独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

それは嘘かもしれない②

2005-11-30 | きもの
人形町にも日本和装があるので、その玄関先などで時々思いがけない人に会うことがあります。が、一応に「変なとこで会ってしまったな…」というバツの悪さが一瞬表情に表れる。こちらも相手の困惑?がわかるから、挨拶もそこそこに別れてしまうが、考えたらおかしな話。そのバツの悪さ、困惑のワケは言ってみれば日本和装の「一人できものを着られる人を増やすことが業界の発展になる」という正論とセミナーと称して着物や帯を「問題ある売り方をしている」怪しさ、胡散臭さを十分に承知しながらも、目をつぶって「いまどき、多く売っている会社」に行かねばならない事情やビジネスとして販売力のあるところへ行くのは当然だろう、という開き直りが見え隠れする。誰でも”勝ち馬”に乗りたい!でも正当なビジネスかどうか、社会的な批判を浴びている会社に、ただビジネスになる、というだけで、そうそうたる、業界を代表する会社がなびいてゆくのは、世も末、とはいわないまでも、そのあり様は、おかしい。すごくおかしい!連日新聞紙面を騒がしているマンションの耐震強度偽造問題。一級建築士、検査機関、建築主、施工会社、国や県までも関係者が揃って「自分は悪くない」と主張している。ビジネスだからと、きものに憧れ、勇んで学びにきた「きものに憧れを抱いてきた消費者」を、困惑と不信、二度と着物など見たくないという悲痛な声に聞こえない振り、知らない振りしていいのだろうか。聖書に「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」という言葉がありますが、正当なビジネス、商いとは何か、自らもう一度考えながら、この問題をもう少し考察してみたいと思います。

恐るべし、テレビ。いや、息子!?

2005-11-28 | 家族
早朝4時30分、目覚ましに起こされて家族揃ってテレビの前に。アラレの投稿で息子の野球チームにTV取材が入り、本日の「目覚ましテレビ」に登場。たった6分の放送のために、たっぷり8時間の取材。早朝番組らしく、軽やかに、明るくまとめてありましたが、アラレが張本人なので、番組の中でも1分くらい登場し、「子供に教えられて」とか「成長を見ていると励まされる」とか、結構慣れた風のいいコメント。終わるや否や息子とまた寝床に。それにしてもこんな、という早朝にも関わらず結構TVを見ている人が多いらしく、夕方息子と2人でいつも行くス-パーで店員さんに「もしかしたらー」と声をかけられたとか。笑ってしまったのが、息子が声をかけられた瞬間、「エッ!ヤベー。お母さんが万引きしたのかと思った」との言葉にアラレ大激怒。さらに追い討ちかけたのが、近所?なのでノーメイクで出かけた本人を前に「スッピンでも店員さん、わかったね」の一言。化粧は無駄だった?それにしてもテレビの力は恐るべし。

それは嘘かもしれない①

2005-11-28 | きもの

ウライ ・ツカモト・市原亀之助商店 ・塚喜商事 ・ツカキ東京 ・市田 ・外市 ・外与 ・近江屋 ・ワタイク ・中雅 ・成田 ・京商・啓明商事・豆田商事・古荘本店 ・井上 ・丹羽幸 ・紫孫 ・一会 ・ワソウ ・西陣輝洸 ・ワールド結城 ・渡文となみ織物 ・とみや織物 ・服部織物 ・長嶋成織物 ・洛陽織物 ・龍村美術織物 ・河瀬満織物・西陣まいづる ・後藤 ・西村織物株 ・匠工芸 ・若林 ・長谷川 ・丸栄織物 ・和楽 。これらの会社は呉服業界を代表する、そうそうたる問屋、メーカーばかり。共通点は、日本和装の後援会社として、ホームページにも、新聞広告にも名を連ねている会社。

無料着付け講習を大々的に広告展開。一説には半期に3億円の広告費を投入しているといわれますが、そのかいあって年商も100億円を突破。十分に怪しいとは思うものの、消費者が「ただより怖いものはない」[自分だけは大丈夫」と納得して通っているんだから、目明き千人、盲千人というから、いいんじゃない、と思っていましたが、今朝のきもの流通新聞を見てびっくり。まずkimono Internet ciub(いまはなくなっています!)の掲示板を見てください、という案内にしたがって掲示板を見ると、エッこんなにも、というくらいのクレーム。コレが単なるクレームではなく、きもの不信に直結している様に唖然としてしまいました。これらの業者をボイコットしろという過激な意見もありましたが、それでも「着物が好きだから…」という消費者の声にどう応えたら、いいのだろうか。茫然自失の1日でした。


捨てられない!

