐ』の主題歌に起用され、フロント4人による生歌ソロリレーで始まるという大胆な試みもなされ(笑)、仕掛けを充実させたのに、ランクイン日数などの配信成績は、前作とあまり変わらないレベルに終わりそうです。

もともと夏限定の短期勝負を想定していた18枚目と異なり、19枚目は、年末大型音楽祭の時期を跨ぐ、グループにとってもっとも重要なシングルなので、その楽曲人気が今ひとつとすれば、看過できない問題です。

一体何が起こったのか、見ていきましょう。

(表5) iTunes Store トップソングにおける「インフルエンサー」の週単位で見た順位帯分布推移

# 表記法は(表2)と同じ

19枚目表題曲「いつかできるから今日できる」
09/08(金)←Mステ
09/22(金)映画『あさひなぐ』公開
3-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 09/22(金)24(日)
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 09/25(月)01(日)
3-4-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03W 10/02(月)08(日)←Mフェア
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 04W 10/09(月)15(日)←Mステ2時間SP、バズリズム02、CDTV
0-1-2-4-0 / 0-0-0 [0] : 05W 10/16(月)22(日)
0-0-0-1-1 / 5-0-0 [0] : 06W 10/23(月)29(日)←CDTVハロウィン
0-0-0-0-0 / 6-1-0 [0] : 07W 10/30(月)05(日)

0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 08W 11/06(月)12(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 09W 11/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 0-4-3 [0] : 10W 11/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 11W 11/27(月)03(日)←Best Artist
0-0-0-0-0 / 0-2-5 [0] : 12W 12/04(月)10(日)←シブヤノオト紅白SP
0-0-0-0-0 / 0-1-5 [1] : 13W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-1 [3] : 14W 12/18(月)21(木)


「いつかできるから今日できる」の iTunes Store での販売開始は、映画『あさひなぐ』の公開と同じ日で、一方、MVはその前日にYouTubeで公開がスタートしている。

配信も動画も、映画と連動させていて、まさに『あさひなぐ』中心の楽曲セールスだった。

そして、この仕掛けは初期に効果を発揮します。


1〜4週目までTOP20に留まっていて、「サヨナラの意味」や「インフルエンサー」以上の、良好なスタートを切ったことが分かります。

ところが、問題なのは、それが長続きしなかったことで、5週目以降、急速に下落モードへ入り、7週目には、100位を少し割り込むという通常パターンに戻ってしまった。

しかも、4週目に『Mステ2時間SP』、6週目は『CDTVスペシャル!ハロウィン音楽祭』と、かなり注目を集める大型音楽祭でパフォーマンスを披露しているのに、反転上昇はおろか、順位下降に歯止めすら掛からなかった。


映画『あさひなぐ』は、興行収入が4億を越え、5億には届いていないレベルと言われており、10億が成否の目安とすれば、公開館数が通常全国ロードショーの半分くらいなので、まあ妥当な数字じゃないでしょうか。

しかし、映画『この世界の片隅に』のように、公開期間が事前の想定を遥かに越えていくといった、想定外の成功ではなく、主題歌の楽曲人気を長期に渡って押し上げる効果はなかった。

映画を大ヒットさせるのは並大抵のことじゃないので、劇場版『あさひなぐ』の分厚い援護がなかった点は、致し方のないことだと思います。


問題なのは、音楽番組でのステージが順位を上昇させなかったことです。

やはり、冒頭の生歌ソロリレーがあまりにあまりで(笑)、初めて聴いた視聴者で、お金を払ってダウンロードしようと考える人が少なかったのだと思います。

テレビの音楽ステージは、シングルCDやデジタル音源の「試供品」のようなものですから、ある程度のクオリティを示さないと、購買まで持っていけない。


しかも、スタジオでの歌唱なのに、音やリズムが安定しなかったため、その後に控えている、大箱会場における生歌が絶望的になってしまい、当初の予定を変更して、「口パク」か「被せ」にせざるを得ない状況に陥ってしまった。

しかし、それでは面白くないわけで、最新曲のステージは身動きが取れなくなり、暮れが迫るにつれて、高速ダンスという見せ場のある「インフルエンサー」を披露することが増えていった。

歌唱力のそれほど高くないメンバーに、何とかなるだろうと、無理に生歌を押し付けたため、結局、何ともならなくなって、配信人気が低下し、ステージ数も減少を余儀なくされている。

生歌ソロの歌割りですら、歌唱力ではなく、選抜序列に従って決めてしまうことが、「いつかできるから今日できる」のiTunesトップソングにおける順位上昇を妨げ、乃木坂の楽曲人気を、16、17枚目を頂点とする「ピークアウト」構造にしてしまった原因だと思います。


