ホリスティックな学びとケアへの誘い

あらゆるひと・もの・こととのつながりとつりあい、つつみこみ、つぎ/つづけられるでしょうか❤️

Mandala & Mandorla との出会い:2015.9.2

2015年09月02日 | ホリスティック教育研究

図 大須賀発蔵(1987)『いのち分けあいしもの―東洋の心を生きる』柏樹社

*Aureola:アーモンド型「光背」への注目(正邪二つの円の重なる部分を意味する)

Mandala & Mandorla との出会い

1994年という年は、わたくしにとって特別な年である。ジョン・P・ミラー(1994)『ホリスティック教育:いのちのつながりを求めて』春秋社 と出会った年であり、大須賀発蔵氏に誘われ曼荼羅の世界と出会った年であるからである。

1994年、文部省(当時)中央研修中堅教員講座で、実業家であり、カウンセラーである大須賀発蔵氏に出会い、東寺講堂の立体曼荼羅Mandalaの話を聴く。大日如来(現在・過去・未来へと時空間を超えてつながる「いのち」)を、講堂の四隅で守る四天王の存在。多弁になりがちな自分を諌める〈多聞天〉、とかくなりがちな狭目を啓く〈広目天〉・凹へのケアだけではなく凸へのケアを促す〈増長天〉、暮らしと学びの空間・環境を整える〈持国天〉という四天王の有意味性に気づかせて頂いた。そして、仏教世界だけではなく、キリスト教世界にも曼荼羅Mandorlaがあることもご教示頂いた

*大須賀発蔵(1987)『いのち分けあいしもの―東洋の心を生きる 』柏樹社、同(1990)『陰は光に―「華厳経」一行拾い読み』柏樹社、同(2000)『心の架け橋―カウンセリングと東洋の智恵をつなぐ』柏樹社 

1996年、拙稿(1996)「“Holistic Curriculum”とは何か―一中学校社会科教師の視点で考える―」『東京学芸大学附属大泉中学校研究集録』第36号 1996 の中で、大須賀発蔵氏からご教示頂いた曼荼羅等の話にふれる。

http://ir.u-gakugei.ac.jp/bitstream/2309/5873/1/AN00158421_36_001.pdf(2014/09/02取得)

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2007年~現在、教職大学院の開設準備及び開設(2008/04)、新教員養成システムの始動(現新「教員養成コース」の前身)。

*教師のライフヒストリー年表の作成実践:新教員養成システム(現新教員養成コース)立ち上げ時の講演

 成田喜一郎「教師!わがライフヒストリーを語る―教職の魅惑と不安を超えて―」(2007/05/30)

*学習指導要領の変遷と教師のライフヒストリー年表の作成:教職大学院「カリキュラム開発の方法」

プログムデザイン曼荼羅との出会い:教職大学院「教育ネットワークの構築方法」の特別講義

 中野民夫「現代教育ネットワークを構築するファシリテーションの在り方について考える」(2008/11/12

*授業デザイン曼荼羅の活用(現「カリキュラムデザイン曼荼羅」)実践:新教員養成システムの講義

*ライフヒストリーデザイン曼荼羅ワークショップの開発への道:

 成田喜一郎「学習指導要領の変遷と教師のライフヒストリー」年表の作成と活用:東京学芸大学教職大学院「カリキュラム開発の方法」(2009~現在)

 東京学芸大学・藤原和博企画「学校マネジメントリーダー塾」で成田喜一郎・三田地真実の講義・WS「教師のキャリア支援と持続可能な学校文化の構築」(2010/03/28):ライフヒストリーデザイン曼荼羅ワークショップの全国デビュー(全国から60名の管理職候補者を集め行なう)

