軽井沢ル・ボン・ヴィボン

2つのチャンネル

結局、ビジネスをやっていて一番難しいのはお金の問題です。
どの経営者もそれで悩みます。
飲食店ではなくても同じ事なのではないでしょうか。

とりわけ売価は、上げればお客様が離れてしまうし
据え置けば会社が苦しくなってしまう。
価格改定は、どのような業界の経営者でも避けて通れず
ハードルの高い作業の一つです。

売価を上げれば顧客は離れてしまうのでしょうか?
答えは一概には言えませんが、短期的な目線では減少すると感じています。

基本的に価格を上げる場合
ただ上げるだけではなく付加価値を加えて上げていくという方法もあります。
これは実質的には値上げにはならないのですが
うちは概ねそのやり方でやってきました。

小規模なビジネスを経営していれば
頻繁に利用されるお客様のお顔やお名前が浮かびますから
価格改定に躊躇があるのは当然のこと。

結果的に単価が変わると、受け入れていただけないお客様は去ってしまいますが
代わりに新しいお客様を獲得する可能性もあります。
その機微は本当に繊細でデリケート。

価格改定は、言いようですがお客様を失う恐怖心との戦いです。
大きな企業で、いわゆるステルス値上げをするのも
そういったデリケートな顧客心理に配慮しているからなのだと考えています。

ヨーロッパのレストランを例にすれば
ミシュランの星が付くと、本気のメインダイニングとは別に
カジュアルラインのレストランを用意するという方法を取る場合が多いようです。
日本に比べて世界の物価上昇率は高く、レストランも例外ではありません。
今、星付きのレストランで食事をすると相当な金額になるので
広い層に親しんでいただくにはどうするか。
著名なシェフ達もきっと同じように考えているんでしょうね。
私もそれは良いやり方だと感じています。


Le Bon Vivant でもやはり昔の名物メニューはたくさんあって
お客様から時々リクエストを頂戴する事があります。
全部にお応えするのは難しいので
チャンネルが2つ欲しいな、と思う事もしばしば。
以前の投稿で「多店舗展開は考えていなかった」と書きましたが
それも昔の話で、過去の考えに固執せずに
今後の目標の一つとしては良いかもしれません。


何が一番良い方法なのか、明確な答えは見つかりませんが
今は様々な方向に思いを巡らせているところです。




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