配信人気に加え、この曲は、MV人気でも、勢いのあるスタートダッシュを見せながら、やがて失速するという粘りのない流れが見て取れます。

(表6) 乃木坂46の16〜19枚目表題曲MV再生回数増加速度の比較

凡例
対象週の週番号
対象週の再生回数増加速度 (週終わりの累計回数 / +対象週に積み上げた回数) : 日付期間

#「回数」は「万回」単位
#「対象週の週番号」は、公開開始から翌週同曜日同時刻までの7日間を「1w」、翌々週同曜日同時刻までの7日間を「2w」と順に数えたもの
#「09/21(木)28(木)12:00」は9月21日(木)12:00から9月28日(木)12:00までの「日付期間」
#「サヨナラの意味」のみ2016年の日付

いつかできるから今日できる
逃げ水
インフルエンサー
サヨナラの意味

01w
30.4万回/日 (0213/+212.8) : 09/21(木)28(木)12:00
25.1万回/日 (0176/+175.9) : 07/21(金)28(金)12:00
39.9万回/日 (0279/+279.4) : 03/02(木)09(木)12:00
27.5万回/日 (0193/+192.8) : 10/21(金)28(金)12:00

07w
05.5万回/日 (0580/+038.3) : 11/02(木)09(木)12:00
04.6万回/日 (0433/+032.4) : 09/01(金)08(金)12:00
10.7万回/日 (0892/+074.9) : 04/13(木)20(木)12:00
04.3万回/日 (0481/+030.3) : 12/02(金)09(金)12:00

13w
03.4万回/日 (0778/+024.1) : 12/14(木)21(木)12:00
03.3万回/日 (0597/+022.9) : 10/13(金)20(金)12:00
08.6万回/日 (1263/+060.0) : 05/25(木)01(木)12:00
05.6万回/日 (0699/+039.4) : 01/13(金)20(金)12:00


MV公開1週目は、再生数増加速度が30.4万回/日で、「インフルエンサー」39.9万回/日に次ぐ、2番手の伸びを見せています。

しかし、7週目では、それが5.5万回/日まで落ち、依然として、2番手ではあるものの、「インフルエンサー」10.7万回/日の半分以下にまで減速。

さらに最新13週目は3.4万回/日となり、「サヨナラの意味」の5.6万回/日を下回り、3番手に後退している。


どうすれば再生数を伸ばせるかは超の付く難問ですが、「いつかできるから今日できる」MVのようなドラマが入っている作品では、現実の「物語」と連動させると、話題性が高まって、より多くの人を惹きつけられるかもしれない。

その典型例が、「サヨナラの意味」MVで、ドラマ中の「別れ」や「旅立ち」が、橋本奈々未の「卒業」と濃密に響き合い、視聴後、語りたくなることが多々、心に残ることになる。

対して、映画『あさひなぐ』をベースにする「いつかできるから今日できる」MVは、フィクションである「あさひなぐ」の物語とは共鳴するものの、乃木坂ファンが興味を唆られるような、グループを巡る「物語」からは、かえって遠くなっている。


「あさひなぐ」が好きであれば、それで良いのだけど、視聴者の大部分を占める乃木坂ファンは、あくまで乃木坂が好きなので、物足りなさを覚えるかもしれない。

例えば、齋藤飛鳥が憧れる対象が、薙刀ではなくドラムであれば、あしゅの表情に色んな意味を見出して、画面に身を乗り出すファンがもっと多くなった可能性がある。

もちろん、そんな設定にすると、映画の宣伝にならないので、完全アウトです(笑)。

ただ、薙刀部に入りたいというのは、おとぎ話のような虚構感が強く、それを吹き飛ばして、リアル感を演出し、観終わってから、あれこれ語りたくなるような作品に仕上げるのは難しいのだと思う。


「いつかできるから今日できる」に関して、楽曲人気の構造をさらに探るため、CD発売1週目から7週目までの Billboard JAPAN Hot100 を調べてみました。

(表7) Billboard JAPAN Hot100 における乃木坂46の16〜19枚目表題曲のCD発売週以降の順位推移

凡例
曲名
(総合) Hot100総合順位 各項目の順位:CD発売後経過週 日付期間

#「各項目」の意味は、「S」ストリーミング数、「R」ラジオ放送回数、「L」PCによる読み取り数 (ルックアップ)、「T」 ツイート数、「M」国内動画再生回数、「F」ランクイン回数
#「各項目の順位」における「00」は、100位圏外
#「CD発売後経過週」は、CD発売日を含む月曜から日曜の1週間を「1W」、翌月曜から次の日曜までの1週間を「2W」と順に数えたもの