2005-11-27 | 家族
モノが捨てられない。着るものもそうだが、本が捨てられない。本屋を見ればトレンドがわかると先輩に言われて以来、生来の本好きもあって週に2~3回本屋に行く。と、ついつい買ってしまう。気になる本があると、というより探し出して買っている。それに本が、雑誌といえども捨てられない。だから机の周りは本だらけ。探す本も探せないような積み重ね方で不自由だし、歩くスペースはないわで、半年にいっぺんは選別して泣き泣き捨てる。しかし、知識を与えてくれる本は大切にと育てられたせいか、捨てるのが忍びない、苦痛や罪悪感すらある。捨てられない人の共通点は「買い物好き」「気が多い」「時間がない」「体力がない」だそうです。それに加え、読解力が落ちたのか、本を読むスピードが落ち、途中で終わったものや積読の本が増え、さらに乱雑に。最近の傾向をみると苦手なネット関係の本にこの傾向が顕著で、積読状態。でも石毛さんのように出来たらいいな、と思うものだから「ブログマーケティング]なんて本を今日も買ってしまった。知識で何とかなるものではないように思うけれど、どうしても道筋は本から、というパターンから抜け出せない。読みきるぞ、と気合をかけて、これからページを開こう。

ブームは、終わり?

2005-11-26 | きもの
遠藤瓔子さんの「きものであそぼうVOL4」の前書きが面白い。最近仰天コーディネイトのアンティーク着物集団よりもオバサン集団の紬着物姿を良く見かけるようになり、もうそろそろブームも終わり、という印象。とはいえ、着物に憧れる女心は永遠不滅で、遠藤さんのお店には、今までと違っていかにも着物が似合いそうな、なよやかな雰囲気を持った女性が多く現れるようになってきたという。その方たちに共通していることは、着物に魅了されながらもまずは、簡単に着られる浴衣から入ってきた慎重派。いま浴衣の次にナニを着たらいいか、ナニを買ったらいいかが問題で、この迷える羊を救うために、遠藤さんが提案しているのが5万円で揃うお洒落着物セット。それも古着でなく、新しい着物。浴衣の次の予算としては、仕立て上がり、小物も全てセットで5万円がギリだそうで、結果として正絹には着心地は劣るけれども、値段や扱いやすさでは合繊の着物は利便性に優れていますので、第2ステップとしてはここが落ち着くところ。実際5万円セットは遠藤さんのお店ネットでもヒット商品になっているとのこと。価格は5万円で、合繊の着物だけれども、この人たちは本当の着物フアンで、きものの良さを肌で感じながら好きになってゆく人、と遠藤さんは分析し、これからこういう人が増えて来ると予測しています。まずは浴衣でも、合繊でも着てもらい、実感してもらってから、正絹を勧める。きちんとステップアップできる道筋を持つことが必要と述べています。最近実感するのは、着物初心者の年齢が段々上がってきていること。アレコレの購読申込を見ていてもそうで、30,40代の着物ビギナーが増えています。着物はブームからライフスタイルとして定着してきたようで、呉服屋さんにとってもこの新しい着物フアン、ビギナーを取り込めるかどうか、いよいよコレからが本番だと思います。

とってもナーバス!

2005-11-25 | 美波
美波のマネージャーの荒井氏は、熱意のヒト。ある意味、美波のためなら何でもありで、時々フライングして上司からストップをかけられるらしい。でも、むらさきのにとっては、頼もしいヒト。難問かな?と思っていたクリスマスメールも、各社ホームページへの転載も条件はあるながらもOK。12月6日は、いよいよ美波が野田秀樹の舞台に初出演。今晩が衣装合わせで、29日が稽古の関係者プレビュー。いま美波は、とってナーバスになっているとか。ぜひ皆さん、渋谷ですから観に行ってください。ちなみに、私は初日をゲット。チケット手配はしますので、ぜひ観に行ってください。メイメイマン。ご夫婦で、ぜひどうぞ。

七緒(1)季刊に!

