東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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白鳥4丁目押草団地

震災被災地の復興をテーマに研修

2012年10月28日 | 東郷町議会

 10月9日~11日の日程で、東郷町議会で仙台市と陸前高田市へ研修におじゃましました。遅くなりましたが、ご報告します。

仙台市南蒲生浄化センター

 下水処理施設である南蒲生浄化センターは、津波で壊滅的な被害を受けましたが、被災時に施設にいた100人以上の人たちは施設管理棟(4階建て)の屋上に逃れ、奇跡的に全員助かりました。余震の恐怖の中、下水管の逆流を防ぐために水門を手動(電気系統は破壊されていた)で開ける作業が行われましたが、その実行を命令した責任者は、その判断が命を守る観点から果たして正しかったのか、いまだに自問しておられるそうです。

 今回の震災では、下水管の幹線の損傷はなく、家庭のトイレが使えない期間は短かったそうです。

 南蒲生浄化センターは、本格的な復旧に向け応急的な汚水処理をしていますが、海に放流する時点での水質基準はクリアーしています。しかし汚泥(ほとんど人体から出てきたものと同じ状態)の処分が追いつかないのが大きな悩みのようです。

Img_5180
(写真 津波で壁面が湾曲した建物=南蒲生浄化センター)

仙台市井土搬入場

 井土搬入場は仙台市内の他の搬入場とともに、震災で発生したがれきの処理を行っています。被災地の他の自治体では仮置き場というものが置かれていますが、仙台市では仮置き場がなく、搬入場に直接持ち込まれます。

 仙台市は、市内で発生したがれきの自前での処理にほぼめどをつけ、宮城県石巻市など大きな被害を受けた被災地のがれきの受け入れも始まります。仙台市はがれきの広域処理という考えは最初からなく、自前で処理する計画を立てました。それが可能になった要因として、地元業者と被災地から遠く離れた自治体の応援があったことや、財政規模の大きさ、津波で被害を受けた地域に広大な市有地があったことなどが挙げられました。がれき処理の計画を見ると、がれきの多くが再資源化されることとされています。燃やすよりも分別する方が処理が早く済むと考え、実行したそうです。

 東郷町に災害が発生したときには、可能な限り中間処理は尾三衛生組合で、最終処分は尾三衛生組合の現在の搬入先(豊田市にある最終処分場など)で行うべきですが、そのためにも焼却・埋め立ての量を減らすことが必要で、徹底した分別を実行した仙台市の事例の研究を続けたいと思います。
Img_5176(写真 搬入場内の焼却施設)

コメント
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