サヨナラの意味
(総合)01位 S01/R03/L01/T01/M34/F04 : 01W 11/07(月)13(日)
(総合)06位 S05/R57/L04/T09/M50/F05 : 02W 11/14(月)20(日)
(総合)08位 S05/R71/L04/T08/M96/F06 : 03W 11/21(月)27(日)
(総合)08位 S08/R86/L04/T09/M81/F07 : 04W 11/28(月)04(日)
(総合)11位 S22/R66/L08/T14/M79/F08 : 05W 12/05(月)11(日)
(総合)10位 S10/R64/L09/T17/M85/F09 : 06W 12/12(月)18(日)
(総合)22位 S28/R00/L12/T09/M95/F10 : 07W 12/19(月)25(日)

インフルエンサー
(総合)01位 S01/R04/L01/T02/M09/F04 : 01W 03/20(月)26(日)
(総合)03位 S03/R12/L02/T03/M09/F05 : 02W 03/27(月)02(日)
(総合)03位 S05/R48/L03/T08/M11/F06 : 03W 04/03(月)09(日)
(総合)08位 S09/R00/L02/T15/M13/F07 : 04W 04/10(月)16(日)
(総合)09位 S11/R00/L04/T17/M16/F08 : 05W 04/17(月)23(日)
(総合)19位 S31/R00/L04/T09/M24/F09 : 06W 04/24(月)30(日)
(総合)11位 S10/R00/L06/T08/M33/F10 : 07W 05/01(月)07(日)

逃げ水
(総合)01位 S01/R05/L01/T01/M57/F05 : 01W 08/07(月)13(日)
(総合)04位 S04/R33/L02/T05/M55/F06 : 02W 08/14(月)20(日)
(総合)05位 S05/R70/L03/T15/M56/F07 : 03W 08/21(月)27(日)
(総合)09位 S09/R00/L04/T26/M72/F08 : 04W 08/28(月)03(日)
(総合)04位 S03/R00/L05/T12/M96/F09 : 05W 09/04(月)10(日)
(総合)18位 S20/R00/L07/T22/M00/F10 : 06W 09/11(月)17(日)
(総合)35位 S34/R00/L07/T68/M00/F11 : 07W 09/18(月)24(日)

いつかできるから今日できる
(総合)01位 S01/R07/L01/T06/M28/F06 : 01W 10/09(月)15(日)
(総合)03位 S03/R16/L01/T22/M41/F07 : 02W 10/16(月)22(日)
(総合)05位 S05/R65/L03/T10/M69/F08 : 03W 10/23(月)29(日)
(総合)07位 S07/R00/L02/T23/M65/F09 : 04W 10/30(月)05(日)
(総合)18位 S23/R00/L05/T29/M75/F10 : 05W 11/06(月)12(日)
(総合)15位 S11/R95/L08/T78/M92/F11 : 06W 11/13(月)19(日)
(総合)28位 S17/R00/L09/T00/M00/F12 : 07W 11/20(月)26(日)


「いつかできるから今日できる」で特徴的なのは、「T」ツイート数の順位が低いことです。

この期間、「サヨナラの意味」と「インフルエンサー」はTOP20に入り続けていますが、最新表題曲は2週目から20位を割り込み、6週目には78位、7週目は100位圏外に去っている。

19枚目を『あさひなぐ』一色に染め上げ、コラボを強力に推し進めた運営の熱さに、ファンが付いていけず、主題歌やMVについて、「頑張って下さい」という以外、あまり語るべきことがなかったのかもしれない。


「M」国内動画再生回数を眺めると、やはり「インフルエンサー」が7週目でも33位にランクインして、圧倒的な強さを見せています。

一方、「いつかできるから今日できる」は、「逃げ水」よりは良いものの、7週目で100位圏外に落ちるなど、粘りのなさを露呈している。

「T」ツイート数の少なさと併せて考えると、ファンを引きずり込む仕掛けが、十分機能しなかった気がします。


ちょっと面白いのは、「サヨナラの意味」は、「R」ラジオ放送回数の順位が、他の曲と比べて、結構高いことです。

橋本奈々未が『オールナイトニッポン』で「卒業」を発表したことが象徴するように、16枚目表題曲は、ラジオを効果的に活用して、プロモーションを行った印象を受けます。

あまり指摘されないことだけど、19枚目が舞台・映画とのタイアップだったのに対して、16枚目はラジオを意識した展開だったのかもしれません。



さて、ここまでは、乃木坂の表題曲を見てきましたが、視野を広げるため(笑)、欅坂46「サイレントマジョリティー」とAKB48「#好きなんだ (TypeA)」のiTunesトップソング順位推移を載せておきます。