2005-11-24 | 広告
昨年9月に創刊されたきもの雑誌「七緒」。「プレジデント」など経済誌を発行するプレジデント社がなぜ「着物」という意外な感もありましたが、これは1人の女性編集者の熱意が生んだの賜物。着物が好きで、いつの間にか給料を全部着物につぎ込むほどハマリ込み、ならばいっそう、着物雑誌を作ってトコトンハマッテやる、と開き直って社内プレゼンテーション。2度も却下されながらも、熱心に上層部を口説き落として昨年10月に、発行部数5万部(通常2万部前後)と強気の創刊。発行するや、あっという間に先鋭的な業界人?や着物好きの30代に高い評価を得て、2,3,4号と続け、その都度七緒フアンを増やし、ついに来年2月から季刊化が決定。自分が着物に恐る恐る入り、数々の失敗をしながら、出会った実際に毎日着ているキモノビトから教わった生きた着物術を基本に編集。実際に着物暦何十年という実績に裏付けられている『着る知恵』に溢れた嘘がなく、リーズナブルで、合理的な知恵のある情報がいっぱい。創刊号は、もう本人も本を作るのが嬉しくて、嬉しくて、その嬉しさが誌面にあふれていました。雑誌の創刊が続いていますが、ここまで個人の思いや熱意、愛情溢れる本は、最近ではマレ。思わず、肩入れしたくなる本です。(続く)

ベスト・イレブン!

2005-11-23 | 美波
マガジンハウスが発行するrelax11月号に「Model Japan!」と題し、「勝手に選定! 最強のモデル日本代表イレブン!! 」という特集が掲載されています。当然、美波もベストイレブンに。この春高校を卒業したばかりで、もっと勉強がしたいと、いま活字や知識に飢えているので、図書館通いが多いオフとか。今ハマッテいるのは三島由紀夫。演技や想像力を磨くためにも、自分の中に「蓄えてゆく」がイマのテーマだそうです。えらい、見習わなきゃ。ちなみに編集部が選んだモデルジャパン・ベストイレブンは、そのほかは、押切もえ、宮本理恵、大田莉菜、三浦葵、ジェリー、ジュリアナ、相沢紗世、黒木メイサ、長谷川潤、鈴木えみ。ちなみに、アナタは何人ご存知ですか。

どこも満員。追われてどこへ!

2005-11-22 | Weblog
何やらどこ行っても馴染みの店が満員。なぜ?と考えたらそうか明日は休みか。それにしてもどこも満員。以前から通っていた茅場町や八丁堀など、あまりメジャーじゃなかった場所まで満員御礼。訳を聞けば、先日テレビ東京の「アドマチック天国」で紹介されたとか。途端に押すな押すなの満員で、常連さんは押し出される有様。店の人もすまなそうな顔をするものの、今までと違った若い顔ぶれ、グループ客に嬉しそう。というわけで、おじさんたちはまた安息地を追われ、さらに場末?に。写真は、「本当にもう」と言いながら見上げた景色です。

11月は芝居月

2005-11-21 | Weblog
11月は三田佳子さんに森宮隆、となんと3人が舞台に。楽屋見舞だけでもエッと言う出費で、今月は一段と厳しい。といいながらご招待で昨日は1年ぶりに新橋演舞場へ菊之助の児雷也に。劇場がリニュアールされていて、ロビーは一段とシックになり、椅子やテーブルも多く、休憩時間も過ごしやすそうになっていましたが、スタッフの少なさは相変わらずで、食堂も売店も行列。サービスのバランスが悪い。2階席から見下ろしていると着物姿の多いこと。前列は特に目立ち、5列120人で約4分の1が着物姿。今風、定番風、歌舞伎風ありと着物姿も多彩で楽しめましたが、ショートヘアが半分くらい。菊之助のおっかさん、昔の藤純子が貫禄のきもの姿でフアンクラブの受付にいましたが、肝心のお芝居は、菊之助はきれいだけれど表情に乏しく、センが細くモノ足りない。演出も中途半端で、仙人が出てくる場面では、両隣は寝てるし、いまいち堪能できない一夜でした。