*ライフヒストリーデザイン曼荼羅ワークショップの実践:教職大学院「学校組織マネジメント」ほか

2010/04~現在

*ホリスティック教育研究大会(東京学芸大学)におけるWS実践:2011/06/05

 三田地・成田「ライフヒストリー曼荼羅図でふり返る自分史~お互いのストーリーを《敬聴》し合う大切さ~」:プログラムデザイン曼荼羅図(中野、2003;三田地、2007)を改良発展させた、「ライフヒストリー曼荼羅図」というツールを用いて、参加者がこれまでのヒストリー(歴史)をまず振り返る。後半では、それを元に参加者がそれぞれのヒストリーを語り、他者はそれを「ストーリー」(物語)としてしっかり互いのストーリーを《敬聴》し合う。

*中山美由紀(附属小金井小・学校司書)が、全国各地で学校図書館司書対象の「ライフヒストリーデザイン曼荼羅ワークショップ」を実践し、好評を得る(2012~現在)

2011年、大須賀発蔵氏、逝去。享年86歳。(5月26日)

2013年、日本ホリスティク教育協会・成田喜一郎・西田千寿子編『「いじめ」を超える実践を求めて:ホリスティックなアプローチの可能性』せせらぎ出版 の中で、再び「曼荼羅」等の話にふれる。

http://www.seseragi-s.com/shopping/?pid=1380594763-762628(2014/09/02取得)

2014年7月31日、三田地真実氏と英語科の教職大学院院生(現職院生A.Aさん、学卒院生I.Hさん、I.Kさん、K.Rさん)と成田で、オランダにて開催される「対話的自己学会」のワークショップで使う資料(英文)の検討を行なう。

2014年8月14日、中野民夫・三田地真実・成田喜一郎、三鷹駅付近のカフェにて「ライフヒストリーデザイン曼荼羅ワークショップ」の国際デビューに向けた打ち合わせを行なう。インド一人旅からの帰国したばかりの余野真己子(小学校教諭)を交え、4人で円卓ワークショップを行う。

*Dialogical-self and Life-history Mandala “Welcome to the Life history Mandala Workshop”(2014/08)

2015年9月2日、香蘭女学校の校内研修会で「なぜ、今、アクティブラーニングなのか:その危うさを超える方法」という主題で講義とワークショップをした。そのとき、「珠玉」のワークショップ体験の一つとして、「ライフヒストリーデザイン曼荼羅を描く」を紹介し、行った。

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参考資料「東寺(教王護国寺)講堂の立体曼荼羅について」

http://takaoka.zening.info/Kyoto/Toji_Temple/Kodo.htm(2015/09/02取得)

「講堂(こうどう)は、金堂の背後(北側)に建っています。東寺創建当初には無かった建物で、825年(天長2年)空海により着工され、835年(承和2年)頃に完成しました。当初の講堂は、1486年(文明18年)の土一揆による火災で金堂とともに焼失し、室町時代の1491年(延徳3年)に再建されたのが現在の講堂です。焼失時の旧基壇の上に建てられた単層入母屋造で純和様の建物です。国の重要文化財に指定されています。講堂の堂内には、白い須弥壇の壇上に大日如来を中心とした密教尊(21軀の仏像)が安置されています。須弥壇中央(如来部)には大日如来(国重文)を中心とする五体の如来像(五仏、五智如来=金剛界大日如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来・阿閦如来)、向かって右(東側、菩薩部)には金剛波羅密多菩薩を中心とする五体の菩薩像(五大菩薩=金剛波羅蜜多菩薩・金剛宝菩薩・金剛法菩薩・金剛業菩薩・金剛薩埵菩薩)、向かって左(西側、明王部)には不動明王を中心とした五体の明王像(五大明王=不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王)が安置されています。また、須弥壇の東西端にはそれぞれ梵天・帝釈天像、須弥壇の四隅には四天王像が安置されています。これらは、弘法大師の密教の教えを表現する立体曼荼羅(密厳浄土の世界)です。6軀は、後代の補作ですが、15軀は平安時代前期を代表する密教像です。」(下線:引用者成田)