(表8) iTunes Store トップソングにおける「サイレントマジョリティー」の週単位で見た順位帯分布推移

# 表記法は(表2)と同じ

欅坂46_1枚目表題曲「サイレントマジョリティー」

5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01W 04/06(水)10(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02W 04/11(月)17(日)
7-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03W 04/18(月)24(日)
6-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 04W 04/25(月)01(日)
4-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 05W 05/02(月)08(日)
0-4-3-0-0 / 0-0-0 [0] : 06W 05/09(月)15(日)
0-0-7-0-0 / 0-0-0 [0] : 07W 05/16(月)22(日)

0-0-2-3-2 / 0-0-0 [0] : 08W 05/23(月)29(日)
0-0-0-5-2 / 0-0-0 [0] : 09W 05/30(月)05(日)
0-0-0-2-3 / 2-0-0 [0] : 10W 06/06(月)12(日)
0-0-0-2-0 / 5-0-0 [0] : 11W 06/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 12W 06/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 13W 06/27(月)03(日)
0-0-0-0-0 / 6-1-0 [0] : 14W 07/04(月)10(日)

0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] : 15W 07/11(月)17(日)
2-5-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 16W 07/18(月)24(日)←FNSうたの夏まつり
0-1-1-4-1 / 0-0-0 [0] : 17W 07/25(月)31(日)
0-0-0-2-4 / 1-0-0 [0] : 18W 08/01(月)07(日)
0-1-2-0-4 / 0-0-0 [0] : 19W 08/08(月)14(日)
0-0-1-3-3 / 0-0-0 [0] : 20W 08/15(月)21(日)
0-0-3-0-1 / 3-0-0 [0] : 21W 08/22(月)28(日)

・・・・・・・・・・・・・・・

0-0-0-0-0 / 4-3-0 [0] : 85W 11/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 86W 11/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 0-7-0 [0] : 87W 11/27(月)03(日)
0-0-0-0-0 / 1-6-0 [0] : 88W 12/04(月)10(日)
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] : 89W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 1-2-1 [0] : 90W 12/18(月)21(木)


配信7週目に入っても、まだTOP30にランクインしており、「サイレントマジョリティー」は、初っ端から、非常に高い楽曲人気を獲得していたことが分かります。

ようやく14週目になって、100位を割り込むかどうかというレベルまで下がってくる。

しかし、16週目の『FNSうたの夏まつり』において、視聴者投票によってこの曲が選ばれ、生駒里奈がセンターに入り、山本彩と渡辺麻友が両脇を固めたフロント体制でパフォーマンスを行うと、凄まじい順位の反転上昇が起こり、なんとTOP10に返り咲くという、信じられないことが起こります。


『FNSうたの夏まつり』の影響力が大きいのはその通りですが、「サイレントマジョリティー」は、その後も、何かあると、びっくりするくらいの勢いで順位が上がり、結局、配信開始から今に至るまで、一度も200位圏外に落ちたことがないという、常軌を逸した記録を更新し続けています。

その結果、圏内ランクインが625日、50位以内入りは267日という、目眩がするような数字になっている。

「物語」も何も、楽曲やパフォーマンスそのものが、強力に支持されているのは明白で、間違いなく、大ヒット曲と言えます。


次にAKB48「#好きなんだ (TypeA)」。

(表9) iTunes Store トップソングにおける「#好きなんだ」の週単位で見た順位帯分布推移

# 表記法は(表2)と同じ

AKB48_49枚目表題曲「#好きなんだ (TypeA)」

0-2-2-0-1 / 0-0-0 [0] : 01W 08/30(水)03(日)
0-0-0-0-2 / 3-2-0 [0] : 02W 09/04(月)10(日)
0-0-0-0-0 / 0-2-3 [2] : 03W 09/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 04W 09/18(月)24(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 05W 09/25(月)01(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 06W 10/02(月)08(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 07W 10/09(月)15(日)

0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 08W 10/16(月)22(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 09W 10/23(月)29(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 10W 10/30(月)05(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 11W 11/06(月)12(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 12W 11/13(月)19(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 13W 11/20(月)26(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 14W 11/27(月)03(日)

0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 15W 12/04(月)10(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [7] : 16W 12/11(月)17(日)
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [4] : 17W 12/18(月)21(木)


指原莉乃がセンターを務める「総選挙」選抜の担当曲ですが、ご覧の通り、200位圏内に入ったのは配信3週目までで、4週目以降は圏外に去っています。

「#好きなんだ」で圏内入りしたのは、上表のTypeA収録以外に、劇場盤収録のものがありますが、そちらはランクインが3日なので、より成績の良い方を載せています。

坂道やNGT48のように「Special Edition」にまとめれば、もう少し順位を上げたり、滞在日数を伸ばせると思いますが、それにしても圏内入りが17日というのは厳しい数字だと思います。


AKB48はCDセールスは今でもミリオンを記録していますが、それでも人気が落ちたと言われるのは、音楽的アピール力を競う主戦場になりつつある、配信や動画の成績が宜しくないことが理由です。

MステやCDTVなど、多くの音楽番組は、様々な楽曲指標を総合的に評価するランキングを採用し、出演アーティストの決定にも、それが色濃く反映され始めている。

その結果、オリコンランキングではなく、iTunesトップソング上位に名前が載る楽曲や歌手が、視聴者により受けると判断され、番組のステージを多く貰うようになりつつある。


CD売り上げのような「フィジカル」ではなく、ダンロード、ストリーミング、動画などの「デジタル」で数字を出しているものから、社会に広く受け入れられるヒット曲が生まれる傾向は、年々強まっています。

音楽的なアピール力において、乃木坂はAKB48を越え、欅坂にはすでに抜かれているというのは、iTunesトップソングの順位推移を眺めれば、なるほど頷ける主張です。

乃木坂は、「フィジカル」時代の残渣とでも言うべき選抜序列主義を乗り越え、歌えるメンバーが歌い、踊れるメンバーが踊る、パフォーマンス重視の発想に切り替えた方がいい。


「いつかできるから今日できる」の楽曲人気が行き詰まったのは、序列主義に拘り過ぎたからで、欅坂の楽曲人気が高いのは、選抜アンダー体制を放棄して、ステージを一番に考えた布陣を敷いているからだと思います。

「総選挙」にお金と時間を注ぎ込むことをせず、楽曲重視の姿勢で乃木坂は、新しい時代の波に乗り、AKB48に対して、「デジタル」における優位を獲得してきました。

しかし、その乃木坂は序列主義に囚われ、楽曲人気を伸ばせずにいる中、「デジタル」時代により適応した欅坂が登場して、姉グループに対する優位を手に入れつつある。


いち早く、時代の変化に気付き、それを上手く味方にする体制を整えられるものが、次の時代のトップランナーになる。

iTunesトップソングの順位推移は、色々なことを教訓として示してくれている気がします。


関連記事

『CDTVスペシャル』の乃木坂生歌はなぜ批判されるのか、歌えない、出られない選抜からの脱却を [27Oct17]

齋藤飛鳥と西野七瀬どちらが主役?「いつかできるから今日できる」MVは映画とロケの妥協モザイク [24Sep17]

『ウルトラFES』は西野白石参加の生中継ステージ?インフルエンサーはヒットなき乃木坂のヒット曲 [18Sep17]

「いつかできるから今日できる」2番で衛藤生田生駒桜井が圧巻の歌唱、「逃げ水」が連れてきた夏 [15Sep17]

「いつかできるから今日できる」のMステ生歌で何が起こったのか?彷徨う乃木坂の歌唱コンセプト [12Sep17]

伸び悩む「逃げ水」のMV&配信人気、3期ショックの乃木坂と「次」を迫られる欅坂 [16Aug17]

「逃げ水」MVは和と色の映像美が魅力も、傍観する主人公と越えられない緒川たまきのシュール [23Jul17]

「インフルエンサー」MVは振付、映像秀逸も、ほぼ唯一踊れている伊藤万理華の出番が少な過ぎる [04Mar17]


// 過去の記事を読みたい方へ

アレチの素敵な乃木坂業務連絡10Jan17 〜 関連記事の目次 (03Dec16 〜)

「ブックマーク」内に、時期別に分けた目次記事へのリンクを掲載しています。 「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。

記事目次(Dec16~)
記事目次(Sep15~Nov16)
記事目次(Jul14~Aug15)
記事目次(Nov13~Jun14)
記事目次(Apr13~Oct13)


// 特集ページ

「ブックマーク」内に、以下の特集記事へのリンクを掲載しています。

プリンシパルtrois
プリンシパルdeux
星野みなみ!
楽曲情報(11th~)
楽曲情報(1st~10th)
6thガールズルール
7thバレッタ
和田まあや!
えくせれんとブログ


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『FNS歌謡祭第2夜』理々杏、... | トップ | 緊張、涙、挑戦、艶やかさ、... »
最新の画像もっと見る

芸能」カテゴリの最新記事